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#創作BL小説
オオカミ陛下の思し召し
カザックに短い秋がやってきた。秋分を過ぎた頃からがくんと気温が下がり、明かり窓からは早くも冬の気配を感じさせる風が吹き込んでいる。枢機院にある自身の執務室で決裁の仕事にあたっていたザハールは、机上の小筆を転がした木枯らしに舌打ちをした。
ザハールは秋が嫌いだ。それは何故かと人に聞かれれば「越冬の準備に忙しく、まるで休む暇がないからだ」と答える。それも理由の一つではあるが、本当の理由ではない。
カザックに短い秋がやってきた。秋分を過ぎた頃からがくんと気温が下がり、明かり窓からは早くも冬の気配を感じさせる風が吹き込んでいる。枢機院にある自身の執務室で決裁の仕事にあたっていたザハールは、机上の小筆を転がした木枯らしに舌打ちをした。
ザハールは秋が嫌いだ。それは何故かと人に聞かれれば「越冬の準備に忙しく、まるで休む暇がないからだ」と答える。それも理由の一つではあるが、本当の理由ではない。