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農薬散布ドローンと農薬散布ヘリコプター

こんにちわ。佐々木です。最近本当に冷えますね。寒いとドローンのバッテリーの温度管理に細心の注意を払う必要があります。常にホッカイロが必須アイテムです。

さて今日は農業分野においては欠かすことができない無人機を使用した農薬散布の仕事についてお話ししたいとおもいます。(倫理的に農薬が良い悪いはおいておいて)僕も一時期農業のお手伝いをしていたのですが、農業は予想以上にハードでした。特に雑草や虫の対策は本当に厄介です。雑草が増えると作物の日射を邪魔します。虫が増えるとその作物が食べられます。そうなるとカタチの悪い作物が育ち市場に流通できなかったり、そもそも収穫量が激減し、当然売上が減少します。売上が減ると農家さんとしては生活が成り立ちません。やはり死活問題ですよね。心では自然栽培や無農薬の方が良いのは間違いないのですが、いざ農業をしてみると農薬反対!!と農家さんの前では綺麗事が言えないなと実感しました。話が脱線してしまいましたが、そんなこんなで、少なからずこの少子高齢化時代、田畑を耕す人が減ります。その為、少ない人数で田畑を管理するために農地の大規模集約化の流れに進んでます。そうなると少人数で大規模な農地を管理する必要があり、そこでロボットなどのテクノロジーの活用が必須です。

上記を踏まえても、農薬散布用のドローンやヘリコプターの需要は減ることはないと感じています。2020年はありがたいことに農薬散布のヘリコプターのお手伝いをすることができたのでその内容を記しておこうと思います。

実際2020年の夏に稲作の農薬散布のサポートをしたのですが、とにかくハードです。朝3時40分に待ち合わせ、4時からミーティング。早朝5時には民家の近くを1メートル以上ある巨大なヘリが飛び始めます。圃場の地図を見ながら、定められた圃場だけに撒いていく作業です。途中、圃場間を車で移動します。飛行する圃場の面積や操縦者の力量によって前後しますが、大体終わるのが昼過ぎ。そして翌朝5時から飛行開始のような生活が1ヶ月程続きます。炎天下の中の体力勝負です。人によっては県を跨ぐ移動もあり、早朝に起きて作業終了後そのまま何百キロと移動します。肉体疲労は当然ですが、頭も使います。この仕事は地図が読めないとできない仕事です。東西南北、今どこの圃場を撒いているか理解できない人には向かないでしょう。また、当然ながら安全意識がない人、操縦技量がない人は絶対無理です。ヘリコプターはとにかく危ないです。ドローンより圧倒的に操縦が難しいです。一回の事故が人の命に関わります。そのため、安全意識を高めるためにあえてヘリコプターをやるのは、ドローンユーザーにオススメだなと個人的には感じます。

とはいえ今後の少子高齢化、ロボティクス化の流れを鑑みると、ゼロから始めるにはヘリコプターはあまりにもハードルが高いです。結論はドローンがそのポジションを置き換わっていくんではないかと思います。人は便利なもの、楽なもの、安全なものに流れるのが歴史の流れですので。

以下ドローンとヘリのメリットデメリットを羅列しました。

農薬散布用のヘリコプターのメリット、デメリットです。

メリット
・ガソリンが燃料のため長時間飛行できる
・多くの農薬を一度に撒ける(32ℓ)
・長時間飛行できるため、短時間で作業が終える
デメリット
・操縦者の技量が影響する
・値段が高い 一機1000万以上
・事故が起きた時の損害が大きい。
・大きい、重い(70キログラム)
・合図マンの呼吸が大事
・圃場の端や民家の近くの圃場には撒けない

一方農薬散布用ドローンのメリット、デメリットは以下の通り

メリット
・操作性、安定性
・自動飛行が可能
・ホバリングが可能なため圃場の端も均等に撒ける
・飛行技量が属人的にならない

デメリット
・バッテリーのため、飛行時間が短い
・ヘリよりは農薬を積めない
・充電に時間がかかる
・バッテリーの交換に時間がかかる
※適宜追加予定

もう一度述べますが、今後の将来のテクノロジーの発達を考えると、やはりドローンが置き換わっていくのではないでしょうか?ヘリコプターはとにかく技量という職人的なスキルが必要です。誰でもできません。しかしながらこの技量や安全への考え方はしっかり受け継いで残すべきものだと思います。


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