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社会人になって誓ったこと

 大学を卒業し、エンジニアとしての出発点に立った。将来を見据えた。そ
して立てた誓いは、

 「同じ質問は二度としない」

だった。

「好き」からエンジニアへ

 中学の頃からエレクトロニクス工作が好きでよく半田ごてを握っていた。
雑誌の製作記事を読みながら製作していたが、そのうち自分の思い通りに設
計・製作をしたいという欲がわいてきた。
 設計・製作技術は、どうしたら習得できるのか。そんな課題を持ち続ける
ことが大学で電気・電子工学を学ぶことにつながり、エレクトロニクス製品
を開発し販売する会社に入社することにつながったのだろう。

技術習得のために

 頭の回転は早い方ではなく、理解に時間がかかる。記憶力も悪い。そんな
私がきちんと技術を習得するためにはどうしなければならないかと考えた。
ひらめいたのが、「同じ質問は二度としない」だったと思う。

誓いから行動へ

 具体的にどのような質問の仕方をしていたのか列挙する。

  1.  もし同じ質問をしたいのなら、「説明された内容をこのように理解したが間違っていませんか」、というように自分の理解内容を示した上で正誤を確認する。

  2.  回答の中にいくつかの要素があれば、分解した個々の要素に対し新たな質問を作る。

  3.  「仮にこうだったら、こうなりますか?」というように、違う方向から質問してみる。

 質問するときには、曖昧な記憶にならないように、必ずノートを持参し、
回路図や図を描いてもらいながら説明を受けていた。

回想

 以上は、エンジニアとして駆け出しのころの話。退職しているので遠い昔
のことだ。他に工夫したこともあったかもしれないが、思い出し得ることを
書いた。

 同じ質問をしないため常に考え抜いていた。それが理解を深めることにな
った。質問の仕方と物事の理解の深さは相互に作用していると思っている。


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