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英文解釈 基礎知識まとめ5(語・句・節)

<語・句・節>

今回は、「語・句・節」という用語について改めて確認していきます。これらは英文を形式面(機能面)から分析する用語でとっつきにくいかもしれませんが、学校・予備校の授業や参考書を読む場合に理解していないと話についていけないこともあります。

特に、「句」「節」はそれぞれを1つのかたまりと考えて、文中での要素・機能を考えることが大切です。

それぞれの用語の意味・分類を身につけ、実際の英文の分析に使えるようになることを目指しましょう。


これは我々の体感する「単語」に相当しており、直感的に分かるとおもいます。以前の「英文解釈 基礎知識まとめ1」でまとめた品詞それぞれが語になります。

➤ at the station(3語)
➤ I played the guitar yesterday.(5語)


語が2つ以上集まったかたまりで、S(主語)+V(動詞)を含まないものを「句」と呼びます。

また、その句が文中でどの要素になっているか、どんな機能を果たしているかによって、さらに名詞句形容詞句副詞句に分類されます。


名詞句→ 名詞と同じ働きをする句
(文のS・O・C・前置詞の目的語になる

形容詞句→ 形容詞と同じ働きをする句
名詞代名詞・それらに相当するものを修飾する/ 文のCになる)

副詞句→ 副詞と同じ働きをする句
(文の(M)となり、動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する)

➤ He is a high school student.(6語)

"a high school student"を意味的に1つのかたまりと考えると4語で、このなかにS+Vはない。よってこれは「句」。
さらに、"a high school student"はそもそもstudentという名詞に冠詞や形容詞がついたもので、文中でCになっているので、名詞句

➤ He plays tennis on the court near his school.(9語)

"on the court"は前置詞+名詞の3語のかたまりで、このなかにS+Vはない。よってこれは「句」。さらに、要素としては(M)になって、動詞playsを修飾しているので、副詞句
また、"near his school"も同様に前置詞+名詞の3語のかたまりで、S+Vはないので「句」。さらに、要素としては(M)になって、名詞the courtを修飾しているので、形容詞句


語が2つ以上集まったかたまりで、S(主語)+V(動詞)を含むものを「節」と呼びます。

句と同じように、その節が文中でどの要素になっているか、どんな機能を果たしているかによって、さらに名詞節形容詞節副詞節に分類されます。

名詞節→ 名詞と同じ働きをする節
(文のS・O・C・前置詞の目的語になる

形容詞節→ 形容詞と同じ働きをする節
名詞代名詞・それらに相当するものを修飾する/ 文のCになる)

副詞節→ 副詞と同じ働きをする節
(文の(M)となり、動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する)

➤ I think that he is a good person.

"that he is a good person"は従属接続詞that+S'V'~の6語のかたまりで、"he is"というS+Vが含まれている。よってこれは「節」。さらに、全体でthinkの目的語Oになっているので、名詞節

➤ When she came to my house, I was sleeping.

"When she came to my house"は従属接続詞when+S'V'~の6語のかたまりで、"she came"というS+Vが含まれている。よってこれは「節」。さらに、要素としては(M)になっており、後半のI was sleeping.という文全体を修飾しているので、副詞節



※以上のように、「品詞」が正しく身についていれば、その考え方を少し拡張するだけで用語の意味は理解できると思います。
あとは身体に染み込ませて定着させるため、初めのうちは出てきた英文の要素分析の際に、それぞれの語・句・節がどんな働きをしているかを丁寧に考えていく練習をしていきましょう。

※どこからどこまでを1つのかたまりと考えるか、つまりどこを「句」や「節」と捉えるかには決まりはありませんが、当然英文を理解するのに資する区切りをするのが普通です。よって、それぞれの「句」「節」を作りやすい形というものが存在します。それらは次の記事でまとめる予定です。
今回の「語・句・節」の意味を理解した上で、次回の内容を読んで頂くことで、英文解釈に必要な視点がまた1つ獲得できると思います。

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