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夢と現実がごっちゃになってた時の話

記憶力にはまったく自信がないクミタです。こんばんは!
まあ、加齢とともに記憶力が低下していくのは仕方がないことだとして、私の場合、小さい頃の記憶も、人と比べて圧倒的に少ないように思います。

中学生の頃、全く知らない人に話しかけられ、「同じ保育園だったじゃん!」って言われて驚いたことがあります。家に帰って母に言うと、母はその子のことを覚えていて、写真で確認すると、たしかにその子が私と一緒に写っているのです。でも私の中からは、その子の記憶はすっぽり抜け落ちていて……というよりも、保育園時代の記憶はほとんど残っていなかったのです。

ぼんやり覚えているのは、とにかく食べるのが遅くて、昼食後、みんなが外で遊んでいるのを見ながら、いつまでも机に座ってもぐもぐしていて……そして先生から「早く食べようね」とせかされる、というようなちょっと嫌な思い出。

お気に入りの子がいて、その子のことはかろうじて覚えていた、というくらい。その子に言われたことがきっかけとなって、必死に保育園時代を思い出そうとしても、ほんと、あまり覚えている記憶がなくて。

他の人に聞くと、けっこうみんな、小さい頃の記憶、覚えているんですよね。ドラマとかだと、なんか強いトラウマ的なものがあって、それで記憶が消えていて、最終回ひとつ前のあたりでそれが判明する、みたいな展開でしょうか(笑)
本当に何か大切なことを忘れていたらどうしよう……!

それと関係があるのかないのか。
恐らく、夢と現実がごっちゃになっていた記憶というのもあって。

とても小さい時に、二階のベランダからメリー・ポピンズのように傘をさして飛び降りたことがありました。
その記憶は、私の中では現実にあったこと、として記憶されていたのですが、少し大きくなってから(たぶん10歳くらい?)ふと思い出した時、いやいや、いくら傘をさしたからって、二階から飛び降りて無傷なはずがない……と気付き、でももしかして、と母に聞いたら笑われました。

そう、そんな現実はなかった……はずです。
母は否定しました。
そうですよね。当たり前です。
でも、何度その時のことを思い出しても、きちんと着地できた記憶しかなくて、すごく不思議な感覚でした。

なんなら、私だけ飛べる能力があるんじゃないだろうか、と思い、もう一度試してみようかなとチラッと思いましたが、さすがに怖いのでやめました。
やめてよかったです。
早すぎた中二病です。

それはまあ少しファンタジーのような楽しげな記憶だから良いのですが、次は辛い記憶。

中学生の時、私は合唱でピアノの伴奏をすることになったのですが、その時に思い出した記憶がありました。

小学生の頃、やはりピアノの伴奏をすることになった私は、体育館でみんなが歌う中ピアノの伴奏をしますが、曲の途中で頭が真っ白になり、途中で伴奏が止まってしまいます。先生たちは「もう一度やろうか」と優しく声をかけてくれ、もう一度最初から弾くのですが、また同じところで頭が真っ白になってしまい、たくさん練習したはずなのに、どうしてもその先が思い出せないのです。
そんなことを何度か繰り返して、私の心臓はもう尋常じゃないくらいバクバクいっていて。そのあとどうなったかまでは思い出せませんでした。

中学でピアノの伴奏をすることになったときに、私の中でこの悪夢のような出来事が、実体験として蘇ったのですが、でも、そんなに何度も何度もとまることがあるのだろうか、とか、先生やみんなも、そんなに何度もつきあってくれるものだろうか、とか、これは本当の記憶なんだろうか、とか、その当時すごく考えました。

またあの時のように、伴奏が途中で止まってしまったらどうしよう。
そんな恐怖が常につきまといました。

中学の時の伴奏は止まることなくうまくいきましたが、私はその小学生の時の記憶が本物かどうなのか、気になりながらも、友達に聞くことは怖くてできませんでした。誰からも「そういえばあんなことがあったね」なんて言われたことがないので、もしかしたらこれも夢だったのかもしれません。
結局私は誰かに確かめることをしなかったので、その記憶が夢なのか実体験だったのか、今でもわからないままです。

ちょっと気になってネットで検索してみたら、夢を現実として認識してしまうことはあるらしく。
いわゆる、臨死体験。三途の川を渡ったという記憶。これも、寝ぼけていたり、脳にダメージがあったりすると、脳が「夢」か「現実」かの判断を間違えてしまうそうで。
強いストレスが原因で、夢と現実がごっちゃになることもあるとか。

記憶ってほんとあやふやで。
脳もけっこういい加減で。
いつもそこに行き着きます(笑)

でも、ピアノの伴奏が止まってしまったあの出来事は、どうか夢であってほしいです。今思い出しても、顔から火が出るくらい恥ずかしいし、消えてしまいたいと思うくらい辛い記憶なので。

そして実は本当に二階から傘をさして見事に着地していた……!という展開も、面白くはありますが(笑)
(※良い子は真似しないでくださいね!……って真似なんてしないか)


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