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カーコラム 「ランボルギーニの匠が手掛けた最後のブル "ランボルギーニ・ガヤルドLP550-2 バレンティーノ・バルボーニ"」

 日産自動車車両実験部の' 匠 ' 加藤博義が東の横綱であるならば、ランボルギーニ社の元テストドライバー、バレンティーノ・バルボーニは西の横綱である。

 1967年にランボルギーニ社に入社したバルボーニは、1973年、創業者フェルッチオ・ランボルギーニにその才能を見出されテストドライバーに起用された。以後、「ミウラ」、「カウンタック」、「ディアブロ」など、ランボルギーニ社のすべてのマシンの開発において重要な役割を担ってきた。

 2009年7月、ランボルギーニ社は40年以上の長きに渡り同社の発展に寄与し、様々の名車の開発に携わったバルボーニの功績を称え「ガヤルドLP550-2 バレンティーノ・バルボーニ」を僅か250台のみの限定モデルとしてリリースした。

 この限定モデルの最大の特徴はその駆動方式。軽快なハンドリングを追求するため、ガヤルドのデフォルトであるフルタイム4WDから後輪駆動へと変更されている。その結果、車重はベースモデルに比べ120kgも軽い1380kgまで軽量化された。

 トランスミッションを6速MTが標準となる。もちろんリヤアクスル前方に配置するランボルギーニ伝統のトランスアクスルレイアウトを採用している。さらに、リヤデフには新開発のLSDが標準装着されている。

 シャシーのチューニングはバルボーニのノウハウが遺憾なく発揮され、スプリングやショックアブソーバー、スタビライザーなどのセッティングが全面的に見直されている。 

 一方、5.2リットルV型10気筒のエンジンは駆動方式の変更とシャシーのリセッティングに合わせ、550PSにデューンされている。

 バレンティーノ・バルボーニの走りへの熱い情熱が込められた「LP550-2 バレンティーノ・バルボーニ」。

発売と同時に完売したが、当時の日本での販売価格は2600万円。

人生に一度は乗りたい ' 漢のマシン ' である。


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