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先月Dior展に行けなかった女が、リベンジしてきた【 クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ 】

ミナサマ、ハロー

ミーハーなので、新しいものや企画展示とかいう期間限定ものにめっぽう弱いkunikoです。

モノもコトも、どっちも積極的に手を出すことが好きです。

新しいモノや企画展示ものは基本的に東京での開催や出展が多いですよね。愛知県民の私としては少し痛いところ。

毎年それなりに気になる展示に足を運んでいますが、2023年はかなり豊作の年でして、今の所1か月に1回東京に足を運んでいます。お金が飛ぶ飛ぶ…

ただ、その中で行きたかったのに行けなかった展示がありまして。
行けない思いを別の美術館にぶつけた記事を書いたら、なぜかバズったのであれもいい思いですが笑

↓下記のnoteですね

はい、お察しの通り!先月舐めた気持ちで挑んだDior展に、私は取り憑かれているわけです。

東京都庭園美術館という魅力的な美術館に行けてとっても満足ではあったものの、ネットに上がっているDior展に参戦した方の記事や写真などをチラ見するたびに羨ましさが膨らみまして…

3月、チケット戦争に参戦し…

4月分のチケット戦争に見事勝利いたしました!ハピネス!!

というわけで、貯金からお金を払って東京へと足を運ぶことに!身を削りすぎぃ!

端的に展示の感想をいうと、2000円の展示って嘘だろってぐらいの展示内容でした、本当によかった…

Diorの歴史を知らなくても、迫力ある展示に圧倒され、キャプションや内容を見たら自ずと創始者であるクリスチャンディオールがどんな方で、どんなブランドを目指していたかがわかるような展示内容になっていました。構成も個人的にはわかりやすくて楽しかったです。

展示を通して、視点が増えた感覚です。よくよく考えると、今まではDiorを持っている人メインに印象を抱いていたんですよね。

これからは、歴史が深いブランドだと認識したうえで、全体を俯瞰して見ていくことになりそう。

とにかく、服が好きなら行ってほしい。楽しくいろんなデザイナーのオートクチュールを見ることができます。人が丹精込めて作ったものは、服であれなんであれ刺激になりますよ。、

もし足を運べる予定があるなら、当日券並んでみても後悔しない完成度の展示、マジで行ってほしい。

今回は、展示構成と展示内容、どちらも抜群に感動したので、写真フォルダの順番に自分が好きだと感じた内容や服、関心した部分を記録してこうかなと!

それではレッツゴー!

01.  ニュールック

予約したチケットを握りしめ、いざ入場。

入り口にはディオールがクチュリエになる前に営んでいたギャラリーのモノクロ写真が出迎えてくれる。

引用

歩みを進めると、黒を基調とした「 ニュールックの部屋 」へとつながります。ディオールを世界に知らしめたニュールック、”Bar”ジャケットと、歴代のニュールックたちがお出迎え。

ニュールックとは

1947年、クリスチャン・ディオールが発表したニューシルエットのこと。

第二次大戦中のミリタリールックなど男っぽい服に対し、優しい方の線、細いウエスト、すそ広がりのスカートといった女性的でエレガントなシルエットが特徴。

モードの中に女性らしさを蘇らせたということで当時としては画期的。ハーパース・バザール誌の編集長カーメル・スノウが「ニュー・ルック」と呼び、この名前が広まった。

出展:ファッションプレス

ニュールックという表現は以後、Corolleライン、8ラインという2つの代表的なシルエットが発表されたコレクションと切り離せないものとなる。

Corolleラインには花冠のようにゆったりとしたスカートが、8ラインにはボブルスカートが取り入れられた。どちらのラインも胸が強調され、ウエストは植物のつるのように細く絞られ、なだらかな方とりたい的なヒップを特徴とした。

ニュールックの目玉となった”Bar(バー)”ジャケットは、女性を花に見立てて称賛するこの新しいファッションの代名詞となった。

ニュールックの贅沢なプロポーション及びはっきりした構造は、再生と再建の時代精神を反映していた。

<中略>

メゾンディオールのクリエイティブ ディレクターたちは、メゾンの創始者への敬意を込めて、以後数十年に渡りニュールックの新たな解釈を提起し続けている。

出展:クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエて
帽子の抜け感がなんとも言えない
このライン、今はないけどイカしすぎてる

ラインを開発するってまずかっこいいということと、第二次世界大戦で亡くなりかけていた女性の楽しみを復活させたというこの二つの意味ですごい。

ないものを作るとか、女性を女性らしくというこの時代では至極真っ当なコンセプトだったと思うんだけど、あまりにとクリスチャンディオールが作り上げるラインやコレクションがみんなに刺さったんだろうなぁ。

Barジャケットのライン自体も、現代に生まれている私が見ても美しいラインだなぁと思う作品。風化しないって素晴らしいね。

美術品ではなく、あくまでもコレクションになるので、背景には挑戦的な黒色を使っていました。

かなり効いている印象。展示しているモノクロのニュールックたちが際立っている。素敵空間すぎるな?

引用

天井を見上げると、Barジャケットのヒップからウエストにかけてのラインをを強調したかのような造形に。Barジャケットに包まれてる感覚にも陥るね。

そして、歴代のディレクターたちがニュールックの解釈をし続けているという、ディオールだからこその継承システムかなりかっこよくて好き

ブランドらしさがここに出ている、まさにお出迎えしてもらうにはうってつけなコレクションたちでした。

これは私の好みの話なんだけど、モノクロの服が基本的には大好きなので、大好物空間でした。Barジャケットは人生で一回でいいから着用してみたいね…一体どんな形で私の体を補正してくれるのでしょうか…

光のメダリオン 2021

それとめっちゃ余談だけど、吉岡徳仁さん、ディオールの椅子手掛けてたんだね、びっくりしたわ。

02.  日本とディオール

引用
引用

はい、かっこいいですこのエリア。
なんですかこの展示ルーム、凄すぎィ
ほんのりプロジェクションマッピングを施しています。すごいですわね空間設計。

1953年にディオールが初めて日本に来たらしいんだけど、くる前からクリスチャン・ディオールは日本からのインスピレーションを受けていた、かつ、日本が好きだったらしい。

日本も、ディオールから影響を受けて今まで数が少なかった衣服学校の数が著しく伸びたそうな。数値見たけど100倍くらいになってた、学校の数。

徳島県の手漉き和紙らしい

この展示室、周りの曲線的、かつ、立体的な背景は、すべてこの和紙で構成されていました。骨組みもうっすら見え、ねぶたの作品っぽい印象。

スズルカ・サン

知らなかったけど、こんなにも日本を意識したオートクチュールがあったなんて知らなかった。すごいなこれ、水飛沫がスパンコールで立体的でした。ジャポニズムってバカにできないし、誇るべき文化だね。

メモり忘れて悲しい

他にも、帯をアレンジしたシンプルなブラックドレスや、、、

ジョン・ガリアーノ

透け感のある笠、折り紙っぽい胸元、十二単を連想させる羽織などなどが詰まったルックも。
特にこのルック、レースの施し方が絶妙でよかった。

ジョン・ガリアーノ
マリア・グラツィア・キウリ

日本っぽいファブリックやモチーフを使っているんだけど、素敵なドレスになっているのよなぁ、それもまたすごいというか。

他国から見たときの日本の文化って、魅力的に見えてるからこそ、自分たちの手法に落とし込む時ワクワクもするし逆にプレッシャーを感じるのかもしれない(憶測だけど

このエリアで驚いたことは、昔日本でコレクションを開催していたということと、この和室の中でモデルたちのフィッティングを行なっている光景が記録されていたこと。

ミスマッチだけど、なんだか素敵な写真だよね。

03.  ディオールが残したもの

引用

新しい順に、歴代のクリエイティブ ディレクターたちの作品が展示されています。

各ディレクターごとにエリアが分かれており、ファッション画・キャプションと共に展示されていました。

クリスチャン・ディオールの後に続いた奇才たちは、

  • イヴ・サンローラン

  • マルク・ボアン

  • ジャンフランコ・フェレ

  • ジョン・ガリアーノ

  • ラフ・シモンズ

  • マリア・グラツィア・キウリ(現職)

といった方々だそうな。
コレクションを見る限り、キウリさんとシモンズさん結構好き。そしてもちろんディオールさんも好きだったわ。

イヴ・サンローランも好きではあるけど、今回は自分が着るならと言う視点で写真を撮影していたルックたちをご紹介。

ラフ・シモンズ
マリア・グラツィア・キウリ
マリア・グラツィア・キウリ
マリア・グラツィア・キウリ
「 衣服はモダンか? 」
ジョン・ガリアーノ
ジョン・ガリアーノ
マルク・ボアン
柄とドレープが最高
マルク・ボアン
マルク・ボアン
クリスチャン・ディオール
クリスチャン・ディオール

こういう展示見ていて思うのだけど、一般市民はなかなかオートクチュールに手を出すことはできないので残念な気持ちになる。やっぱり死ぬまでに一度袖を通してみたいよねぇ。

自分がもしフルオーダーで服を作るならスーツになるのかなぁと思ったりするけど、やっぱりドレスも捨て難いなぁ。

展示室に飾られていたルックは、モデルに合わせた等身だからわたしは着れないとは思うんだけど、やっぱり夢だなぁって思っちゃう。

04.  高木由利子という写真家

引用

今回、この高木由利子さんという方が写真を撮影されていたんだけれども、

ほんっとうによかった、写真見ていいって思うこと少ないんだけど、明確にいいと思える写真を初めて見ることができた。

もうファンです。

今回の写真にこめた想いに関する記述をまとめてみると、

  • クリスチャン・ディオールが幼少の頃からインスピレーションを受けていた、花を使用し、1輪ずつ用いる。日本の一輪挿しモチーフ。

  • 4秒静止し、4秒動く。8秒間を切り取った静と動が共存した作品。

  • dans le mouvement de la vie = 生の躍動にある服という言葉をディオールは残している。

  • モデルにはダンサーを起用し、動くことで着る人も服もより美しい存在となる考えを盛り込む。

おそらくこれが一番好き

つまり、動きの綺麗なダンサーにラインの綺麗な衣服を着せて、静と動が共存した8秒間の間にルックを閉じ込め、1輪の花を挿した作品。

マジで素敵なのよな。

今回の写真があまりにも良すぎて、分厚くて重い図録を購入したようなものなのよね。

なんか、ぶれてるんだけどぶれてなくって、作品の中でモデルが動いているように見えるというか。作品の持っていたオーラがフィルターを通して視覚化されているような感覚

ものすごく乱暴にいうと、ハリーポッターの世界で見る動く写真のような印象。ちょっとドリーミーな、今回の展示の内容にも合う作風で、本当に心奪われました。絶対展示会あったら行く。

05.  ディオールの夜会

今回の展示の魅せ場らしい。
夜会に来ていく、いわゆるパーティードレスを飾っている。

今回の展示デザインを手掛けた重松さんによると、夜会連想される階段イメージ。階段から降りているようなシーンに近づけるために段差をつけた配置とし、ドレスの後ろ姿を見てもらえるようにミラーに反射させる形をとったみたい。

ちょっと脱線するけど、下記記事に他エリアの考えもちょろっとお話しているので展示見た方はこの内容見ても楽しいかも!

今回の展示室全てに言えることだけど、「 夢 」って言う言葉がキーワードに置かれているなと思っていて。

普通の四角い箱では想像できないような、部屋の形状が掴みづらいデザインされているなーっていうのと、鏡の使い方がかなり面白いというか、うまいのでは…とエリアを移動するたびに思いました。かっこいいなぁ。

06.  ディオールのアトリエ

引用

おそらく、会場的の出来栄え的にはディオールの夜会がメインだったと思うのだけど、このエリアが一番好き。

メモがきも見えるね

シーチングで作ったオートクチュールならではのモックアップたちが勢揃い。裁断の後であったり、複雑な形のものだと作り手のメモもチラッと見える。

柄物とかは、上から貼って確認する感じも丁寧かつリアルでよかった。
やっぱり1/1スケールできちんと見ないとわからないものよね。

オートクチュールってモデルごとにピッタリのドレスを作るから、立体に作りながらデザインをするらしい。その形が問題なかったらモックアップを解体して、型紙を作成という流れ。

贅沢〜いいなぁ〜

現アートディレクターのマリア・グラツィア・キウリエリアに展示されていたルックのモックアップも飾ってあったり、展示会自体にリンクしている感じもよかった。

飾られているモックアップ自体も物語やコレクションの始まり感あって好きだし、この展示の仕方もすっごい好き。かっこいい。

特に照明が小さく、効果的に配置されているから空間としても整っているし、モックアップ自体も綺麗だった。他のルックもだったんだけど、この小さめなライトが仕込まれていてデザイナーの技を感じれた…

07.  コロラマ

コロラマとは、色を組み合わせて変化と広がりを見せる手法らしい。今回この言葉初めて聞いた

創設者であるクリスチャンディオールは、帽子、靴、宝石、バック、メイク、香水に至るまで、トータルコーディネートとして構想していたらしい。単純に考えてすごいレベルだよね、ここまで同じブランドで出したい思想と、出せる度量。

この空間、カラーの広がりと併せてトータルコーディネートに必要な要素を一緒に展示するという作り手泣かせな展示。すごいな本当に。細かい。

ミニチュアの服は、実際にドレスを仕立てている作り手が手がけているため、かなり精巧らしい。

1体くれ〜〜〜〜

08.  ミスディオールの庭

引用

ここはですねー、一体全体どのようにしてドレスを飾っているのかと目を凝らした展示でしたね…

クリスチャンディオールのお母様は、自宅の庭に手をかけていたらしく、ディオール自身もその影響を受けつつ手をかけていたらしい。
このエリアには、花を連想、もしくはモチーフにしたルック達が展示されています。

本当に目を疑ったんだけど、すごいなこの展示の仕方。マネキンがいない!

おそらく、ドレスの内側の色と同じ色のドレスの形に沿った専用ハンガーを仕立てて、そこに飾ってあるんだけど、こんな不思議な見た目になるんだね。

浮いてる感じがすごいいい、作品も花を軸にデザインされているし、このように展示されていることによって、この庭に咲いてる感じあるわ。

流石に脚が見えちゃうけど、マネキンが見えていないことによって茎のようにも見えると言うポジティブ視点。

実際に、デザイナーも水の中で花が咲いているような様を狙っていたみたい。

下に仕込んであるミラー越しに、ドレスの裏側も見れる感じが楽しかったし、天井の草花が一緒に映り込んで幻想的。

このボリュームのドレスも展示できていたのがすごいわ。

09.  レディ ディオール

未だかつてレディディオールをこんなにたくさん一緒に見たことがあっただろうか、、、迫力がすごい!

レディーディオールのトンネルの中に招かれた感じ。飾ってあるものも、歴代のアーティストとコラボしたレディ ディオールが並んでいました。

※このエリアあたりからかなり疲労してまして、その後の記憶曖昧なのでここまでで、、、

バック関係ないんだけど、この絵画が好きだった笑

10.  終わりに

いくつかすっ飛ばした内容などもありますが、好きな場所はあげれたかなと!

元々ディオールの商品だったりイメージって、日本だとイケてる女性が身につけている印象だったけど、ちょっと感じ方が変わるような展示でしたね。

成り立ちであったり、創始者であるクリスチャンディオールの考えていうところはかなり感銘を受けたなぁ。物によるし、今はデザイナー違うけれど、店舗に赴いて商品を少しみてみようかなとも思えたしね。

服が好きな身として、知らない歴史を学べて楽しかったなぁ。

いやー、先月諦めて終わるんではなくて、ちゃんと行きたい想いを解消できてよかった…当日雨で結構体力持っていかれたものの、みていたら元気になれたし、本当に楽しめた!

行けていない方にもみてほしいし、行った方にもだよね!と共感いただきたい思いを込めて、結構多めに写真を掲載させていただきましたが、ぜひ行けてない方には直接体感してきてほしいと強く思う展示でしたね。

もし叶わなくても、図録を買うことをおすすめしたい。本当に高木由利子さんの写真がいいので…手に取れる方はぜひ…

現在すでに期間内のチケットは完売しているので、もし参戦するのであれば当日券を目指すしかありませんが、4〜5時間並んでも入れないという噂も聞いたりしましたので、並ぶ時間はきちんと検討してくださいまし。

きっと東京で大きい催事がまたやるとは思うので、その際はちゃんと足を運ぼう!

長ーーーくなりましたが、今回はこれでおしまいでーす!
それではまたノシ

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