ナレーションを極める12 出だしの文章の読み方
こんにちは。ナレーターの熊崎友香です。NHKのリポーターを12年、俳協という事務所に所属し、9年目になります。私もまだまだ修行中の身。(80歳になっても現役でいたいから、まだ半分!)
最近、ナレーションは、想像以上によりいろんな事を考えたり、計画したりしながら取り組んでいるんだと、改めて感じている次第です。
大抵の番組には、冒頭で今日の見所をお伝えするアバンがあります。「これから面白いことが始まるよ。あんなことや、こんなことも面白いよ!最後まで見てね」そんな意味を込めて。熱量をこめて読みたい部分。
特に大切なのは、1番最初の文面。出だしです。
他の話題から切り替わるか、CMから切り替わるのか、キャスターの前説を受けての映像なのかは、場合によりますが、ここから話が始まる、舞台設定をするイメージです。
以前、尊敬するプロデューサーさんがこんなお話をしてくれました。
「オーディションをすると、最初の一文で大抵わかる。この読み方で、もうダメだとなる人が多い。冒頭は気合を入れて欲しい」と。
最初の一文ですか。。。
確かに、ボイスサンプルも名前で決まると聞きますよね。
そして、タイトルコール。アバンの最後には大抵、番組のタイトルコールがあります。ここは、一番の聴かせどころ。タイトルがマックスになるよう、その前は少し助走をつけるなど「逆算」が必要です。マックスの前に全力を出してしまっては、無事に着陸できません。ゴールを設定して、スタートからそこまでの道のりを計算することが大事。
とくにバラエティには、型というものがあり、とにかく好きなナレーターさんのコピーをして、型を体に染み込ませることが上手くなる近道。
学ぶは真似るから。たくさんテレビを観て研究しようと思います。
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