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エッセー「ジョン・カーペンターの真骨頂 " ニューヨーク1997(Escape from New York) "が描くディストピアな未来」

『犯罪率が400%を越えた1988年のアメリカ合衆国。犯罪者の収監に苦慮した合衆国政府は、ニューヨークのマンハッタン島を高さ15メートルのコンクリートウォールで囲い、巨大な刑務所化する。そんな中、テロリストに乗っ取られた大統領専用機がマンハッタン島に不時着し、大統領が行方不明になる重大事件が発生。警察部長は、収監予定であった元特殊部隊の凄ワル男、通称スネーク・プリスキンに、作戦成功後の釈放を条件に大統領奪還要請。頸動脈に24時間後に爆発するようタイムセットされたナノ爆弾を注射されたプリスキンは、グライダーで単身マンハッタン島へと乗り込む。』

1981年に公開された" ニューヨーク1997(原題:Escape From New York)" は、鬼才ジョン・カーペンター監督が奇想天外なストーリーで近未来のディストピアを描いた傑作である。

 極ワル男、スネーク・プリスキンを演じたカート・ラッセルのカッコよさもさることながら、刑務所長役のリー・バン・クリーフ、マンハッタン島を仕切るボス役のアイザック・ヘイズ、マンハッタン刑務所内でプリスキンを助ける男役のアーネスト・ボーグナインなど、現在では鬼籍に入ってしまった個性溢れる名優たちが癖の強い役柄を見事に演じているのもカッコいい。

 スネーク・プリスキンというキャラクターは、コナミの大ミリオンセラーゲーム「メタル・ソリッド・ギア」にも同名の人物が登場するが、これはプロデューサーの小島氏がこの映画の大ファンであるためだ。


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