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発酵食品マイスターYutaによる日本発酵大国計画 1.発酵とは何か

こんにちは、小学校教諭と発酵食品マイスターの資格を持つYutaです。
記念すべきnote初投稿です。

僕は発酵食品が好きなんです。
どれくらい好きかというと、毎日納豆、味噌汁、糠漬け、ヨーグルトを食べ、それだけでは物足りす、それらを自作してしまいました。
周りからは「どこを目指しているんだい?」とツッコミを入れられる始末です。
でも、発酵食品に興味をもち、食べ、作っていくなかで、確実に健康になっていることに気づいたのです。
10代まで悩んでいたアトピー性皮膚炎はなくなり、毎日快便、そして何より風邪に患かからなくなりました。
ここ4年間の僕の医療費はゼロです。

高齢社会となり、今後医療費の増大が懸念されている今の日本で、健康であることは自分のためだけでなく、社会にとっても大きな利益となります。

このnoteを通して
多くの方に発酵食品の凄さを知ってもらいたい
そして多くの方に健康でいて欲しい。
そんなに思いから僕は記事の投稿を決心しました。

始めたばかりですので、読みにくかったり、わかりづらい記事となっているかもしれませんが、どうか最後までご拝読していただけたら幸いです。

では、始めていきます。

目次 

1. 発酵とは何ぞや ~サックリ結論編~

2. 発酵とは何ぞや ~誰でも分かるじっくり丁寧に説明編~

2.1. 人にとって有益な微生物の生き様

2.2. 発酵の主役「微生物」について

2.3. 人にとって有益な微生物の意味

発酵とは何ぞや ~サックリ結論編~

では最初に結論を言います。

発酵とは、人間にとって有益な微生物による有機物の分解過程のことです。

ここで、「なるほどね!」と納得してくれた読者の方は、もう大丈夫です。

でも、「????」となっている読者の方に向けてこれからもう少し丁寧に説明します。

発酵とは何ぞや ~誰でも分かるじっくり丁寧に説明編~

人にとって有益な微生物の生き様

発酵といって多くの人が思い浮かべるのは発酵食品だと思いますので、代表的な発酵食品の納豆を例にして説明します。

納豆の原材料は蒸した大豆だけです。

でも、ただ蒸した大豆と納豆は大きく異なっていることは誰もが分かると思います。

匂い、色、そして栄養価も異なります。

何がこの違いを生み出しているのでしょうか。

答えは、大豆に納豆菌という微生物が作用しているかどうかです。

作用というのは僕らの視点で、納豆菌からしたら大豆での生活です。

僕たちが食物から栄養を摂取して生きているように、納豆菌も大豆の栄養を摂取して生きているのです

その過程で大豆の成分を変化させていきます。

そして、大豆から納豆に変わるのです。

これが発酵です。

納豆菌の蒸した大豆での生き様の名残→納豆

発酵の主役「微生物」について

何となく発酵のイメージが沸いたでしょうか。

では次に発酵の主役の微生物について説明します。

微生物は、人の目では小さすぎて知覚できない生物たちを便宜上ザックリまとめたものです。

動物、植物、微生物という3つが昔の生物の分類でした。

微生物というのは生物の種類ではなく、大きなカテゴリーなのです。

動物といっても、哺乳類、鳥類、魚類、爬虫類では全く異なるように、微生物もそれぞれ異なります。

ちなみに納豆菌は「細菌類」、味噌でお馴染みのコウジ菌は「真菌類」というものです。

そして微生物は、地球上で最も繁栄している生物種であり、空気中を漂っているものもいれば、土の中に生息しているもの、食物にとりついているもの、ましては僕らのお腹の中にも住んでいます。

どこにでもいるのです。

といっても、実感がわかない方がほとんどだと思います。

それは、前述した通りヒトの目には見えないことが微生物である条件だからです。

どこにでもいても見えないため、僕らはその存在を生活で感じることがないのです。

微生物=目に見えないという理由だけで人に分類された、地球で最も繁栄中の多種多様な生物たち

人にとって有益な微生物の意味

微生物のことが何となく理解出来たでしょうか。

では最後に、発酵に関する「有益な微生物」の意味について説明します。

恐らく多くの方が発酵の定義に出てきた「有益な微生物」という部分について

「有益って何よ」「そんなふわっとした定義でいいの?」

と思われたと思います。

でも、説明を最後までお読みいただければ分かりますが、このふわっとした定義しかできないのが事実なのです。

微生物には僕らと相性の悪いもの、良いもの、どちらでもないものがいます。

そして僕らは一般に、相性の悪い微生物を腐敗菌、良い菌を発酵菌と呼んでいます。

食物で相性がいい発酵菌が生活して繁殖したら発酵食品になり、反対に相性が悪い腐敗菌が生活して繁殖したら腐敗食品、すなわち「腐った」ことになります。

実は発酵と腐敗の過程で起こっていることは、微生物の「有機物での生き様」という点では同じなのです。

相性が悪いとは、「ボツリヌス菌」による食中毒、カビによる下痢や体調不良など、その微生物の成分や代謝物が僕らの体に害を及ぼす場合のことを主に指し、反対に相性がいいとは、ヨーグルトの「乳酸菌」などのように、その微生物の成分や代謝物が僕らの体に好影響を及ぼすものを主に指します。

ここで主にという単語を入れたのは、身体への影響以外にもう1つ、僕らは発酵と腐敗を区別する「ものさし」を持っているからです。

そしてこの「ものさし」を使ってしまうがゆえに、発酵と腐敗の境界線が曖昧になっています。

それは「好み」です。

例えば

僕にとって納豆は立派な発酵食品ですが、欧州などに住んでいて、納豆(大豆に納豆菌を繁殖させたもの) に馴染みのない方からしたら、決して体に害はなくても「腐った大豆」という認識にもなります。

反対にフランスの立派な発酵食品である ブルーチーズ(チーズに青かびを繁殖させたもの) は、体に害はなくても僕にとってはほとんど腐ったチーズです。

僕らがどう思うかによって、同じものでも発酵と捉えるか腐敗と捉えるかは変わっていくのです。

したがって

発酵と腐敗の境界線、すなわち「作用する微生物が有益かどうか」は、身体への影響と人々の好みによって決まります。

その中でも好みの違いは、育ってきた文化や習慣、遺伝子や家庭環境にも大きく左右されてしまうため、「有益」というふわっとした定義しかできないのです。

人にとって有益な微生物=身体への影響+好み=多様である

以上が発酵についての大まかな説明です。

発酵は、「微生物たちの生き様」という点では普遍的ですが

「好み」というものさしが加えられることによって多様なものになります。

それが発酵のややこしいところでもあり、面白いところでもあります。

普段何気なく食べている発酵食品ですが、そこには「微生物たちの一生におけるダイアリー」が刻まれているのですね。

そのようなことを考えながら、また自分に相性の良い微生物を感じ取ろうとしながら食べる発酵食品は、いつもと違うように感じるかもしれません。

これを機に少しでも発酵について興味を持っていただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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