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シンプルフォームに入社してからの3年間の振り返り③(社会人2年目 〜学びが加速する〜)


はじめに

前回の「シンプルフォームに入社してからの3年間の振り返り②(社会人1年目 〜自分の領域ができ始める〜)」では、シンプルフォームの正社員として働き始めて、だんだんと「自分の領域」というものができていった過程を描きました。
今回は、社会人2年目のできごとについて記します。インプットが業務に結びついてくる過程や、自分の社内での立ち位置がよりクリアになってくる過程について、ご紹介します。

年表

登場人物

今回のnoteについても、出てくる人物については、当社の採用情報の「メンバー」ページにてメンバー紹介が公開されていますので、そちらをご参照ください。

① 入社して1年/本を読みはじめる

2022年12月、あっという間に正社員として入社してから1年が経ちました。
シンプルフォームでは入社1年の節目に、経営陣からメッセージが贈られます。
田代さんからは「何十人が関わる調査・オペレーションを統括していくことを期待しております」、小間さんからは「プロダクトのコンテンツはこうあるべきだ!という強いビジョンと共に一緒に会社を上場まで導きましょう!」というとても嬉しいメッセージをいただきました。
しかし同時に、自分の中では将来この会社の中でどのようなポジションでやっていくのか、不明瞭な部分が依然としてありました。

入社1周年
田代さんと小間さんと
田代さんと小間さんからいただいたメッセージ
自分のデスクに常に置いています

入社1年が経過して、改めてこれまでの自分を振り返った時、一番に思ったのが「結局、この一年で自分は何ができるようになったんだ?」ということでした。
その時々で、与えられたことを必死にやってきたのはもちろんです。ですが、人並み以上だと断言できるのは、定型業務の最も効率的な遂行、理解しやすいドキュメント作成といったソフトスキルのみでした。
もちろん上記のようなソフトスキルはとても大事なのですが、正社員として入社1年を迎えて、前職でたくさんの経験を積んできたメンバーが大勢周りにいる環境で、自分の専門性と言えるようなハードスキルがないことに少し焦りを感じてきました。

そこで、安易な考えだと思うのですが、本を読み始めることに決めました。
田代さんが度々言うので覚えてしまったのですが、1年は52週しかありません。理論上、もし毎日1章ずつ読み進めて1週間で本一冊を読むことができれば、年間で52冊の本を読むことができます。
これをやるとやらないとでは、一年間での成長に雲泥の差があるなと思い、52冊の本を読むことを2023年の抱負にしました。

読む本については、田代さんや小間さん、中野さん、東さんが机の上に置いている本を参考にしたり、SNSから情報収集をしたり、その時自分が関心のある領域について書いてある本を調べたりして、選定していました。

基本的にその時々の自分が取り組んでいた仕事に合わせて、読む本を決めていたので、実務に生きた場面は多くありました。
例えば、調査業務の効率をテクノロジーで10倍に改善しようとプロジェクトが発足したことがありました。
こうしたケースでは、エンジニアメンバーに、的確にシステム要件を伝えなければなりません。そこで、『システムを作らせる技術 エンジニアではないあなたへ』という本の、システムの要求定義の仕方がとても参考になりました(タイトルはあまり好きではありませんが)。
他にも、後述するプロダクトマネージャーとして動き始めるとなったタイミングでは、深江さんに推薦してもらった『UXリサーチの道具箱 イノベーションのための質的調査・分析』という本が、ユーザーインタビューについて何も知らない自分の羅針盤になりました。

結局、業務が忙しい時期は本を読むことができなかったので、2023年は目標の52冊は達成することができず、30冊にとどまりましたが、2023年はインプットとともに業務の幅を広げることができた1年になりました。

読んだ本はNotionに記録をつけています
一番読んで良かったと思ったのがDeNAの南場智子さんの『不格好経営』です
ストーリーとしてもとても面白かったですし、経営者として人に対して誠実に接されている姿が印象的でした

② 深堀調査チーム始動

2023年4月、調査チームに動きがありました。
これまで自分と宮本くんは業務領域が被っており、インターンの時代からやってきた現地調査など何かと同じ分野を一緒に手分けしてやってきました。
しかしこのタイミングで、(こうなるに至った経緯は忘れてしまったのですが)自分は法人のリスク情報を、宮本くんは法人の実体性情報を追う、ということになりました。
これまである意味責任の所在が不明となっていた領域について、明確に自分が責任を負うこととなりました。

また、ちょうど平行して、ある金融機関さまにおいて、SimpleCheck導入を検討するためのPoC(Proof of Concept/サービスや製品に用いられるアイデアや技術が実現可能かを確認する一連の検証作業)を実施することになりました。
このPoCでは、導入拠点の拡大を見据えての懸念事項を払しょくすることがゴールでした。
それにあたって当時のSimpleCheckにおける懸念事項は、人が見れば辿り着ける情報をちゃんと全てSimpleCheckを通じてユーザに届けることができているか、という点でした。
SimpleCheckを使っても、結局人で情報を探す業務の負担が軽減されないのであれば、プロダクトを導入する意義は薄くなってしまいます。
そのため、自分は現状SimpleCheckレポートに出ている情報すべてに目を通した上で、調査対象法人についてさらに調査を行い、まだ捕捉することができていない情報(特に、リスク情報)がないか、という検証をすることになりました。

PoCの期間は3ヶ月間だったのですが、その間ずっとSimpleCheckの完成度を上げるためにデータを拡充する動きをしていました。
例えば、設立1ヶ月以内の新設法人についての情報が不足しているということがわかれば、1ヶ月以内に設立された法人が多く登記されている住所に行って現地調査を行いデータを取ってきたり、関連する法人の不芳情報が不足しているとわかれば、あらゆる手段を使ってWeb上の情報を調べたり、とにかくできることはなんでもしました。

その中で、だんだんとチームが組成されてきました。
自分一人でできることは限られているので、現地調査では4月にインターンから正社員として入ってきた佐野くん(調査)に現地調査の指揮をとってもらったり、Web調査では調査能力の高いインターン生2人と一緒にひたすら法人の深堀調査を行なったり、チームで動くようになりました。

今では、業務の領域も広がり、社員2名、インターン5名、パートタイマー3名の計10名の組織を率いています。
今回のPoCの案件は自分一人では達成することができないことをチームで達成する面白さに気づくことができたきっかけになりました。

また、自分が深堀調査、宮本くんが実体性情報/新規事業、東さんがオペレーションと、それぞれの所掌がはっきりしたことで、調査チーム全体として業務のスピードが3倍になったと感じました。
これはおそらく田代さんが言っていたことだと思いますが、会社としてできることはヘッドをやれる人の数がキャップになってしまう、逆に言うと、ヘッドが増え続ければやれることも増え続けます。
今回のチーム分けを通じて、会社全体でやれることが増えた喜びとともに、自分がこれからも成長し続けてヘッドをやることができなければ、会社としての成長も止まってしまう(つまり、上場することができない)、と身が引き締まる思いになりました。

以前開催していたWinセッションにて
それぞれの担当領域が明確になったことでチーム全体としての成長スピードが加速しました

③ 宮本くんとの1on1

2023年10月、会社として3期が終わり4期目に突入しました。
シンプルフォームは半期末ごと(3月と9月)に人事評価を行うのですが、このタイミングで自分と宮本くんは揃って「実務担当」から「実務責任」というグレードに上がりました。

「実務担当」の定義は「上長の指示を仰ぎながらその領域で業務を遂行できる。」、「実務責任」の定義は「一人前。ミッションの遂行においてその領域で自立している。」です。
一定これまでの頑張りを認められたことに嬉しさを感じつつも、インターン時代も入れると2年近くかかってここかと、少し焦りを感じました。
評価シートには「実務責任は率直に申し上げて、期待値込みで決定しました」と書いてあり、自分の中では、人事評価とか関係なく自分に与えられたミッションの遂行を一定すでに自立してやってきていたつもりだったので、少しモヤモヤする部分もありました。

人事評価について執行役員の中野さんと面談がありました。
中野さんは「能力が高いのはわかっていて、与えられたミッションを大体こなせてしまうのはわかっている」と言います。
中野さんはその上で、「まだ人の上に立てる器ではない。例えば、○○さんや○○さんを部下にすることが想像できるか。」と問うてきます。
たしかに言っていることはなんとなく理解できるのですが、では自分はどうすれば良いのか、ということがあまり明確にイメージすることができませんでした。

人事面談の後、宮本くんと話すと、宮本くんも同じようなことを言われたと言います。
自分は、経営陣から与えられたこの難しい課題に取り組むために、より自身を成長させるために、宮本くんに定期的に1on1をしないかと提案をしました。
というのも、その時に自分がフラットに意見を言い合えるのはほぼ同じタイミングで入社した宮本くんしかいませんでした。
このフラットな関係性の中で良いところも悪いところもお互いにフィードバックをして、成長して、一緒に次のステップに進もう、という考えです。

宮本くんとの1on1は、足元および将来的にやることをお互いに宣言して、ちゃんとそれにコミットしているか、隔週で相互監視しフィードバックする、という形でやることになりました。
実際にやってみると、「なんで自分のこと棚に上げてそんなこと言えるの」というフィードバックもあるのですが、フラットな関係性であるが故に出てくるクリティカルな意見は、とても学びがありました。
週によっては、居酒屋でただ飲んでいるだけのような週もあるのですが、今でも継続して宮本くんとは隔週で1on1をやっています。

現在では業務領域が分かれて、一緒に同じ業務をする、ということも少なくなってきましたが、これまで調査について一番、一緒に頭を使って意見を言い合ってきたのは宮本くんだと思います。
一応大学のサークルが一緒なのですが、在学中ほとんど話したことはなく、大学時代から考えたら今一緒に同じ会社で働いていることは改めて驚きです。
ですが、この3年間を振り返ると、自分の成長の一番の要因は宮本くんの存在だと思います。
最初は宮本くんが突破した道を一緒に整備するというところからでしたが、現在では違う領域をやりながらお互いにフラットに意見を言える関係になりました。
よく社会人同期は大事といった話はありますが、ただの馴れ合いではなく、あくまでフラットに、時にはお互いに厳しいことも言うことができる存在がいることは、自分にとってとても幸運なことだと改めて思います。

普通に性格も得意/不得意も真逆なのですが、なんやかんやずっと一緒に調査をしてきました

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は最終回「シンプルフォームに入社してからの3年間の振り返り④(社会人3年目 〜キャリアロードマップの完成〜)」をお届けいたします。
リリースしましたら、ぜひ読んでいただけますと幸いです。

シンプルフォーム株式会社
齋藤国興

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