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カーコラム「ハイパワー4WD時代のドライビング進化論」
コーナーの遥か手前でフェイントにより一気に姿勢を作り、深いドリフトアングルを保ったままコーナーに進入、無駄なカウンターはあてず、ほぼゼロカウンター状態を保ったまま全開で立ちあがる。
これぞまさに桜井走りの真骨頂。
アンダーパワーのため、ライン重視のFF的ドライビングが必要とされたBFMR型ファミリア4WDから始まったラリー車両4WD化の波は、ハイパワー4WDの先駆けとなったE38A型ギャランVR-4を経て、RNN14型パルサーGTI-R、CD9A型ランサー・エボリューション、そしてGC8型インプレッサへと進化して行った。それにともない、そのドライビングは劇的に変化した。
「入口できちんと姿勢さえ作っておけば、前デフ(フロントLSD)を組み込んだ4駆は(アクセルを)踏み続けていれば最後には必ず曲がる」桜井幸彦はかつてそう語った。
フロントの駆動力がリヤのプッシングアンダーと拮抗し、それに打ち勝った時、ステアリングを切り込んだ方向へ一気に旋回を始める。しかし、この感覚を掴むにはアンダーステアの恐怖に討ち勝つ必要がある。さらに、忘れてならないのがセンターを含めた3つのLSDのセッティング。これがまた難しい・・・・。
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