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住宅ローンで大切なのは「いかに総返済額を少なくするか」

住宅ローンの基礎知識について、何回かに分けて書いてきました。今から家を建てよう、購入しようと思っている方々の最大の関心事は、物価上昇や日銀総裁交代が取りざたされるなかで「今後金利がどうなるか」「変動金利と固定金利どちらを選んだらいいのか」ということかと思います。

金利がどうなるかについての分析は様々ネットに出ていますので興味のある方はそちらを参考にしていただくとして、金利を選ぶ際に参考となる考え方を1つ書いてみたいと思います。

ちなみに、住宅を購入するときに、住宅ローンについて学ぼうという人はあまりないのが現状です。少し古いですが、住宅金融支援機構の調査からも、購入者が住宅ローンに関する情報を得るのは、住宅会社の営業担当からのケースが50%以上占め、住宅会社の営業担当にすすめられたローンを選んでいる人も多いです。
参考:民間住宅ローンの実態調査 2018年

住宅ローンで大事なのは総返済額をいかに少なくするか

住宅ローンを借りる際に持っていいただきたい視点がこれです。

「住宅ローンで大事なのは総返済額をいかに少なくするか。毎月の返済額が少ないことが利息を少なくすることではない。」

ということです。

毎月の返済額は少ない方がもちろん楽ですが、それよりも「支払う利息」をいかに少なくするのかが重要です。(あくまで基本の話をしています。)

「低い金利」で借りるのはもちろん重要で、今の変動金利はとても低いです。ネット銀行系だと優遇後の適用金利が0.3%台というのも珍しくなくなってきています。ただ、変動金利の場合は半年間という短い期間だけしか金利を約束していないのです。それに対して最長35年間の金利を約束するフラット35(9割以下)は現在1.68%(優遇なし)。質の良い家であればここから5~10年間金利が0.25%~0.5%マイナスされます。「期間に対して」という目線で考えれば、全期間固定金利は「割安」であると言えます。

他にも金利を選ぶ際の考え方は多々ありますので、今後少しずつ紹介していきます。

また、「返済期間」は長くすると毎月返済額は少なくなりますが、トータルで支払う金額は増えます。何も考えずに35年返済を選択する人がとても多いですが、総返済額を意識すると家計に無理のない範囲で返済期間は1年でも2年でも短くすることを心掛けてほしいです。
繰り上げ返済で少しずつ期間を短くしていくことも選択肢のひとつですね。

住宅ローンのリテラシーが必要

自分の予算を考えて住宅展示場やマンションギャラリーに行っても、そこで「無料相談FP」によるライフプランを受けて予算をどんどん上げていってしまう方を多く見かけます。住宅会社が連れてくるFPの狙いは2つです。

・自分の紹介する保険に入ってもらうこと
・住宅会社に依頼されている金額にお客様の予算を上げること

もちろん信頼できるFPの方もいますが、自分の将来に大きくかかわることなので、住宅ローンについてはしっかり学んで自分で選択したいものです。

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