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キャリア教育【原体験を振り返る編】

理想のキャリア教育を考える前に、原体験を振り返ってみる。

まず、「キャリア教育を受けてきた」自覚があまりない。(ちゃんと聞いてなかっただけの可能性も十分あるが)
中高一貫校の女子校時代は、地元の中学に進学した子達がやっていたような職業体験は無かったし、アルバイトも禁止されていた。唯一それらしきものは、OGなどの外部講師による講演会が年に1回あったこと。多分毎年開催されていたけど、1人しか覚えてない。(男性アナウンサーで、テレビ出てる人じゃん!というミーハー心に響いたので記憶に残ってる)民間出身の先生がいるという話は、全く聞いたことがない。大学進学率は高く、進学校と言われていた。
この頃の将来の夢は、教師になることだった。先生には幸い恵まれていて、「いつも見守ってくれていて、時に私の良さを言葉にして褒めてくれる存在」と感じていて、私も未来の生徒のそんな存在になれたら良いなと思っていた。一方で、他の職業を良く知らなかったという事情もある。母親は専業主婦で、父親はサラリーマンだったが思春期なんて特に会話もしなかったし、どんな仕事をしているのかもよく知らなかった。

高校を卒業し、四年制大学の教育学部に進学をした。授業に出て、適度にバイトしながら、学部やサークル仲間と遊ぶ、ザ・日本の大学生な日々を過ごしていた。先輩の話を聞いて、就活ってしんどそうだな、と思っていた。1年生や2年生から積極的にインターンに参加をするなど、少し社会人に足を踏み入れているような同級生を見ると、意識高いな〜、仕事なんて社会人になってからで良いじゃん、と思っていた。
3年生の秋学期頃になると、いよいよ就活が本格化してきた。なんか周りの雰囲気が変わった。教師になりたい気持ちは、大学1・2年生を経て、塾講師のバイトもそれなりに適性があるように感じていたのもあって特に変化はなかったが、教採受験か就活かを選択するタイムリミットが迫ってきた時に、やはり一度企業就職をしたいという気持ちが強くなり、方向転換することにした。切り替えてからは、キャリアセンターが開催しているイベントに友達と参加をしてみたり、インターンに参加してみたり、いわゆるがしっかりなかったので、手当たり次第に説明会を聞きに行ったりしてみた。ネットや同級生から聞く話に食いついて、とにかく情報収集をした。Twitterの就活生用アカウント(今思えば誰が管理者だったんだろう・・)みたいなのもフォローしてみたりした。「就活は情報戦」っていうイメージが当時はあって、「自分は周りより知らないことが多いんじゃないか」っていう終わりのない不安を常に抱えながら就活期を過ごしていた。それから、今振り返ると、キャリア形成に関する授業みたいなものは受けた記憶がない。必修科目では無かった気がする。
3月1日、就活解禁。ESを出した企業数だと、30は超えていたと思う。どうしてもここに行きたい、という企業は正直なかった。内定を貰えたのは1社で、そこに就職を決めた。希望していた業界ではあったけれど、そこまで志望度が高い所ではなかった。それでも、人事の方が素敵で、ここなら良いかなと思えた。決まったのは確か8月上旬で、これ以上続けるのも、と思って就活を終えた。
社会人7年目の今でこそ、ファーストキャリアは間違ってなかったと思えるようになってきたけど、当時はかなり凹んだ。周りと比較して自己嫌悪になっていた。私にとって、就活は、あまり良い思い出ではない

大学を卒業するまでの22年間、変わらず根底にあったのは、
"仕事=苦社会人になりたくない"
身近な大人も、メディアで見る大人も、電車に乗ってる大人も、楽しそうには見えなかった。
業界業種は、消去法で選んでいた。書類でも面接でも、あまり熱量のない、定型的な返しをする学生だったと思う。

でも。実際に社会に出て仕事をし始めると、辛いことや理不尽なことももちろんあるけれど、楽しいこと、涙が出るくらい嬉しくなることだってある。
社会に出て7年目の私は、仕事が好きだ。誰かと一緒に達成感を味わえるのはとても気持ちが良い。自分のしたことが、組織やお客さんや社会に良い影響を与えられたと実感できると、嬉しい。課題を解決していく過程が面白い。自分の成長を感じられると、自分をもっと好きになれる。就活生の頃は想像できていなかったと思う。

今までの原体験を通して思うこと。

「色んな選択肢があることを知っていたかった」
「仕事は楽しいものだと大人に言って欲しかった」
「自分自身を理解するサポートをして欲しかった」

現在・未来の子供たちのためにできること。

「色んな選択肢があることを知っていたかった」
➡︎ 職業体験機会(インターン含む)の提供、アルバイトの容認、色んな社会人との接点(OBOG・外部講師)
「仕事は楽しいものだと大人に言って欲しかった」
➡︎ 色んな社会人との接点(OBOG・外部講師)…ロールモデルとの出会い
「自分自身を理解するサポートをして欲しかった」
➡︎ フレームワークの構築・標準化、カリキュラム化、カウンセリング/コーチングの導入


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