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私的グループレッスンの組み立ての思考② レッスンを進めるときの意識

前回、「レッスンのテーマの決め方」について書いてみた。


今回は、レッスン中にどんなことを考えているのかを振り返ってみようと思う。


前回のレッスンのテーマ決めでもわかるかもしれませんが、基本的にはフリーライダーなので、その時に浮かんだこと、感じたことをそのまま直感的に進めることが多いです。そこには私なりの理由があります。


直感=Intuition

という言葉ですが、直感は論理的に考える以上に大事なものだと私は思っています。なぜならそれは、環境から受けた刺激(情報)によって浮かび上がってきたものの結果であると考えるから。


近年のfascia(筋膜)の研究によると、私たちの体内に存在するFascia構造は、我々が何か実際に行動を起こす前にすでに反応をしているという説明がされています。


つまりは、私たちの今の行動の源泉は、ほんのわずかではあってもその前にすでに体内で経験されているということ。


直感というのは実は、Fasciaが体験しているそのタイミングで体の中で沸き起こったものが浮かんできて、まだ言語化・表層にあがってきていないものではないかな、、、と思っている。


理由は何であれ、浮かび上がってきたということは、環境からの入力がそこにはあった結果なのだから、それに素直に従うのがいいのではないか、、、というのが私の考え方。


そしてそのためには、自分の感覚システムをフルに活動させて、環境からの情報を最大に受け取ることがポイントだと思っている。かつ自分の中にも様々な情報や過去の経験があることが大切になる(だからこその学びであり経験である)。


アフォーダンスの書籍もある、佐々木正人先生の
「アフォーダンス 新しい認知の理論」(佐々木正人著 岩波書店)

の中に、以下のような一節がある。


「私たちが知覚しているのは「変形」と「不変」である。世界の「持続」と「変化」という性質である。環境に満ちているのは、「持続と変化」である。」


「生態学的認識論(注 知覚心理学者ジェームス・ギブソンによって提唱された理論)は、情報は人間の内部にではなく、人間の周囲にあると考える。知覚は情報を直接手に入れる活動であり、脳の中で情報を間接的につくり出すことではない。私たちが認識のためにしていることは、自身を包囲している環境に情報を「探索する」ことなのである。環境は、加工されなければ意味を持たない「刺激」のあるところではなく、それ自体で意味を持つ「持続と変化」という「情報」の存在するところとして書き換えることができる。」


環境は、情報が持続しながらそして変化しながら存在する場である。


レッスンにおいて、持続と変化をする情報が存在する環境、そこにある情報とは、お客様のカラダの動き、お客様の表情、お客様の動きの反応、お客様の声、、、、こういった様々な情報がその環境の中に存在し、それこそが私が知覚し、次に何をしようか、次に何が必要かを決める決め手となる。


相手の反応、相手の環境全体を見ることなく、感じることなくレッスンを進めることは結果を最大化できなくてもいい、、、と言っているようなものであると私個人は感じている。


つまりは自分で考えたものをそのまま録音のように言い続けても、自分が覚えたことを繰り返し言い続けても、それは人間の持つ性質を最大化し、結果を生み出すレッスンにはならないと思っている。


見る(視覚)

聞く(聴覚)

触る・感じる(触覚)

匂う(嗅覚)

こういった感覚器官をフルに働かせ、


深部感覚と前庭感覚にどう刺激を入れていくか、、、を考える。

その場の環境から得る情報から何が必要かを考える。


そこにレッスンの面白さがあり、それだからこそ結果が最大化される。


まだまだ言語化とその裏にある理屈をうまくまとめることはできないけど、そんなことを「ヨガ動作学」では共有させていただいている。


誰もがわかる、そんな講座を目指して、毎回修正しながらさせていただいております。


今のところ、4月4日(日)の午前中にヨガ動作学オンラインでの講義。

4月4日午後には、初めてヨガ動作学実践編を大阪のヨガアカデミーで開催させていただきます。


実践編では、前屈をキーとして、深部感覚と触覚を中心とした、動きの引き出し方をやっていきたいと思っています。


そのあとの予定はまだ未定なので(スケジュールがパンパンすぎて、、、)、興味のある方はぜひ4月に受講してもらえると嬉しいです。







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