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ナレーションを極める13 映像の終わり尺を書く

ナレーターの熊崎友香です。ナレーションの尺にぴったり合わせる、これが苦手でした。なぜなら、NHKでリポーターをしていた時、自分でロケに行き、原稿を書き、編集をして何度もその映像を見て、隅から隅までわかり尽くした上で本番に臨みます。映像を見て読み合わせをする時間もありました。

なので、ナレーションだけで番組に参加するにあたり、せいぜい映像は見られて一回。もしくはゼロ。人が作った映像に合わせるのは、想像以上に難しく戸惑いました。

かなり早く読まないと入らないものや、逆に余るものもあったり。。。

原稿には、映像の始まりのタイムコードが書かれています。原稿の文章とタイム、映像と、映像のタイムとを見ながら喋ります。テンヤワンヤです。

そこで、事務所の先輩に教えていただいたコツが、

「終わりの尺を書くこと」

リハーサルを行う時に、必ず「映像終わりの尺」を確認します。映像の始まりの尺は書いてあることが多いのですが、コメントと映像の終わり(カット代わりやONの前)の尺はさすがに書いてありません。このコメントは何秒までに終わると良いのか。音楽の終わるタイミングや、絵の切り替わるタイミング、だいたいこの辺りで終わると気持ちよいのかな?と思う秒数を見て、書いておきます。1秒前におわるのがほとんどですが、そうでない時もあります。

書く場所は、文章の終わりのところです。文の始まりの上に書いている尺の数字が、目に入らないこともあるので、必ず文末に。

そして、リハで、少し余裕があるカットとコメント部分には ゆ

早く読んだ方がいいカットは は

他にも急に音楽などで雰囲気が変わるところ、

大きなタイトルスーパーや音楽のタイミングも書ければ尺をチェックして書いておきます。すると、

本番、あと何秒あるからこう読もうなどと、逆算できるのです。

しかし、これはリハができ、テンポが早くない番組だからできることかもしれません。

バラエティで活躍中の売れっ子ナレーターさんに教えていただいたところ、だいたい、アバンだけリハをすれば、その制作者の癖が把握でき、スーパーの場所、音楽のタイミング、映像の変わるタイミングが、ほぼ感覚で分かり、あとは、テスト本番で収録するんだそうです。。。凄いです。

この終わり尺は、番組によっても様々で、ドキュメンタリーなどは、間があってもよいが、バラエティなどは、間がなくテンポよく進んでいきます。

やはりテレビをたくさん見て研究することが、大切です。そこで遅ればせながら、全録レコーダーを買いました!!Panasonicの六万円位のものです。今は、スマホで操作ができ、スマホに入れて、外で録画した番組が観られるのですね。育児中だとリアルタイムどころか、録画し忘れたり、TVerなども逃してしまうことがあり、(半沢直樹も逃しました😂)これは全録しかないと決断しました。移動中などに、色んな番組を観ようと思います!

教えてくださった先輩に感謝!


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