#28 甘い束縛と寂しい愛情

クレマチスが好き。
リンドウと同じくらい。
どちらも、紫色を基調としたものが好き。

クレマチスの花言葉は「精神の美」「心の美しさ」「旅人の喜び」「甘い束縛」「策略」らしい。
「策略」って……と思うが、意味も様々あるらしいので、興味がある方は調べてくださいな。開花期は5～10月。

リンドウの花言葉は、「あなたの悲しみに寄り添う」「寂しい愛情」「正義」「誠実」などがあり、わたしが好きな紫色のリンドウに関しては「満ちた自信」というものもあるらしい。
うん、いいね。しかも漢字では「竜胆」と書くらしいし、竜の肝なんて、なんかいいな。開花期は9月～11月。

わたしの葬式の別れ花はクレマチスかリンドウがいい。
混合でなく、一種類の花だけ。
濃い色の花は、骨に色がついてしまうこともあるらしいが、骨が紫に染まるなんて素敵すぎるから、濃い紫の花でいっぱいにしてほしい。
自分の葬式にまで口を挟むなんて、だいぶ傲慢な気もするが、もしも魂が浮遊して、棺におさまる自分を見ることができるのなら、好きな花に囲まれた最期の自分の姿を、式場の天井あたりから眺めてみたいのだ。

死の時期を選べるとは思えないが、できることなら、12～4月には亡くならないようにしたいものだ。

前作からのもらいワード……「天井」