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毎日ちょっとずつ連載する小説「青のかなた」

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毎日ちょっとずつ連載する、パラオと沖縄が舞台の小説です。お疲れ社会人の主人公は、南国・パラオでの滞在でどう変化していくのか。ほんとうの「私の人生」とは? 対話を通して心を繋げ、愛…
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記事一覧

毎日連載する小説「青のかなた」 第6回

(6)  窓が二つあるのも開放的だ。思南から事前に部屋の写真は見せてもらっていたけれど、…

神代さわ
14時間前
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毎日連載する小説「青のかなた」 第4回

(4) 「そのようです。パラオの風景なんて、写真や動画でいくらでも見られるっていうのに、…

神代さわ
2日前
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毎日連載する小説「青のかなた」 第5回

(5)  中から「はーい」と声がして、扉が開いた。現れたのはアジア系の男性だ。百八十セン…

神代さわ
1日前
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毎日連載する小説「青のかなた」 第3回

(3)  軽いものだけれど、縦が八十センチ、横が百二十センチとばかみたいに大きいので、自…

神代さわ
3日前
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毎日連載する小説「青のかなた」 第2回

(2)  あまりに自然な仕草なので、うっかり肩に提げていたカルトンバッグまで渡してしまい…

神代さわ
4日前
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沖縄に一年間住んで書き上げた小説を、毎日2ページずつ公開することにした

こんにちは。ライターの神代(くましろ)です。 去年、沖縄に移住して小説を書き上げたことを…

神代さわ
6日前
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毎日連載する小説「青のかなた」 第1回

(1)  空港を出て、一番最初に目に入ったのはマンタだった。  出入り口を出てすぐのところに雨よけの屋根がついており、その裏側一面に絵が描かれているのだ。青い海と、その中をゆったりと漂うマンタの絵。  パラオはスキューバダイビングの聖地と言われていて、マンタに会うためにわざわざ潜りに来る人もいるらしい。特に、今は十一月になったばかり。東京は冬を迎える頃だけれど、パラオはちょうど雨期が終わり、滞在のベストシーズンである乾季に変わる頃だ。空港を出てすぐにパラオの人気者であるマ