聴衆がプレゼンに求める内容は効き脳ごとに異なる
以前「誰でも作れるセンスのいいパワポ」という本の中で「脳科学に基づくスライドデザイン」について触れました。「ハーマンモデル」では、脳機能を大脳新皮質側の左脳と右脳、辺縁系側の左脳と右脳の4つに分け、個人ごとに利き脳が異なるとされます。この本ではそれぞれの利き脳が好ましいと思うスライドデザインを予測しました。
様々な分野の膨大なデータベースを持つGPT4であれば「聴衆がパワポプレゼンを聞く際に求めていること」を効き脳ごとに分類することが可能かもしれません。そこで「聴衆がパワポプレゼンを聞く際に求めていることを、ハーマンモデルに基づいて各領域ごとに10ずつ箇条書きで答えてください。」と聞いてみたところ、驚く結果になりました。
このようにGPT4は脳科学についての詳細な知識を持ち、さらにその知識をプレゼンを聞く聴衆の視点に転用することができました。この出力結果を使えば、なぜ人によって同じプレゼンを聞いた時の反応が異なるのかを、具体的な「効き脳ごとにプレゼンに求める内容の違い」により説明することが可能になります。
プレゼン製作者の効き脳を調べる簡易テスト
ちなみに、自分の効き脳がどのタイプかを知りたい場合には、GPT4に簡易テストを作ってもらうこともできます。
今回「ハーマンモデルの簡易テストを作りたい。50項目の質問を考えてください」という質問をしたところ、すぐに簡易テストが出力されました。質問項目が一般的であったこと、4つの効き脳毎の質問項目が12~13個とばらけてしまったことを修正するために、追加で「パワポプレゼンを製作する際の状況で質問項目を書き換えてください。質問項目は全部で40項目になるようにしてください。」と依頼して調整します。
これにより、以下のような「プレゼン製作者の効き脳を調べる簡易テスト」を作ることができました。
脳科学に基づく効果的なプレゼン製作
このように①聴衆の効き脳を予測し②自分の効き脳を知ることで、脳科学に基づく効果的なプレゼン製作をすることができます。
①と②が同じ場合は、自分の好みのプレゼンを作るだけで、相手に想いや情報を伝えることができるでしょう。しかし①と②が異なる場合は、相手が好む内容を考えて、より相手に伝わりやすいプレゼンを作る必要があるかもしれません。自分ひとりで作るのが難しい場合は、聴衆と同じ効き脳を持っていそうな人に相談するとよいでしょう。
このように、脳科学の知識を使い効き脳を意識すれば、自分のプレゼンを飛躍的に伝わりやすくすることができます。相手によってプレゼンがうまく伝わらない…というお悩みをお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひ試してみてくださいね。
※今回のサムネイルはSlidesgoの有料テンプレを使用して作成しました↓
※2023年1月にパワポ本を出版しました。こちらもよろしくお願いします!↓