「東京コリビング （Co-Living）生活」始めます
ホテル暮らしか賃貸マンションか
4月から東京の大学院に行くことになり、生活の拠点を決めなければならなくなった。当初はツテのある熱海のリゾートマンションに住んで東京に通うつもりでいたが、諸般の事情で白紙に戻った。
東京にいる息子たち二人はそれぞれ別に住んでいるのだが、両家とも私が居候できる余った部屋はない。独身の次男は賃貸マンション住まいなので、余分に出すから広いところに移らない？ご飯作ってあげるよ、と持ちかけたが「いや自分で作れるんで」とあっさり断られてしまった。
授業が週に3日ほどならホテル暮らしもありだ。コロナ以降、東京のホテルはかなり安くて、特に大学院近くの総武線エリアはビジネスホテル激戦区。大浴場がついて4000円ぐらいからあるし、サブスクで月に15泊でいくら、みたいなサービスもあったりする。ワーケーション需要もあって、初期費用も家具も小物もいらず、好きなところを渡り歩ける「ホテル暮らし」は今結構ホットなライフスタイルになっているのだ。
それも魅力的なのだが、私の場合、東京生活の目的はあくまで「学ぶ」「研究する」ことなので、常にスーツケースを引きずってあちこち移動する旅のような生活は落ち着かず、集中できない気がする。そして毎週福島に帰るとなると、新幹線代もかなりの金額になる。
そうなると「マンションを借りる」ということになる。まるで大学の新入生みたいだ。この年で今さら感しかないが、でもまあ、どんなもんなのか、ネットで部屋を探してみた。
どうせ住むのなら、長男の家の近くと思って探してみたが、うーん、こんな部屋でこんな値段、しかも敷金やら礼金やら手数料やらの初期費用、そして何より嫌なのが、冷蔵庫やら電子レンジやら掃除機やら、そして最低限の家具とか鍋や食器なんかも新たに「購入」しなければならない。福島の家でせっせとモノを捨てているのに、ここにきて新たに色々買い揃えるのは自己矛盾だし、しかもすぐにまた処分しなければならないのは目に見えているのだ。なんだか色々無駄すぎて気が重い。もっと今の時代にあった住まい方はないものか。
ビジネスホテルをリノベしたシェアハウス
そう思っていたら、長男がいい情報をくれた。長男ファミリーは一昨年、友人の設計士さんにお願いして自宅ビルのワンフロアをリノベして住んでいるのだが、その彼がとても優秀でセンスが良く、ビジネスホテルを丸ごとリノベするプロジェクトを得意としているのだ。
いま、コロナでビジネスホテルがかなり危機的になり、困っているオーナーが多い。そこで持続化給付金を使って個室を生かしたシェアハウスに用途変換する相談を受けていて、なんと3月から入居開始する浅草橋の駅前物件があるというのだ。
浅草橋は大学院のある市ヶ谷から総武線１本、わずか10分の好立地で、さらに物件は駅から1分。社会人大学院なので授業が終わるのは夜10時になるが、歩きも含めて20分後には帰れる。体力に不安がある私としては最高の立地だ。
部屋はミニマムに、共有部分は贅沢に
ということで、先週、長男ファミリーと次男、家族総出で「THE DAY 浅草橋」を見に行った。
これがすごく良かった。ビジネスホテルだったので、部屋はかなり小さいが、一応水回りは全部あるし、センス良くリノベされている。シェアハウスにありがちな「水回り共用」ではなく、プライベートが保たれている。
そして素晴らしいのが共用部分だ。まず一階はカフェとワーキングスペースで、いわゆる「コワーキングスペース」の作り。ここも使い手があるが、８階の「コリビング」が最高なのだ。
家族全員一致で、「お母さんここにしなよ」ということになり、即決してしまった。ということで、4月1日からお世話になることにした。
間違いなく私はここで最年長だし、いろんな人が行き交う場所に住むというこれまで経験したことのないライフスタイルになるが、なんか楽しそうだ。そもそも私の大学院の研究テーマは「関係人口」で、ワーケーションなども範囲に入ってくるので、「交流する」を自分の生活に取り入れるのは研究のためでもある。賃貸マンションで孤独に生活していてはわからない、若い人たちの生活感やパブリックな空気感も感じることができると思う。
いかにも風の時代ぽい場所だ。こうなったら、時代の最先端の暮らし方を思い切り楽しもうと思う。
The Day浅草橋のインスタ、頑張っているので、ぜひ覗いてみてください。ここでなら、私もストップしていたインスタをアップしたくなるような気がする。
https://www.instagram.com/theday.asakusabashi/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？