見出し画像

日本語と英語の違いからくる翻訳ミス、誤訳パターン。翻訳の初歩。

今回は、ぼーっとただ、意味だけを移し替えているとやりがちな、母国語日本語と、英語の違いからくる翻訳ミスをお伝えいたします。

まず、こんな文章を訳してと、上司から頼まれたとします。


○○(Mr,Mrs)さん

最新の売り上げ報告書を添付ファイルにてお送りいたします。

※添付ファイル 2個

これを日本語の感覚で訳してしまうと・・・


○○(Mr,Mrs),

We will send you our latest  sales report as an attachment.

Best Regards,
Yamada,

日本語だと、実際、ファイルをすでに送っているのに、送ります。という表現をします。その感覚だと、will send (未来形)になってしまいます。既にファイルは送られ来ているのに、これから送るの??という意味になるのです。

次いで、添付資料です。一つだけでしょうか? an attachementでしょうか?複数のファイルが添付されていますよね?この場合、files と、複数にしなくてはいけません。

日本語は、個数、複数にさほどうるさくない。日本語のメールなら、資料を何個添付して送ろうと、添付いたしましたファイルをご覧くださいでおわります。いちいち、それが2個、6個とか、こだわりません。


こうしたミスは「なんか変、違うよな‥でも、意味、分かるから」と、相手も指摘してくれません。ビジネスでは、こちらの英語に関して、一切、フィードバックはありません。英会話学習をしてるわけではないからです。これが通訳なら、(なんか、あいつの英語わかりにくいんだよな)という印象を与えるだけです。相手はそれをあなたに伝えくれません。したがってミスには気が付きません。


特に、翻訳に夢中になると、単数、複数の一致がおろそかになります。日本語にはない概念だからです。まだ、自分で翻訳しているときはいいのですが、MT(機械翻訳)を使うときは、気を付けてください。彼らは文脈は読み取らないので、四つのアイテムに関して話題になっているとき、複数として翻訳しなかったりします。英語の表面通りの訳しかしません。そうすると、当然、助詞、動詞の翻訳がおかしいことになってくるというわけです。

特にAI,MTは○○いたします。に対し、will do で自動的に翻訳することが多いので注意してください。


契約などのやり取りをしている際、その証明書は a certificate なのか、certificatesなのか、極めて重要になってきます。また、主語が脱落、主語、動詞、目的語の不一致等は、混乱をきたします。


簡略で通る翻訳

Thomas-San,

Thank you for your corporation.

I have attached two files that contain the latest sales reports.
Please review them.

Best Regards,
Takayuki Yamada(Mr)

たった2行程度の翻訳でも、これだけ、気を付けなければならないことがあります。専門分野、産業翻訳となれば、それは、もう、細心の注意で挑むことになります。日本語と英語の特性を理解しているだけでも、自然、そうしたチェック項目が機能し、誤訳、イージーミスを防ぐことになるのです。

英文事務は、こうしたメールを山ほど、翻訳させされるか、起草させされます。やがてテンプレみたいなのが自然と身につくと思います。何でもそうですが、慣れていくしかありません。


執筆者
名前:Masa 
職業:通訳および翻訳(現在翻訳通訳会社勤務)
フリーランス:通訳、翻訳、日英映像翻訳、英文ライター案件等を受注
取得英語検定:実用英語技能検定1級(英検1級)
海外体験:Working Holiday in New Zealand and many more....

その他の記事

タイトルイラスト、画像作成 Masa


子供の頃から、絵を描くことが大好きです!オリジナルキャラのペン画を制作しています。いい絵を描ける日が来ればいいと思い、日々、制作しています。ニュージーランドにつながるための道としての英語学習、TOEIC900点トライ!も、継続中です。サポートしていただけたら、ありがたいです!!