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エッセー「木馬座 " ケロヨン " の想い出」

 1967年頃、白黒テレビでケロヨンを観るの楽しみだった。

 木馬座の日生ホールでの実演(舞台)も家族総出で観に行った。

 子供ながらに、舞台の上に登場したケロヨン号(オープンスポーツカー)を見て興奮したのを憶えている。

 ケロヨンは「自動車マニア」なのである。

 " 自動車マニアのケロヨンくん、ハンドル握ってはいオーライ♪ " という歌もある。

 「右見て左手見て、もう一度右を見て」という有名なコピーは、ケロヨンから生まれたものだ。

 日本の高度成長に伴う急激なモータリゼーションの発達は、豊かさの代償として交通戦争と公害問題という負の要素も包含していた。

 ケロヨンは、クルマの楽しさと夢を子供に伝えると同時に、来るべき自動車社会の交通マナーをも教示していたのである。

 「ケ~ロヨ~ン」や、「バハハ~イ」といったケロヨンフレーズは、当時の子供達にとっては日常的な挨拶言葉だった。

 時代を超え、親から子へ、いつまでも語り継いでゆきたい名作である。


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