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サードプレイスが欲しいが、意識はまったくもって高くない 【500字コラム】

自宅から数分の距離で、通りに面してて、窓が大きくて、窓から見える道路を子どもたちや近所の人が行きかってて、私と目が合うと何となく中に入り込んできておしゃべりをして。私はそこで仕事をしたり本を読んだり。そして夕方、ごはんをつくりにふらりと家に帰り、台所での美味しい匂いをまとったまま、また夜更けにそこで書き物をする。


ここ数カ月、妄想が止まらない。どうも、ひとり黙々と仕事をする日々に、フリーランスという立場に、少し疲れている気がする。

サードプレイスが欲しい。いや、私の場合は会社勤めではないのでこれはセカンドプレイスなのか? 

そこは「自分だけの」というワケではなく、家族も使いやすい場所で、誰かがふらりと立ち寄れる場所であってほしい。小学生からお年寄りまで寄っといで。あ、今風で言うと「居場所づくり」とかいうのかもしれない。

でも、多くで見られる「居場所づくり」には、社会に対してアンテナをびんびんに張っている主宰者の気高い意識を感じる。

まちのNPO団体に関わったり、地域仕事が好きなんて言ってきたので(いや、実際好きなんです)、「居場所づくり」なんて宣言を出してしまうと、何かこう社会的意義の高いことをしようとしていると思われてしまう。

強く宣言しておきたいが私の視野は左右10cmかってくらい狭いし、視座なんて座りっぱなしで足が痺れている。

「喉が渇いたの」「足が疲れちゃって」とこぼす人にグラスや椅子を渡したいだけで、社会に抗議がしたいわけではないのだ。社会への意見、それはまた別のルートで考えればいいですしね。


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くにとみゆき(牡蠣ミユキ)
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