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5年間で出会った「いいひと」たち #ボーダレスジャパンでの学び

昨年の春、退職直後に書いた「5年間働いた会社で学んだ「いいひと」の定義。」記事のリライトを投稿させていただきます。

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わたしは、ちょうど1年前に新卒から5年間お世話になった会社を卒業した。

今回は、わたしが5年間で出会った「いいひと」の定義について語ろうと思う。

2017年の春、ドキドキしながら門をたたいたのは、”ソーシャルビジネスしかやらない会社“ボーダレス・ジャパン

社会問題をビジネスで解決するという目標で、国内外問わず、現在40以上の事業が立ち上がっているベンチャー集団の会社である。

みんな何かしら社会問題解決に関心があり、志が高く、根が優しい人ばかりなので、みんな誰かに会社を説明するときに「いいひとばっかりなんだよね!」と一言目に出てくるくらい「いいひと」のいる会社だ。

ところで「いいひと」ってどんな人?

  • 優しいひと

  • なんでも請け負ってくれるひと

  • いつも味方でいてくれるひと

そのひとによって、きっと定義は異なるし、わたし自身ずっと考えてきた難問だ。
わたしは、5年間を振り返ったとき、この難問の答えをやっと見つけられた気がした。

働いているときにビックリしたことは、困っているひとがいたら「当たり前に」助ける文化だったこと。

誰かが困っていたり、悲しんでいたら、本人以上に周りのひとが当事者のことを大切に扱ってくれるのだ。

どんなに仕事が立て込んだ状況でも、風邪をひいたらすぐに帰らせる。
こどもが熱をだしたら、「すぐに帰りなよ!」と半ば強制的に帰宅させようと周りは促す。・・・などなど

そんなこと、どんな職場でもきっと同じだよ。
と思われるかもしれないが、その空気感が異常に暖かい。

帰りなさい!といくら言われても「自分が帰ったら、今持っている急ぎの仕事はどうなる?」という不安を、びっくりするほど鮮やかに拭い去ってくれる。

そんな協力体制が、チーム全体で感じられるのだ。

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免許ナシ、車ナシ、余裕ナシの新卒1年目
100人規模の忘年会の幹事をする

具体的なエピソードをお伝えすると
新卒1年目のときわたしは歓送迎会の幹事担当だった。

オフィス勤務の新卒はわたし一人だったので、必然的に準備を請け負うことが多く、もうすぐ12月となる頃、幹事担当にとっての一大イベント「忘年会」の季節がついにやってきた。

当時わたしは、毎日オフィスを駆け回り、気付いたら17時……。
「やばい! ヤマトの集荷の時間だ!」
と常にタイムリミットと闘う日々を過ごしていた。

そんな毎日を過ごしていたこともあり、忘年会が近づいているにも関わらず、直前まで全く手をつけられていなかった。

当時のボーダレス(福岡オフィスの)忘年会は、大人も子どもも参加の100人以上の大規模パーティー! オフィスで開催するのだが、一番のネックは食事の用意だった。

2017年当時、オフィス近くのケータリング業者もなく、Uber Eatsなんて便利なものは存在しない。

100人近くの食糧を手に入れるには、コストコが毎年恒例だったのだが、コストコはオフィスから車で数十分かかる距離にあり、当日早退して、買いだしにいく必要があった。

忘年会の食事を用意するミッションには、多くの壁が立ちはだかった。

まず車が必要だが、わたしは免許さえ持っていない。
そしてコストコのカードも持っていない。
さらに、日頃の仕事状況から、早退して買い出しに行くなんで、まったく予想できないほど日々なにかに追われていた。

なのでわたしが、このミッションを達成するには
①まず免許を持っている方に依頼をし
②レンタカーを借り
③コストコのカードを手に入れなければならなかった。

そして、お願いする相手は「先輩」しかいなかった。

小心者のわたしは、自分以上に忙しく仕事をしている先輩方に、車を出して欲しいなんて言えるはずも、度胸もなかった。

誰に相談しよう……。と悩んでいる間に、忘年会は近づいてくる。
どうしよう。でもどうすることもできない……。

そんなある日、仕事中に他事業部の先輩が声をかけてくれた。

今まであまり話したことがない、正社員のママさんで、新卒で独身のわたしよりも、きっと何倍も忙しい方だ。

なんだろう? と思っていたら、なんと忘年会の買い出しを手伝ってくれるという内容だった。

わたしは、とってもびっくりした。
きっと目がまんまるになっていたと思う。

そして驚くべきことに、まったく違うタイミングで、別のママさんからも買い出しに行くよ。と提案の声をいただいたのだ。

「えええ! なんで!? 今までほとんど話したこともなかったのに」

当時の率直な感想(心の声)だった。

「ありがとうございます!!」と全力で感謝を述べ、大変恐れ多くも買い出しをお願いできることになった。

仕事と家事を両立していて、わたしよりも絶対に忙しいママさん。

何度もお礼を述べると「全然いいよぉ!」とカラっとした笑顔のあとに「だって一人じゃ大変でしょう?」と優しく言ってくれたのだ。

なんだか今思い出しても泣けてくる。
当時も、わたしは泣きそうだった。

そのとき、ボーダレスの人たちは「自分以外のひとにも寄り添い、思いを馳せられるひとなんだ」と強く感じた。

けっきょく振り返ってみると、幹事なんて名ばかりで、周りの先輩方にたっくさん助けていただき、無事に笑顔で1年を締めくくることができた。
(本当にありがとうございました・・!)

おとなも子どもも大集合!コロナ前がなつかしい・・

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優しさとか、いいひとだとか、10人いれば十通りの解釈があると思う。

このあとも4年以上この会社に勤めたわたしだが、胸の奥がきゅーっと締まって、泣きそうになるほどの優しさを思い出すときは、いつも誰かが当事者以上に、そのひとに寄り添い、自分にできる行動を移していたときだった。

そんな優しさに包まれた5年間を過ごしたからこそ、これからの毎日も周りのひとに寄り添う気持ちや、その大切さを忘れないでいようと思う。

皆さんにとって「いいひと」の定義はなんでしょうか?
もしよろしければ、コメントやDMでぜひ教えてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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※社内の様子は、当時の実体験によるわたしの主観によるものです。

わたしはグループ内のビジネスレザーファクトリーという革製品事業に所属していましたが、福岡オフィスは横のつながりも強かったため、今回はあえて「ボーダレス」とさせていただきました。ビジレザの思い出もぜひお話させていただけると嬉しいです。

そして実はこの前、卒業生枠(!?)としてちゃっかり2022年の忘年会にも参加させていただきました。東京オフィスにも行って、たくさんの方に会えて嬉しかった!笑

肩書きや所属は変わっても、ずっと関係性は変わらない。
そんなボーダレスの皆さんが大好きです。

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▼天狼院書店
ライティングゼミの課題として書きました。


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