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ショートエッセー「追想 千葉真一」
キーハンターで幼年期を過ごし、東映カラテアクション映画で青春時代を過ごした自分にとって、千葉真一はブルース・リーと並ぶ人生の師であり、憧れである。 そんなグレート千葉と初めて会ったのは今を遡ること23年ほど前の2001年のこと。当時働いていた香港系の外資系企業のとある女性を通して、グレート千葉と野際陽子さんとの間に生まれた長女(剣舞アーチスト)を紹介されたのがきっかけだった。 初見は今は無き六本木の旧防衛庁横のクラブ「エロス・グロッソ」の隣にあった、日本が誇るハリウツドSFX界の巨匠スクリーミング・マッド・ジョージが内装を手がけたカフェバー(名前は忘れた)。 物凄いオーラと共に現れたグレート千葉は、まさにグレート千葉(なんのこっちゃ?)。初対面の挨拶もそこそこに、ただひらすら一方的に熱く熱く語ること凡そ1時間、「それでではまた、ごきげんよう!」再び固い握手と共に颯爽と店を後にした。
ショートエッセー「Isle of Man TT(マン島TTレース)」
地球上では、1年に一度だけ人が風になる。 " The Isle of Man Tourist Trophy Race(マン島TTレース) " は、英国王室の属国であるIsle of Man(マン島)の公道を封鎖して行われる世界一危険でエキサイティングなモーターサイクルレースである。 その歴史は古く、起源は20世紀初頭の1907年まで遡り、世界最古の議会で『青空議会』としても知られるマン島議会「ティンワルド」が制定した公道閉鎖令に基づき公道を閉鎖して行なわれる。 競技は伝統的に5月最終週から6月第一週に開催され、島の南東部にある首都ダグラスを起点として、北東海岸部の町ラムゼイを経由してスタート地点まで戻る一周60.7kmの公道コースで争われる。 今年も、高低差396m、200を超えるコーナーが待ち構える世界一危険な一般公道を、命知らずのライダー達が平均193km/hを超えるスピードで駆け抜ける。
ショートエッセー 「その動き猿(ましら)の如し "Capoeira(カポエラ)"」
ブラジルがポルトガル領だった19世紀初頭、人身売買でアフリカから連れて来られた黒人奴隷が、自らの身を守るための格闘技が起源とされる格闘技カポエラ。 手錠に繋がれて、腕の自由を失っても、アクロバチックな動きの足技だけで敵を倒すことができるカポエラは、黒人奴隷は看守を誤魔化すために音楽に合わせ、踊りに見せかけて練習したため、格闘技というよりも舞踏的な要素が強いとされてきた。 しかし、実はカポエラはとてつもない破壊力を秘めた恐るべき格闘技なのである。 驚異的な柔軟性を兼ね備えた肉体は、変幻自在な猿(ましら)の如き動きで敵を翻弄し、鞭のようにしなやかで強靭な蹴りで敵を倒す。
ショートエッセー「超弩級スーパーカーのガチンコバトル! ナルド最高速トライアル」
ドイツのニュルブルクリンクと並ぶスポーツカーの聖地であるナルド・サーキット(Nardò Ring)は、長靴の形をしたイタリア共和国の踵部分、プーリア州レッチェ県ナルド(Nardò)にある半径4km、一周12.5kmの完全な円形の超高速テストコースである。 この超高速テストコースでは、過去、幾多のスーパーカー、スポーツカーが自らの限界を試すべく、過酷なスピードトライアルに挑んできた。 そのナルドでスピード記録に挑むのは、異端のスーパーカー、Noble M600、年間2000台を目標に掲げ、量産メーカーとして名乗りを上げたマクラーレンの野心作、McLaren MP4-12C、そしてランボルギーニの旗艦、Lamborghini Aventadorの3台。ともに600馬力を超えるエンジンを搭載し、最高速300km/hを超える超弩級スーパーカーである。 全周バンクの超高速テストコースで繰り広げられるハイパワーバトルを刮目せよ!