マガジンのカバー画像

Essay

321
鳴海邦彦が思いつくままに、そして気ままに綴るフリーエッセー。
運営しているクリエイター

2021年11月の記事一覧

エッセー「寿司でお腹を満たすにはいくらかかるか?」

 バブルの時代、「寿司でお腹を満たすには幾らかかるか?」というチャレンジを敢行したことがある。  店の基準は、超高級店と回転寿司は除外し、リーズナブルな価格で握りを提供していくれる大衆店。  当時は横浜の青葉台に住んでいて、桜台に「琴寿司」という馴染みの店があったため、上記基準に照らし、会場に決定した。  メンバーは中学・高校の同級生2人と自分の計3名、いずれ劣らぬ食通&大食漢。  チャレンジは夜8時から始まり、店のネタをほぼすべて食い尽くし、閉店時間1時間前の午前0

エッセー「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」

 「遠くにある古ぼけた食堂で、俺たちは一日三度、豚と豆だけ食う。ビーフステーキなんて絶対出ない。畜生、砂糖ときたら紅茶に入れる分しかない。だから、おれたちゃ少しずつ消えていくんだ。老兵は死なず、ただ消え去るのみ。二等兵様は毎日ビールが飲める、伍長様は自分の記章が大好きだ。軍曹様は訓練が大好きだ、きっと奴らはいつまでもそうなんだろう。だから俺たちはいつも訓練、訓練。消え去ってしまうまで。」  敬愛してやまないダグラス・マッカーサー元帥が、1951年4月19日、ワシントンD.C