私に全然足りなかった「共感力」と、それを教えてくれた1本の動画
「共感」ってなんか苦手だった。
中学生の時、女子グループでリーダー格の子が何か言うたびに「うんうん、わかるわかる~」と取り巻きがいうのがなんとなく嘘くさくて嫌だった。だから、それが上手にできない私は、そのグループからだんだん距離を取るようになった、という原体験もある。
共感が嫌というより、共感したフリをする人がちょっと嫌だったんだと思う。
そんな自分が、今、「共感力」を鍛えるために、子育てを通して日々努力中だ。
そのことについて書いてみる。
長男のイヤイヤ期で知った「共感」の持つパワー
子育てをするようになって、長男が1歳半くらいの時、突然すごく激しいイヤイヤ期がやってきた。
長男は生まれながらにおとなしくて、寝かしつけもいらないし、あまり泣かない、楽な子だった。それが1歳半頃になった頃(ちょうど第二子妊娠中もあったかも)、ギャーと泣き叫んで暴れて、地面でもスーパーの床でも転がるようになり、ほとほと手を焼いた。
そんな時、「子供の嫌という気持ちに寄り添って、理解してあげると良い」というアドバイスに出会った。
「そうだよねえ。もっと遊びたいよねえ。このおもちゃ欲しいんだよねえ。」
と、子供は自分の気持ちに共感してもらえると、イヤイヤの衝動が収まるというのだ。
特に子供は、まだ自分の言いたいことや欲求がうまく言葉にならない。
だからこそ、そこを親がくみ取ってあげると、とても安心するんだという。
なるほど、共感の力ね。よし、実践しよう!と思ったけど、うまくいかない。そんなふうに誰かの気持ちに寄り添うことをしてこなかったので、頭では理解しても、私はなかなかうまくできなかった。
共感するとはどういうことが教えてくれた動画
そんな中、出会った動画で、私は初めて共感するってどういうことなのかが、腹の底から分かった気がした。
それがこちら。
日本語の字幕も選べるので、ぜひ見ていただきたい。
「Empathy(共感)」と「Sympathy(同情)」が似て非なるものだということがよくわかる。
この動画をみてはっとしたのは、この動画に出てくる鹿が、まさに私そのものだったからだ。
学生時代から、恋愛相談や、キャリア相談など、わりと周りの友達の相談にのることは多かったように思う。
そこで、ビシっとアドバイスする私は、相談にのることは得意、のように思っていた。
でも、私は、一度だって、相談者の気持ちに寄り添って「共感」を示したことはあっただろうか?
いつも、この鹿のように、上から「あらー、大変ねえ」と言っていたんじゃないかと痛烈に思った。
そんな態度で相談にうまく乗ったつもりでいた過去の自分が恥ずかしい。
今も子育てしながら、子供の気持ちに寄り添う、ということを常に心がけている。そして、この動画に出会って以来、頭の中に、この動画の熊と穴を思い浮かべて、自分がちゃんと梯子を下りていってあげているか、を意識するようになった。
一緒のレベルまで下りて、コネクションを感じることで、たとえ、何も良いアドバイスができなくても、この動画の最後のシーンにあるように、その人にとっては一番の癒しになるのだ。
ということで、共感力を身に着けるため、私は日々、梯子をおりていく練習をしている。
先日も、こんなことがあった。
言葉で解決するのではなく、共感して、その気持ちに寄り添ってあげることを意識した。
効果はてきめん。長男は数分ののちに、また笑顔でリビングに向かっていった。
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