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ナレーションを極める5 30代でナレーター事務所に所属するまで 養成所での過ごし方 自己紹介に明確な目標を入れる

ナレーターの熊崎友香です。

テレビ東京のワールドビジネスサテライトなどでナレーションをしています。

新型コロナで

自粛が続きますね。

春からナレーター事務所の養成所に通う予定という方もいらっしゃると思います。今の状況では通えるかどうかも微妙でしょうか。。。

私も10年ほど前、ナレーター事務所の養成所で学び、そこからオーディションを受けてWBSのナレーターをしています。

NHK青森、仙台、千葉、首都圏で

12年間リポーターとして働いてきました。

しかし、ラジオのドキュメンタリー番組を作り

有名なナレーターさんに声をあててもらって感激して

将来こんな風になりたい!と思ったこと。

(60歳を過ぎて、おそらくお子さんも成人され、ナレーター業をされている女性の方でカッコ良かったです)

当時の環境が

編集作業、ロケなどあると深夜から早朝まで

長時間で、いまは良いが、これから先に不安があったこと。

結婚して、子供も産んで、

それでもテレビ制作に関わり続けたい。

いつか

フリーランスのナレーターになって

番組に関わりたい!と思うようになりました。

中でも、いまTBSのNスタなどで活躍されている

湯浅真由美さんに憧れるようになり

湯浅さんがかつて所属していた

俳協に入ろうと決めたのは

30歳頃でした。かなり遅いスタートです。

ちなみに、他の某大手事務所のマネージャーさんに知り合いがおり、入りたいのですがと図々しくも相談したところ

「いくつ?30過ぎてるんでしょ。無理無理、20代前半じゃないと」と笑われたという、苦い思いでも。

それでも諦め切れず調べていたら、

元々湯浅さんが所属していて

38歳くらいまでOKと書いてある

俳協の募集を目にし

「なんて心が広いんだ!」と感激しました。

何のツテもなかったので、普通に養成所に入るしかないし、一から改めて学びたいという気持ちもあり、養成所の試験を受けました。

入学試験があり、

簡単な面談と、読みの試験がありました。

面接官に

「30過ぎて遅いスタートでは?」

と聞かれ

「元々スロースターター。NHKの東京に来るまでも7年かかりました。30年、人生をかけて頑張れば何とかなると思います」

などと熱く話しました。


土曜朝の養成所のレッスンは

社会人と学生さんが半々ほどでした。

年齢は18歳〜20代半ばの人が多く、

ほとんどひと回り下くらい、歳の離れた

同じ目標を持つ仲間と学びました。

この未経験の方々が、上手なんです!

こちら、一応10年ほどリポーターとしてやってきているのに、何を学んできたのかと落ち込んだりもしました。

また、NHKで教わった

ストーレート読み、だけでは通用しない

表現、台詞、アニメのアテレコの試験まであり

自分の不甲斐なさに打ちのめされる日々でした。


若さでも勝負できない、

表現力もない、

でも、これまで頑張ってきた過去と

やる気はある。

恥をかいたっていい。元々アナウンサー試験だってことごとく落選して、遠回りの人生。

飾らないでまっすぐぶつかってダメならいいじゃないか

とそんな気持ちでいました。

そこで、とにかくやる気をアピールしようと

毎回の授業のレッスンで、私が気を付けていたことは

①毎回試験だと思って望む

②必ず一番先に学校へ行き発声練習をする

③必ず一番前の真ん中に座る

④可能な限り飲み会や、食事会に参加する。

⑤挨拶はしっかり!

⑥その日の課題は、録音して書き直し、必ず次の週までに克服する。


半年後の中間試験は

「自己紹介と、課題の原稿を読む」でしたので

①自己紹介にはキャッチコピーをつけ、目標を語る。

②話す言葉は短く。わかりやすく。大きな声で。

③服は華やかに。笑顔。

に気をつけました。

自己紹介はこんな感じです

「湯浅真由美さんのようなナレーターを

目指しています、熊崎友香です。

NHKのキャスターリポーターとして

10年働いてきました。

趣味は野球観戦。

座右の銘は一期一会。

よろしくお願いします!」

目標を明確に。

言霊は大切!

何度も口にしているうちに

現実になる。

合格後、マネージャーさんから

湯浅さんの所属当時の話を聞かせていただいたり

こんな原稿を読んでいた、

などアドバイスをいただきました。

言い続けていれば

周りの人も覚えていてくれて、応援してくれます。

おのずとそちらへの道が開ける。

湯浅さんのように

報道特集で引っ張りだこになるような

現場のスタッフさんや視聴者の方から

重宝されるような

ナレーターになりたい。

千里の道も一歩から。

ちなみに、残念ながら縁がなかった

同じクラスの何人かは、

その後他の事務所に所属し、

立派に活躍されています!!

私の場合、当時「声の高くない女性が欲しかった」

という需要とたまたま合致したという幸運もあります。

念じれば運も味方する!

こんな時こそ

自宅で自己研鑽!

たくさんテレビを見て勉強しましょう。


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