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Essay

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鳴海邦彦が思いつくままに、そして気ままに綴るフリーエッセー。
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2022年10月の記事一覧

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ショートエッセー「男の饗宴 沢田研二・内田裕也・松田優作」

まさに夢の饗宴である。 沢田研二が内田裕也のために作曲した" きめてやる今夜 "を二人が熱唱、そこに松田優作が加わる。 男の色気、艶、華、そして危険な香りと刺すような毒気、男が男であった懐かしき時代の残照。

エッセー「"エイトマン"の想い出」

 エイトマンこそロボコップの原点である。  当時、警視庁刑事部の刑事は7名。殉職した東八郎はサイボーグ手術で蘇り、警視庁刑事部8人目の刑事として悪と戦う。  当時、エイトマンシールがほしくて、丸美屋のふりかけ買ってもらった。  エネルギーが切れた時、エイトマンがベルトのバックルから煙草らしきものを出して吸うと回復するのを見て、早く煙草が吸いたいと真剣に思った。  原作は、後にウルフガイシリーズを作家として名を馳せる平井和正。  昭和は才能ある人が溢れていた。

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エッセー「幽霊城のドボチョン一家」

幽霊城のドボチョン一家、ドヒャドヒャバキ~ン。 " 幽霊場のドボチョン一家 "は、1970年11月30日 〜1971年3月29日の期間にNET(現在のテレビ朝日)系列で月曜 19:30 - 20:00に放映された。 このアニメ、日本語版の吹き替え陣が凄い。当時は現在のように"声優"というジャンルが確率されておらず、吹き替えには舞台俳優やコメディアン(今で言う"お笑い芸人”)が起用されるのが主流だった。 そうした時代背景もあり、この作品の吹き替え陣もなかなか豪華なキャスティングとなっている。 まず、ドラキュラは「オリエンタルスナックカレー」のCMで有名な南利明。子供の頃はドラキュラが名古屋弁をしゃべっていても全く違和感を感じなかった。 怪人フランケンは「あ~んやんなっちゃ~った、あ~んあん驚いた」のウクレレ漫談で一世を風靡した牧伸二。 ミイラ男は、あるマニアックな方々にはラジオ関東「男達のよるかな?」でお馴染みの名声優(当時は俳優業がメイン)・広川太一郎。「だっったりなんかしちゃったりなんかして~」の名調子が蘇る。 そして極めつけは狼男。なんと、かの由利徹。いきなり狼男が「おしゃ!まんべ!」 子供の頃に刷り込まれた記憶は鮮烈で、未だにドラキュラ伯爵は名古屋弁、そして狼男は東北弁と思っている。

エッセー 「スーパーカーは遊び倒しこそ意味がある!」

 何度でも言おう、スーパーカーであろうが、高級スポーツカーであろがクルマは乗りこなしてなんぼ。  そしてモータースポーツは楽しんでなんぼ。そもそも「スポーツ」とは「楽しむ」という意味の単語。  荒ぶる悍馬を意のままに乗りこなす、それこそが快感なのである。  例えそれがランボルギーニ・ガヤルドであろうが、床を踏み抜くまでアクセル全開、タイヤがズタボロになるまでグラベルロードやスラロームを楽しむのが男の粋というもの。  スーパーカーは高速道路で弱者をいじめて悦に入るような

ゲーテが語る" 第一人者 "とは

「要するに、地位や身分はどうでもいい。第一人者の地位に座る人間が、必ずしも主役を演ずるとは限らない。いかに多くの国王が大臣によって動かされ、いかに多くの大臣が秘書によって操られていることだろう。真実、第一人者は誰か? 私の考えでは、誰にも負けぬ高い見識を持ち、周囲の人々の力と情熱を自由に動かし、自己の計画の実現を図るだけの、たくましい実践力と手段を有する人間である」。

エッセー「Gunsmith(ガンスミス)」

 Gnsmith(ガンスミス)とは、直訳すれば「銃工」である。  ハンドガンやライフル等、いわゆるSmall Fire Arms(小火器)のメインテナンスや調整(チューニング)、チューンナップ、そしてカスタマイジングを生業としている職人を総称してそう呼ぶ。  これまで、アメリカの著名なシューテイングマッチ(ビアンキ・カップやスチール・チャレンジ等)でトップシューター達が使用する銃は、プロダクションモデルを大幅にチューンナップしたスペシャルメイドか、スクラッチで専用に製作さ