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災害の多様性「防犯意識の高まり」

凶悪な強盗殺人致傷事件が連続していますが、フィリピンの収容所に収容されている指示役の逮捕間近で解決方向に…向ってはいません。指示役の上に黒幕がいるからです。法をかいくぐる悪知恵の働く組織までには手が及ばないでしょう。組織を潰さない限り無理でしょう。そういった組織は邪魔な者を暴力的に排除する役目がありますから、政治家や権力側にいる団体などと癒着しているのです。戦後の下山事件、帝銀事件という大事件のほかに、繰り返される暗殺事件などを見ればわかります。

もしかしたら…これは僕個人の意見ですが、今回の強盗殺人致傷事件も、カルト宗教による報道を目眩ます謀略かもしれません。権力というのはそんなものです。

と、書いているうちに強盗事件報道がありました。30日の夜に茨城県筑西市の県道で3人組の男たちが2台の車で道を塞ぎ、一般車を停車させて、金を奪う事件が起きました。相次ぐ強盗事件の模倣犯でしょうか? それとも強盗団の仕業でしょうか? それにしても車を停車させて金品を奪うというのは実に欧米的ですね。フィリピンから犯罪テレワークしていたルフィなる男が注目されていても、彼が指示して犯罪を犯すのでしょうか?

実はルフィなる名前は、犯罪集団が使い回している名称であることがわかってきました。犯罪集団の上部には複数のルフィが存在しているんでしょうね。

「防犯意識の高まりに期待」

凶悪な連続強盗事件によって一般市民の防犯意識が高まっています。きっかけとなった事件は最悪ですが、防犯意識が高まるというのは良いことだと思います。

昔は、「治安が良かったので、家に鍵をかけて出かけなくても安全だ」と言われました。しかし、僕は幻想だと思っています。人間の本質は「怠惰」(楽して生活できる)と「嫉妬」(贅沢している者への妬み)だと思います。そして、それをコントロールしているのが、人それぞれの“運”だと考えています。運が悪くなれば、人は悪事に手を染めてしまうのです。

治安が良かったと言われた昭和には以下のリンク「昭和時代戦後の殺人事件」のような事件が起きています。

以上のように多様な事件を見ると、人間の本質である怠惰と嫉妬であることがわかります。犯罪も突然ふりかかってくる地震や火災と同じです。犯罪も災害です。

今回の凶悪強盗殺人致傷事件は、ネットで集められた見知らぬ人間たちによる凶行でした。彼らは一様に「逃げられなかった」「まさか強盗だとは思わなかった」と言いますが、そもそも参加した時点で「言い訳にならぬ」のです。人間の本質である楽して儲けたいという「怠惰」感情によって動かされているのです。

「防犯対策」

防犯対策として何があるでしょうか?

まずは防犯意識を高めることです。極端ですが、「自分も含めて人間は全員悪人になる」という意識を持つことです。家族でさえ何かあれば悪人になる。誤解しないで下さい。それくらいの危機意識に防犯意識を持つことが重要です。

防犯対策としては…。

たとえば、住居は一軒家よりも集合住宅の方が良い、一軒家の場合は防犯カメラを住居の隅々に設置(画像データを他に移行できるようにする)、近所づきあいをまめに行なう、高価な車や贅沢品を見せつけない(できる限り貧乏に見せる)、時代に逆行することになりますが、SNSなどで個人情報が漏れないように注意する(できればSNSをやらない方が良い)、できる限りネットで買い物をしない、宅配ボックスを設置する、玄関に防弾硝子窓を設置し、郵便物が受け取れるほどの大きさの開口部を付けて郵便物を受け取る、SECOM、ALSOKなどの防犯システムを導入する…などなど、大変です。

防犯製品には色々なものがあります。

簡単なものとしてはダミーの防犯カメラ、防犯対策済みという警告ステッカー、暴漢を抑えこむサスマタなどの商品が発売されています。僕個人としては、「ハンディメガホン」が有効だと思っています。賊が入ってきたら大音量で「強盗だぁ~っ!」と叫ぶのです。

少し脱線します。

山本周五郎の作品に「ひとごろし」というのがあります。臆病者ですが知恵者の福井藩士・双子六兵衛が主人公です。もうひとりの主人公が福井藩の武芸指南役の仁藤昂軒です。仁藤は、若い福井藩士たちに嫌われていて、ある晩、その若い藩士たちによって闇討ちされるのです。しかし、武芸指南役ですから剣の腕がたつんです。闇討ちした若い藩士たちは逆に殺されてしまいます。仁藤は逃げます。

双子六兵衛が武芸指南役を上意討ちする役目を帯びるのですが、剣ではかなわないので、仁藤を見つけると、斬られないような距離を置いて「人殺し、あいつは人殺しだぁ~っ!」と叫ぶのです。仁藤は彼を斬ろうとしますが、主人公は逃げまくるのです。周囲の人間は臆病な双子を罵倒するどころか「逃げる方が偉い」と言うのです。双子は「世の中には臆病な人間の方が多いのだ」と悟り、仁藤をさらにしつこく追い回して遠くから「人殺し~っ!」と叫び続けます。周囲は仁藤を怖がって避けてしまいます。そのうちに仁藤はプライドを傷つけられ精神的に参ってしまうのです。そして「斬れ」と言いますが、知恵者の双子は「斬る気はない。その代わり、あなたを斬ったという証しとしてあなたの髻(もとどり、髪の毛)を持ち帰りたい」と言うのです。仁藤は髻を切って双子に渡します。

いざというときの大声というのは自分の命を守るための武器です。強盗に襲われたら大きな声で「強盗だぁ、人殺しだぁ~っ!」と叫べばいいのですが、いざ賊が入ってきたら慌てて、恐ろしくて声もあげられないことでしょう。でも、叫びましょう。殺されてしまうかもしれません。自分の命を守るために日頃から訓練しておきましょう。大声だけでは物足りないので、ハンド型のメガホンを用意しましょう。

「地域で防犯意識を高める」

一軒家で手軽なのは街の自治会ぐるみで防犯意識を高めることです。同時に防災意識も高めることにつながると思います。

自治会や町内会というのは「つきあいが面倒」という意識があると思いますが、実は身近な防犯体制を整えるために重要なのです。いずれの自治体でも高齢者さんなどが町内パトロールを行なったりしていますが、深夜にまでは及びません。強盗事件が行なわれるのは就寝時の深夜(丑三つ時)です。

町内の各住宅に警報器とパトライトを設置して、何か事が起きたら大音量で町内に警告する。同時に警察に通報するなどの簡単なシステムを設置するだけで、防犯になると思います。

国土交通省のPDF資料に「防犯街づくりの推進」というのがありました。これには防犯街づくりの基本手法として①人の目の確保(監視性の確保)、②犯罪企図者の接近防止(接近の制御)、③地域の共同意識の向上(領域性の強化)が挙げられています。

①「監視性の確保」は、多くの「人の目」(視線)を自然な形で確保し、犯罪企図者に「犯罪行為を行えば、 第三者に目撃されるかもしれない」と感じ させることにより犯罪抑止を図る。

②「犯罪企図者の接近防止」は、犯罪企図者の侵入経路をなくし、被害対 象者(物)に接近することを妨げることに より、犯罪の機会を減少させる。

③「地域の共同意識の向上」は、防犯まちづくりを行う地区に対し、その住民等が「我がまち意識」を持ち、コミュ ニティの形成、環境の維持管理、防犯活動 の活発化等を通して犯罪抑止を図る。

何も考えていない政治家は嫌いですが、それぞれの省の役人は、それなりの知識人ですから、よく考えて印刷物を制作しています。要は常日頃から地域の連帯感が必要なのだということです。

というと、戦時中の閉鎖的で陰湿な国家連帯感のようなイメージがありますが、今は違います。とにかく地域連帯感によって特殊詐欺や強盗などの凶悪犯から身を守る基本姿勢ができあがるのです。

今晩(2月31日)のニュース番組で強盗団のリクルーターを名乗る男との会話が放送され「フィリピンの指示役4人が捕まっても終わらない。バックには暴力団や半グレといった組織が控えているからだ」と言う男の話を聞いて背筋が寒くなりました。

やはり基本は、地域連帯感なのだと改めて認識しました。それから防犯カメラや防犯灯の設置も重要だと思います。


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