カーコラム「WRCメモワール 記念すべきWRC初勝利を目前にしてのリタイア! ブルーノ・ティリーの無念」
毎年、シーズンが変わるごとにワークスシートを失う有力ドライバーたちが出現する。2001年から2002年のWRCにかけては、ディディエ・オリオールとブルーノ・ティリーがワークスドライバーの座を失うことになった。今回はそのブルーノ・ティリーの物語である。
「いいヤツなんだけどね」とWRC関係者が口を揃えて言う、好人物のティリー。1962年生まれのベルギー人、ラリーにデビューするのは1981年である。私が彼の名前を初めて知ったのは、91年のアフリカ・アイボリーコーストだった。