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エッセー 「来たるべき明るい未来を描いたユートピアパペット劇 "空中都市008"」

 かつて日本にもサンダーバードを凌ぐマペット劇の傑作があった。

 それは1969年4月から1970年の4月までの一年間、月曜日から金曜日の夕方(18時05分~18時20分)にNHKで放送されていた空想科学人形劇 " 空中都市008 " 。

 日本SF界の巨匠・故小松左京氏の児童向けSF小説「アオゾラ市のものがたり」を原作とするこの人形劇は、突然打ち切りとなった「ひょっこりひょうたん島」の後番組として製作された。

 物語は21世紀の空中都市008を中心に、海底都市や火星探検、月面基地の話も織り交ぜて展開された。

 また番組では、視聴者から未来で実用化される商品やテクノロジーを一般公募し、それを劇中でキャラクターが紹介するといった手法も取られた。

 当時は小学生だったが、夕食前のテレビにかじりつき、毎日欠かさず観ていたww。

 OPテーマは"ひょっこりひょうたん島"に続き中山千夏。

 来るべき30年後の21世紀、眩いばかりに明るく希望に溢れていると信じて疑わなかった。

 今思えば、高度成長、科学万能時代の幕開けを象徴する作品だったように思える。


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