黒いモヤは危険
小学校中学校と一緒だった男の子の友達の竹田という人がいるんですけど…
本当竹田はねー霊感が強くて色々な体験談を聞かせてもらい、こうしてぼくがお話をさせてもらってるのですが、その霊感が強くなったのって竹田がまだ6歳の時だったんですよ…
大好きだったお父さんが、自分の仕事部屋で首を吊って自殺をしているのを見つけてしまった以降…
竹田の周りでは変なことが起こるようになったんですよね…
最初は僕もあまり、幽霊なんて信じていなかったので、竹田言うことも信じては、なかったんですが…
中学校2年生の時に、竹田と遊んでいて奇妙な体験をすることが多くなり、「あー幽霊っているんだな、竹田って見えてるんだな」と信用するようになったんです…
そんな竹田が18の時に実際に体験した奇妙な出来事があるんです…
それはある時から竹田は電車に乗ると、違和感を感じるようになったらしいんです…
それは車内は混んでるのに、ひとつだけ空いてる席って、皆さんもたまに見かけませんか?
竹田も最初はなんで誰もあそこに座らないのかな?目の前には人がつり革に捕まり片手で本を読みながらたっているのに、座った方が楽じゃないのかな?と思いながら、その空いた席をつり革に捕まり、ぼーっと見てたんです…
すると電車が大きくカーブを曲がり陽の光が窓ガラスから差し込んだ時
「あっなるほどな」と思ったらしいんです
それは陽の光に照らされた時、その席に人の形をしている黒いモヤのようなものが、ちょこんと座っているのが見えたらしいんです…
その時竹田は「人ってすごいなー、幽霊が見えてなくても何となくの第六感で幽霊を避けれるんだもんな」って思ったらしいんです
その後観察を続けると、黒いモヤが見えてから数駅目で、そのモヤはスッと立ち上がり降りて行ったんです…
やっぱりあの黒いモヤって元々は、自分達と一緒の人間だったんだ!とわかったらしいんです
黒いモヤが降りた後に、女性が乗り込み何事もなかったように、そこに座ったらしいんです…
その時に竹田はひとつ気になることが出来たんです
「あれって、もし気づかず座ってしまった時、黒いモヤはどうなるんだろう?」と
それから電車を乗るたび、黒いモヤを探して見つけたらその車両に乗り込み観察をしていたらしいんです…
でも数ヶ月観察しても、やっぱりそのモヤが椅子に座っている間は誰もそこに腰掛けることがなかったらしいんです
「もしかしたらみんなこのモヤ見えてるの?」と思うほどに皆が交わしていくんです…
わざわざその椅子をさけて、車両を1つ変えてそちらの椅子に座ったり
ある時はぎゅーぎゅーの満員で、座った方が楽だし、周りのためにもなるよって時でも最後まで座らなかったり…
やっぱり人間の第六感ってすごいなーと感心していたある日…
また黒いモヤを見つけたので、その車両に乗り込み様子をうかがっていると、ある駅で電40代ぐらいの細身のサラリーマンの男性が乗り込んで来たらしいんですが…
その男性は何も気づかず、その椅子に勢いよくザッと座ってしまったんです
するとその黒いモヤは、パンと弾け消えるように見えなくなったんです…
「なんだ、ずっとどうなるのか気になっていたけど、モヤの上に座ると消えるだけか」と視線を外すと
ゴホンゴホンと咳払いが聞こえたんです
そしたらそのサラリーマンが、何か喉に詰まった異物を吐き出そうとしてるかのように、ゴホンゴホンと苦しそうにしているんです…
しばらく大丈夫かな?と様子を見ていると顔色も悪くなっていき、あせもビッシャリなんです…
次の駅でサラリーマンの人は降りていき、竹田も乗り換えのためにおりたんですよね
しばらくすると向かいのホームの電車に乗り換える為におりると、そのサラリーマンの人も降りて、具合悪そうに階段の手すりに寄りかかっていて
「大丈夫かな?」と見ていると突然線路に飛び降りた
周りが騒然としている中で、二番線に電車が参りますとアナウンスが流れ、電車が見え始めヤバイヤバイとみんなはキョロキョロと緊急停止ボタンを探し始め、電車は凄い音の警告音を鳴らし、ヤバイヤバイと思ったところ電車はギリギリで停車することができ、その後すぐに駅員さんが取り押さえ「何してるんだ!!」と言われていたが、そのサラリーマンはキョトンとした顔で辺りを見回していた…
その後その電車に乗り込むと、また黒いモヤは椅子に座り誰かが座るのを待っていた
色々な自殺の方法がある中、1番残酷な死に方、電車へ飛び込む自殺が絶えない理由ってもしかしたらこのモヤも原因のひとつかもしれないと思ったらしいんです
そんなある日電車に乗り込むとその電車のほとんどの人が、何故かソワソワし、冷や汗をかいて咳き込んでいたので、何かウィルス的なもの巻かれたのかなと思い車両を変え奥の方に進んでいるときに気づいたんです、「これあの日モヤの上に座ったサラリーマンと一緒だ」って
その時ホームからおばさんが大きな声で「乗ったらあかん!その電車乗ったらあかん!!」と叫んでいて、何か嫌な予感がし、竹田はその電車から降りたらしいんです
すると走り出した電車の車両の中に無数の黒いモヤ達がいるのが見えた
そしてホームで叫んでいたおばちゃんが近づいてきて「なんであんた!止めなかったの!!!あんたもあの黒いのん見えてるんでしょ!!!」と怒られた
その数分後にその電車はスピードの出し過ぎで大きく線路を脱線し、マンションに突っ込んでしまい…
多くの死者を出してしまったんです
もし竹田もあの日、あの黒いモヤの上に座ったサラリーマンの症状を見てなければ、ホームであのおばちゃんが叫んでなければ、今頃帰らぬ人になってたことでしょう…
もうひとつ不思議なことがあるんですが、
乗っちゃだめ!の叫んでいたあのおばちゃん、当然竹田以外にも目撃者はいるのですが、そのホームにいた全員が見たわけではないんです…
ということはあのおばちゃん自体もこの世のものではなかったのかも、しれません…
そう言ったお話です
いやーな予感が少しでも頭の中で感覚で過ぎった時は、それは第六感が働いているのかもしれません…
その時はその感覚に逆らうこと無く従ってください…
お付き合いいただき、ありがとうございました
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