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夢の風景「九龍地獄横丁」5
奇妙な夢を見ていた。
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何だこれは?僕は・・・夢の中にいるのか?
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「あんたは気絶していたんだよ」気がついた。目の前には金色のミニスカートを穿いた若い女性たちがいた。
「あたいたちはコーラスグループの“黄金半分(ゴールデン・ハーフ)”だよ。そこのライブハウスでライブをやっているんだよ。大きな声がしたから外に出てみたらあんたが倒れていたんだよ」
「そうですか・・・ありがとう」
「こうしていると眠くなっちゃうから、あとでライブハウスにおいでよ」
「あ、はい・・・」
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黄金半分というのは居眠りしながら歩いたり歌ったりするコーラスグループだ。彼女たちの妹分が「黄金半分特別(ゴールデン・ハーフ・スペシャル)」だが、こちらはあまり人気がないようだ。
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「ほんじゃ、ライブハウスに行ってみるか」
黄金半分のライブでも聴いて体力と精神力を回復させよう・・・。
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地獄横丁には「Go to hell」というライブハウスがあるのは知っていたが、この年になるとライブどころではない。若い頃の気持ちをそのまま持ち続けるのは難しい。
ライブハウスに入ると「ナッシング・ヘブン」という3人組の女性バンドがライブを行なっていた。
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地獄に行くならいつでもOK!
天国行くなら一度はおいで?脳!悩!NO!
うるSAY!うるSAY!うるSAYSAY!
ぶっ飛ばしてやるぶっ殺してやる、誰を?OREO!
ぶっ飛ばしてぶっ殺してぶっ飛ばしてぶっ殺してYOYOYO!
地獄横丁からは出られねぇZE!
絶対に冥府魔道色即是空空即是色色即是空空即是色色即是空空即是色!
馬喰町と地獄横丁は似ているZE!
真似したな馬喰町!敷金返せ!返却OK!
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「おお、バカみたいな歌詞だけど、激しいじゃん。見た目が可愛らしいのにハードロックなんだな・・・。でも、轟音の中で不思議と気が安らぐのは何故だろう?」
轟音のなかで眠くなってきた。
「それはアタイたちのせいだよ」
黄金半分のひとりが耳元で囁いた。
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「むひゃはははっ」目を覚ましたら目の前に厚化粧のお婆さんが笑っている。驚いて叫んじゃう。
「うひーーーー!」
「うひーは失礼だろう、お前!俺はバケもんじゃないよ」
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「お前が道路で寝ていたから親切に喫茶店の中に入れてやったのに、人の面見て驚くんじゃねぇよ」
どうやらこの女性は・・・多分、男性らしい。
「ここは・・・」
「俺が経営する喫茶店のヘルだよ」
俺だって・・・。やっぱりハーフ&ハーフの方かな?
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こりゃあ目的地の塔に辿り着けるかどうかわからないな。
つづく
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