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変化し続ける

2023/06教室だより

先月、戦友が大阪から教室の様子を見に来てくれました。
教室を始めたころからずっと何かと相談に乗ってくれる社員さんです。
とっても偉い人なんですが、私にとっては心の友、戦友です。
写真はいただいた手土産、良いネーミング。大きな栗のお菓子が入っています。

最近、教室ではマスクを外して指導する機会が多くなりました。
スタッフも私も個人で自由にマスク着脱は選んでいます。
私は、マスクを外した1週間ほどの間に速攻鼻風邪を引き、またマスク生活に戻ったりしていましたが、やっぱり免疫が落ちているのですね。

ただ、マスクを外して気づいたことが・・・
表情筋を使っていない、もう慣れましたが、しばらくは顔の筋肉が疲れていました。逆にいつでも笑顔でいないとと意識しすぎる気がします。困ったものです。

コロナ禍に初めて出会った保護者の方からは、私(東郷)と分からなかった!!とも言われたり・・・だから、コロナ禍に入会いただいた方には、改めて、初めまして、と申し上げております、また、ちょっとしたことでもお話に伺おうと思い、最近は状況が許せば、すぐに玄関の方に出て、ちょこちょこ話をしに行っています。何か気軽に話したいとき等も、遠慮なく声をおかけください。

それと、もう一つ、これはすごく大事!と感じることが、あります。
教室で子どもたちが良く私の顔を笑顔でしっかりと見てきます。
みんなニッコリ満面の笑みです。本当に笑顔って素敵。子どもたちって、実は周りの大人の顔を見て安心しているのかもしれません。笑顔でいよう!!
改めてそう思わされた、脱マスク後の期間でした。

マスクのせいでも、コロナのせいでもありませんが、私も変化を恐れる人間です。でも、こう変わらなきゃと思い続けていくことが大事なのでしょうね。

Aくん(小1)の話

最近感動した小1の男の子の話をさせてください。

ほんのちょっと前、年長の3月に入会されました。良くできるお子さんです、最初はやる気満々でした。でも、2か月が経ったころから、最初のやる気が途中からなくなってしまいました。算数と国語を学習されているのですが、算数がどうしても嫌なのだそうです。
泣いて教室に来られるようになってしまいました。
彼にとってそれほど難しい内容とも思えないけど、その日も、あまりに涙を流すので、この子の悲しみの原因は明確には分からないけど・・・その子にとっては、今の公文の学習では、自分を出し切って、認められるという良いループが回せていないのかも・・・と感じたのです。目立たないように教室のすみっこに連れて行って、泣いたその子をしばらくジッと抱きしめていました。その子は、いきなりなんだよ~という感じでしたが、しばらくすると、悲しみの原因を教えてくれました。

ここには詳細には書けませんが、ちょっとやりたくないなという気持ちを受け止めてもらえてなかったことが原因で、大きく出てしまったようです。
そう話してくれたあと、その子は自分で机に戻り、やるべき学習をしっかりやってくれたのです。子どもは駄々をこねているだけでも、周りの大人の反応次第では、大きく出てしまうことがあります。

その日は解決しても、それだけでは終わりません。その後も数回、同じようなことが続きます。そんなに簡単には変われないものです。だから、先日、ちょっと私もトーンを変えてみました。『もう、そのモードは要らないんだよ』と伝えてみたのです。彼はどうやったら変わってくれるかな?と・・・変わりたくない、自分のやりたくないを突き通したいのは分かるけど、勉強が大事なのは、わかるんだよね?と・・・だったら、どうしたらいいと思う??と聞いてみました。
その後、算数5枚でいいからサッと終わらせよう!嫌だからと手を付けないから、もっとイヤになるんだよ~というと、急に顔がぱっと明るくなって、すごい勢いで学習を終わらせ、ケロッとしています。そんなに速いなら、あと5枚できない??と聞いてみたら、やってもいいよ、的な顔。この出来事を機に、何かを抜けた気がしました。

ただ、教室で変わっても、お家では、また乱れてくるかも・・・という心配は尽きません。だから、先日、お母さまに、お家の様子を聞いてみましたら、先日も算数はやりたくない、と言ったあと、でもやる!と言って、学習をしてくれたそうなのです。
その話をお聞きした時、大感動して、一緒に大喜びしてしまいました。

そんなこんなで、先日の教室にて、ご機嫌で頑張っていたので、すごいね~と話しかけたら、彼のほうから、早く終わったら、最後のご褒美の飴が選べるから、早く終わらせるんだ!と笑顔で教えてくれました。宣言通り、すごく早く終わって、飴をじっくり選んでおられました。ご満悦の顔、こうやって自分なりに学習の意義を見つけて、気持ちを奮い立たせているんですね。

一生懸命に子どもも変わろうとしてくれているんだ!ちょっと気が進まないことも、自分なりに解決しながら。私はそのお手伝いをもっとしていかないといけないと決意した出来事でした。

弱い自分、変わりたくない自分と戦っている、子どもたちのように、私も子どもたちに勇気をもらい、変わり続けていきたいと思っています。

教室で子どもたちを連れて行きたいと思っている境地

みんな小さい子から大きな子まで、教室で自分の勉強をしっかり頑張っています。本当に楽しそうにしている子がほとんどです。自学自習というものです。
もう、この仕事を始めて12年目に突入したのですが、最近、一番見たいなと思うことが、その子その子がどんな意識、気持ちを持って、教材に向き合っているのだろう?というところです。うっすら、見えかけているけど、まだ完璧ではなく、肌で感じられる位にはなってきました。
一番大事なことは、本物の学力を付けるために、その子がどういうプライドを持って問題を解いているのか?ということです。

だから、勉強をやらせようとかいう気持ちを持って子どもに接していません。やりたくないのはなぜ?と考えたり、やっているけど、こんなに間違いが多いのはなぜ?と考えながら、一人ひとりと接しています。

Bちゃん(年長)の話

お兄ちゃんと一緒に年少さんの頃入会されました。今、もう1年生の勉強をしています。この子も最初、泣いて入室されることが良くありました。7Aスタート、上手く言えないことが原因なのか、どうしてもプリントが好きになれない様子でした。
だから、最初だけ、プリントから外した教具を使っての学習をして、警戒心を解いてみたり・・・でも、その後も、苦手な教材が出てくると時たま泣いてしまいます。ただ、すごかったのは、お母さま。揺らがずついてきてくださいました、お兄ちゃんの時もそうだったからという余裕もあったのでしょうが、しっかりと信念を持っていらっしゃるように思います。成長するから大丈夫、と。

今やしっかり自分の力で学習して、時折、まだ泣きそうな雰囲気を感じるときもあるけど、泣かずに頑張れるようになってきました。
泣かずに頑張ったらかっこいい!と自分で思ってくれているんだと感じます。
泣いても、強くなるから大丈夫、それが成長だから、と保護者がどっしりしていると、私も安心して一緒に見守っていけます。
ジタバタしないで、大らかに、子どもは自分で成長するものだから、という気持ちです。子育ては子どもを信じるということ。これは、教室に通う素敵な保護者の皆様にこれまで教えていただいたことです。

Cくん(小1)の話

英語と国語を学習されています。国語が少し苦手、特にお直しになると、もう教えてもらわないと何もできないよ~というモードになります。
先日は、先生~こたえ教えて~、そして、ちゃんと消せないから、書いたこたえを消しゴムで消して~と、驚きの発言まで出てきました・・・。

国語の教え方は難しいですね。国語は教えることはタブー領域だと思っています。その子に合わせて答えが出るように根気強く導くことが出来ればよいのですが、大人は答えに近いことを言ってしまいませんか?それは気を付けなければなりませんよね。なぜなら、答えを教えてもらったとたん、考えなくなりますので。私たちも教室で国語を難しがる子に接すると、大体、意味を捉えて読んでいないんだな、というところに行きつきます。
『読む』とは『文字の音を出す』行為ではなく、意味を考えて自分で捉える行動です。それは実はすごくレベルの高いことなのです。
最初から文章をすっ飛ばして読むようなことを身につけてしまっていると、どんどんできない方向に行ってしまいます。問題が解ければ良いと思わず、問題が解けるのは当たりまえ、一番大事なのは、本文をしっかり読んで、流れや言葉の意味を自分の中で理解することです。

ただ、難しいことは、子どもが自分でできる!と思うことができず、最初から匙を投げてしまうこと、だから、教えるとしたら、ちゃんと読めばできるんだよ、(君がちゃんと読まないなら)先生が読むからしっかり聞いていてね。

そうやって読んであげると、ほとんどの場合、子ども自身が答えを導きます。できないという気持ちの蓋をはがすように、できなくないんだよ、できるんだよという自信を与える。
だから、次は自分でちゃんと読んでみたら、できるんじゃない?
そういう声掛けをしています。

教室という環境の大切さ、面白さ

教室では、こういう様々な声掛けを近くに座った子が聞いています。そんなに先生が大声で話していなくても、こういう風に頑張ったら褒められるんだとか、先生が他の子にこういう声掛けをしていたというようなことは皆が聞き、感じ取っています。

気付くと、皆頑張っている、そういう子が増えて行く、なぜなら、皆の気持ちが共鳴するから!
環境は大切です。だから、良いものを共鳴し合うことができる環境にする。
方向性は、子どもが自分で自分を育てるにはどうしたらいいのか?ということです。

勉強は自分一人でするものだと思ってしまいがちな、この世の中。
溢れる多くの教育サービス、アプリ等もある。
でも、このような、子どもを取り囲む大人との関わりも含めて、自学自習を一緒に模索していくような環境を私は誇りに思いますし、時代に合わせて、手段は変えても、目的は変わらないものだと思います。

だから、教室という環境をこれからも大事にし続けたい。
オンラインで、デジタルで、学習していただく場合にも、先生との繋がりや、やり取りを大事にすることが根本にあります。

信頼して繋がっていくことを、一緒に大事にしていきましょう。
お子さまが家庭で苦戦した時だけでも、と、教室に学習のご様子を教えてくださる方もいます。どんな時も、毎日の学習のご連絡を教室にしてくださる方もいます。こまめなご連絡は非常にありがたく思いますので、お子さまを中心に必要なコミュニケーションを取らせていただけたら幸いです。
もしご興味があれば、デジタルでの学習も始めてみてください。教室ともっと繋がることができるようになります。

最後に

こんなに長く続けて来られたのは教室のおかげ、と退会される方が良く仰ってくださいます。そう言ってくださるお気持ちを大事に、また次につなげてまいります。通ってくださる生徒の皆様がもっともっと賢くて、たくましく、笑顔あふれる教室を目指していきます。続けることが奇跡を起こす、続けることを目指すことで、全部が変わり始めます。どうやったら続けられるでしょうか。目のまえだけに見えている小さな目的を達成することを目的にしないでください。人格を形成するのは習慣なのです。お子さまが一度、公文式を始めていただいたのなら、この大事な学習習慣、そして、そのために自分をどう律していくのかという人格の核となる部分は形成できるように、と、その結果として驚くような学力を得ることができるように、と願ってやみません。東郷より想いを込めて。

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