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人も自分もないがしろにしない言葉選び

「今忙しい?」と聞かれると、どんなに忙しくても反射的に「大丈夫です」と言ってしまいます。余裕があると見せたい見栄なのか、拒否権なしのブラック企業にでも勤めているのか…。かなり忙しくて余裕がなくても、相手が今私にしてほしいことがあるんだと思うとそれに応えたいと思うのです。でも自分をないがしろにして相手に寄り添うことに、どこか納得できていない自分がいます。

相手はそれで助かったと思ってくれることもあるだろうけど、顔をひきつらせた私の「大丈夫!」に、やめときゃよかったと思わせることもあります。正直に「あとでいい?」とか「ちょっと難しい」と言えばいいんです。でもそれだと不義理になる気がして言えないのです。
自分の状況を無理にしまい込むのではなく、そして相手へ思いやりも持ち合わせたちょうどいい返答がしたいと考えることがよくありました。

先日お世話になった方にお礼のメールをしました。その方はどう考えてもとても忙しい毎日を過ごしている。そして丁寧で律儀な方。きっと私が送ったメールにも返信してくれることが予想できました。でもその時間を頂戴するのは申し訳ないのでメールを控えようかとも思いましたが、お礼は一言伝えたい。迷いましたが、返信は不要の旨を伝えてメールしました。

するとやはり返信をいただきました。申し訳ないと思いながら読むと、「メールは読むも書くも、忙しい中の息抜きです」とありました。これー!と思わず声が出ました。自分の忙しさを隠すことはせず、そして相手にとっても負担にならないひと言。なんて素敵なんだろう。自分も相手も大切にした言葉に心を打たれました。

相手を気遣いすぎて自分をないがしろにする「大丈夫!」ではなく、自分にも優しくなれる言葉選びのヒントをいただきました。

何気ない言葉ひとつで自分をもっと大事にできると知った、お話しでした。


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