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災害の多様性「曖昧なルールの国」

フォローさせていただいている漫画家の梅熊大介さんが、道交法の矛盾というかいい加減さについて書かれていました。僕も本当にそう思います。

「自転車のヘルメットは努力義務」

道交法だけでなく法律というのは「まともな人たちによって成立しているもの」で、これが時々「まともではない人たち」によって破壊されてしまうのです。

最近になって自転車のヘルメット着用が「努力義務」になりました。要は“自転車に乗る際にはヘルメットを着用するように努めましょう”ということですね。バイクに乗る際にはヘルメットを着用しないと違法ですが、自転車は違法ではないのです。ヘルメットを着用しないのは違法ではないのですが、なるべく着用するようにしましょうということですね。

自転車を運転する際は、運転する方がヘルメットをかぶることに努めなければならないのはもちろんのこと、同乗する方にもヘルメットをかぶらせるように努めなければなりません。また、保護者等の方は、児童や幼児が自転車を運転する際は、ヘルメットをかぶらせるよう努めなければなりません。
道路交通法 第63条の11
第1項
自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。
第2項
自転車の運転者は、他人を当該自転車に乗車させるときは、当該他人に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
第3項
児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児が自転車を運転するときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。

警視庁サイトから転載

「原付バイク&自動二輪は着用義務」

一方、原付バイク以上のオートバイについては、ヘルメット着用が義務付けられています。

道路交通法では、大型自動二輪車(総排気量400cc超のオートバイ)、普通自動二輪車(排気量が50cc超400cc以下)、原動機付自転車(排気量50cc以下の原付バイク)を運転する際には、ヘルメットを着用することが『義務付け』られています。ちなみに義務付けは1975年からです。

自転車の「努力義務」と、オートバイの「義務付け」・・・どのように違うのでしょう?

努力義務は法的に守れということではないのです。ただし、努力していないと、万が一の場合には大変なことになりますよと言っているのです。

一方、義務付けは、守れなかった場合には罰則があります。

・義務とは、あることを「しなければならない」、もしくは、「してはならない」とされているもの。

努力義務とは、あることをするように、もしくは、しないように「努め」「なければならない」とされているもの。その行為等を「しなければいけない」わけでも、「してはならない」というわけではない。

・義務は、法令の条文で、「しなければならない」、もしくは、「してはならない」といったような表現がされている。

努力義務は、法令の条文で、「するように努めなければならない」や「しないように努めなければならない」といったような表現がされている。

・義務は、守らなかった場合の罰則があることが多い。

努力義務は、守らなかった場合の罰則はない。しかし、無視しても全く問題ないというわけでもない。

鳴丘行政書士事務所さんのサイトから転載

よく読んでも、僕にはよくわかりません。何だか曖昧なように思えます。個人的には法律って曖昧なものが多いように思います。たとえば危険運転致死死傷罪です。

誰が見ても危険運転を行なって多くの被害者が出ているのに、危険運転致死死傷罪に該当されない事故も多いように思います。

法律やルールというのは曖昧です。意識的にそうしているのだろうと思います。また曖昧にしないと誤った判断をしてしまうからということなのでしょうか? まあ、日本ってのは『責任逃れ』のために昔から曖昧なことが多くて困りますね。卑怯者の国なんですよ。

「電動キックボードはヘルメット不要」

いい加減で曖昧なルール作りしか出来ない日本と違って、フランスは電動キックボード対して厳しルール作りを行なっているようです。以下にJETRO(ジェトロ 日本貿易振興機構)の記事を参照します・・・というか、ほとんど以下は記事のままです、申し訳ない。

フランスでは、約250万人が電動キックボードを使用しているそうです。
ジェトロの記事によれば、2022年の販売台数は約70万台、シェアリングサービスのシステムを提供する都市は200を超えているということです。

電動キックボードは、2050年のカーボン・ニュートラルの達成に向けて、脱炭素化の1つの解決方法として利点がありますが、2021年から2022年には、ワンホイールも含めた電動パーソナルモビリティーによる重大な事故が38%増加しているそうです。

なお、パリ市では4月2日に電動キックボードのシェアリングサービス継続の是非を問う市民投票を実施。その結果、7.46%と低い投票率ながら89.03%が「電動キックボードのシェアリングサービスに反対」とした。この市民結果を受けて、パリ市は今後、同シェアリングサービスの9月1日からの廃止に向けて取り組むとみられています。

いい加減で曖昧な日本では、電動キックボードに関して、フランスとは真逆のことを始めます。一応ルールはあるんです。16歳以上であれば、免許不要、最高時速20キロ、ヘルメット不要、車道走行可能、時速6キロ内ならば歩道走行も可能・・・という自転車よりもユルイものです。危険度から言えば、自転車以上に危険な乗り物だと思えますが何故でしょうね。公道走行の場合には自賠責保険、ナンバープレート必須ということですから、ルール改正前に分析して「かなりの事故発生」を予測しているんだと思います。

法律やルールとは「マトモな人間のためのもの」で、「マトモではない人間」が増殖してしまった現在では、それほど役に立たないものです。きっと飲酒運転や危険運転で被害者が続出して、フランスのようなことになるのでしょう。結局、自己責任。事故が起きたら事故責任ですよ。

電動キックボードの事故は多発しているようなのに、何故、ユルイルールでの電動キックボードを認可するのでしょう? 現在の独裁政権にどこかからか金が流れるとか、イヤラシイ経済効果が見込めるのでしょうね。

日本ってのは終始一貫しない、テキトーいい加減で無責任。不思議な国ですね。ユルさは自由じゃないんです。不自由なんですよ。に欺されてはいけません。

僕は新しいモノ好きですが、車や自転車の運転も下手だし、注意力散漫だし、高齢者だから必ず事故ってしまうので手は出しません。でも、ヘルメット被って電動自転車には乗りたいですけどね(´。`)ヘルメットはもちろんミドリ安全製ですよ。

「緩和」という甘い言葉は、「自己責任」という意味ですから充分気をつけて下さいね。


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