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熱中症対策

昨日は暑かったですね。本日(2020年6月8日)は、高気圧による暖かな空気が本州の上空に残るため、九州から関東にかけては気温が上昇するようです。東京都心では予想最高気温が30℃と今年初めて真夏日となる予想です。水分補給などをこまめに行って、熱中症に注意しましょうね。

環境省の熱中症予防情報サイトを参照すると、熱中症を引き起こす条件は、「環境」「からだ」「行動」によるものが考えられます。

「環境」は、気温が高い、湿度が高い、風が弱いなどがあります。

「からだ」は、体力のない高齢者や乳幼児などが罹りやすく、二日酔いや寝不足などによる体調不良も熱中症罹患の要因となります。糖尿病などの持病がある方も熱中症に罹りやすいようです。

「行動」は、激しい運動・労働、長時間の野外活動などによって体内に著しい熱が生じたり、暑い環境に体が十分に対応できないことなどがあります。

異常のようなことから、熱中症を引き起こす可能性があるのです。

「マスク熱中症」

熱中症は、高温多湿な環境下において、体内の水分および塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調節機能が破綻するなどして発生します。

昨年から新型コロナウイルスの感染予防のためにマスクを着用することが習慣化(新たな生活様式)していますが、その結果、マスクによって、身体に熱がこもりやすくなったり、 喉の渇きを感じるのが鈍くなったりして、脱水症状や熱中症の可能性が高くなる「マスク熱中症」になることもあるのです。

マスク着用による熱中症は、真夏だけのものではなく、真冬でも、屋内活動でも発症する可能性があるのです。

実は、熱中症発症の場所として「住居」と「屋内(劇場、コンサート会場、駅、百貨店、浴場など)」が全体の49.5%を占めているのです。。

正常な体温調節機能がしていると、体温が上昇しても、調節機能が働いてカラダから熱を逃がしますが、調節機能のバランスが破綻してしまうと、体温の上昇と調節機能のバランスが崩れて、身体に熱が溜まって熱中症になります。

「熱中症の症状」

熱中症を発症したら、まず意識があるか水分を自力で摂取できるかなどの状況によって、重度と判断されれば、医療機関に相談します。熱中症の症状には以下のようなものがあります。

【軽度の熱中症の症状】
めまい・立ちくらみ・筋肉痛・汗が止まらない

【中度の熱中症の症状】
頭痛・吐き気・カラダがだるい(倦怠感)・虚脱感

【重度の熱中症の症状】
意識がない・けいれん・高い体温・呼びかけの返事が異常・まっすぐ歩けない・走れない

「熱中症対策」

熱中症を予防するためには、まずWBGT値(暑さ指数)を測定して、作業環境の暑熱の程度を知ることが大切です。 測定したWBGT値より、作業計画を定めます。基準値より高い場合は、以降のさまざまな対策を組み合わせてリスクの低減を工夫します。

まず、作業環境を冷やすことでWBGT値を低減させます。直射日光を防ぐテント、風通しを良くする送風機、冷たい風で気温を冷やす冷風機などさまざまな商品があります。

透湿性・通気性の良い服装を着用することはもちろんですが、加えて冷却効果のあるファン付き作業着や、ベスト、 ネッククーラーなどさまざまな商品を併せて使うことで、効果的に体温の上昇を抑えることができます。最近は、クールファンを内蔵した作業着が主流となっており、工事現場や作業現場でも作業員さんたちが電動ファンを内蔵した作業着を着ているのを見かける機会が多くなっています。

人は、汗をかくことで体温を下げます。汗をかくほど、汗の材料となる水分と塩分・電解質が失われて、熱中症のリスクが高まります。作業前から、そして作業中は、定期的に水分と塩分を摂り続けることが重要になります。温暖化により熱中症事故が多発するようになると、現場では塩分を含んだ飴を舐めて水を飲んだり、塩もみ胡瓜などを食べたりする習慣が定着していますね。

厚生労働省の資料によれば、家庭内での高齢者や建設業・警備業・製造業での熱中症が増えているそうです。

 熱中症をなくすためには、作業管理者や従業員に労働衛生教育をくり返し行い、日々の注意喚起することが重要です。

 万が一、熱中症にかかってしまった場合のために経口補水液やタオルに瞬間冷却剤などが入った「応急キット」も準備しましょう。

熱中症を軽んじてはいけません。熱中症は死に至る可能性がある病態です。


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