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災害の多様性「普段から被災後を考える」


「災害の発生場所と発生時間」

災害といっても自然災害に人的災害がありますが、その中身は実に多様です。自然災害には地震、台風、集中豪雨(線状降水帯)、竜巻、津波などがあります。人的災害には戦争、紛争、感染、犯罪などが挙げられます。このように多様な災害に対応するのは所詮無理なのです。戦争や犯罪などの人的災害は、個々の運命に委ねる事象であるので、常に平和を貫き通す政治など存在するはずもないし、存在したとしても、経済優先の国々によって攻め滅ぼされるかもしれないのです。

特に自然災害に関しては「いつ、どこで、どのような災害」が発生するのかは誰にもわからないからです。防災というのは災害を防ぐにはどうするか?ですが、あらゆる災害を想定するのは無理というものです。人間は生きている限り想定外の災害によって必ず被災するんです。要するに被災後が重要なんです。

いつ被災しても対応できるように、日頃から先芯が入った安全靴か、同じタイプの紳士靴を履き(できれば踏み抜き防止のステンレス板が内蔵された中敷きを入れて下さい)、ミドリ安全の耐切創シリーズ「カットガードシリーズ」の臑カバー、腕カバー、ジップアップポロシャツを用意着用。いざというときには作業着に早変わりする同社の2WAYのデュアルスーツを着込む(これは特に必要ないかもしれません)など、普段からの心がけが大事なんですが、すべて揃えて、しかも毎日交換しなきゃならない・・・無理ですよね。

とか書いているうちにモロッコで大地震が発生しました。日本時間の9日(現地では8日の午後11時11分)に発生したモロッコ中部を震源とするマグニチュード6.8の大地震でした。現地のメディアは死者2497人(11日午後11時現在)と伝えています。

発生時間が問題です。現地では午後11時過ぎだそうです。僕は昼夜逆転族なので朝方まで起きていますが、午後11時といえば寝ている方も多い時間帯ですね。一般的には深夜ですから、災害が起きることで多くの死傷者を発生させてしまうのです。特にモロッコは「地震がない国」として、油断をしていたようです。地震の対応もわからなかったようです。ですから建物など伝統的(古いということ)うえに、多くの家屋はブロックを粘土でくっつけて積んでくみ上げた耐震なんて考えていない代物のようです。耐震を考えぬところはトルコ大地震に似ていますね。

ここで何度も説明させていただいたように、災害の発生時間が被災度を左右します。関東大震災や東日本大震災は例外です。双方は昼間に発生したのですから避難できる可能性は高いのですが、関東大震災の場合は主な建物が木造であり、避難方法を間違えたり、避難場所を間違えたりして被害は大きくなりました。東日本大震災は、過去の教訓を活かせず避難できたはずなのに自動車なんかに乗って渋滞を招いたり、避難しなかったりで、残念ながら津波という大量死亡要因に結びついてしまったのです。

それにしても、以前も何度も紹介しましたが、関東大震災は異常です。被災後の大量虐殺(朝鮮人、中国人、左翼思想者、間違えられて殺された日本人)は殺人という凶悪犯罪です。

先日、「関東大震災と民衆犯罪」という本を買いました。僕は読書がキライなので斜め読みしているのですが、これは大変な事実が記録された本です。震災後の虐殺に関しては吉村昭さんの「関東大震災」で初めて知って戦慄したのですが、これは、詳細が記録されています。

関東大震災と民衆犯罪 佐藤冬樹 筑摩選書

関東大震災前から「朝鮮人や左翼思想者を排除したい」と考える日本人は多かったようです。その時代には「朝鮮独立運動」が盛んで、そのことを良く思わぬ人間が多かったのです。

「妄想邪馬台国」に書いたように、日本人の祖先は大陸から渡ってきました。古代には半島や中国大陸に朝貢(文字通り貢ぎ物を贈り忠誠を誓うこと)をしており、日本で武士が登場し武力を持つようになると、「何で向こうに貢がなきゃならねぇんだ」という気持ちが生まれるのですね。

武士の自惚れた賤しい権力精神ですね。んで、“自分たちこそ近隣諸国の王である”みたいな考えを持つようになって、結果的に豊臣秀吉の「文禄・慶長の役(朝鮮出兵)」によって、朝鮮半島を瞬間的に侵略占領を行なったりするんです。ああ、それは、今のロシアによるウクライナ侵略のようにメチャクチャな侵略攻撃を行なったわけです。あまりにも残虐な行為(虐殺もあったでしょうね)を行ないながらの侵略であったことで朝鮮国民の憎悪は激しいのです。日本軍と戦って戦死した李舜臣はいまだに朝鮮の英雄ですね。韓国のドラマを観ていると、たまに彼の銅像が映ることがありますね。

日本で武士が権力を掌握すると、朝貢という慣習はなくなります。

僕は、自分の先祖であるはずの大陸や半島の人たちを軽侮できません。漢字という、今のChatGPTのような重要な言語文化もあちらから来たものですからね。中国の人たちが独自の文化を捨て、今のような「おかしな思考性」を持ったのは中国共産党政権の共産資本主義という不思議な合理思想の悪影響なのだと個人的には考えています。ああ、また脱線しちゃいそう。

「関東大震災後の朝鮮人・中国人・左翼思想者および日本人虐殺」

佐藤冬樹さんの本「関東大震災と民衆犯罪」(立件された114件の記録から)を読むと知らなかったことが書いてあります。僕が朝鮮人と左翼思想者の虐殺を知ったのは大杉栄と甥の男の子(橘宗一)、愛人の伊藤野枝の虐殺を知ったことがきっかけでした。

吉村昭さんの「関東大震災」には、横浜周辺から発生したと思われる「朝鮮人が暴動を起す」というデマが、あっという間に関東一円に広がって、数々の虐殺事件が発生したということが詳しく書かれてありましたが、その主体は何者にあるのかがわかりませんでした。もちろん亀戸事件なども詳しく書いてあったんですがね・・・。

今回読んだ「関東大震災と民衆犯罪」では、はっきりと「警察や軍隊がデマを広めただけでなく、虐殺を促した」ことが書いてあります。

『関東大震災発生の日の夜、東京から千葉の市川に避難していた神父が余震で眠れぬ中、夜半過に警察のだという自動車が慌ただしく走ってきて、「唯今鮮人(朝鮮人のこと)200名ばかりの団体が、この町に繰り込んできて焼き払おうとする形勢であるから、諸君はこれに対抗する用意をして、警戒してください」と叫ぶのであった』

つづく


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