香港2日目
5時です。おはようございます。
スマホを見ると先輩も香港に無事入国できた模様。
待ち合わせの駅を決めて、いざ出発。
が、ホテルのエレベーター止まっていて動かない。ランプもついていない。
あたりを見回すときったねぇ埃まみれの非常口のドアが見えた。
まじかぁ~…推定8キロはあるであろうキャリーを持ってここを降りるのか…。
そもそも私の体力で4階から無事に降りることができるのか…?
何とかならないかなぁ~と非常口をの扉をじっと見つめていたら、ガチャンと音がして「Sorry…」と言いながら女の子が現れた。
おっエレベーター動かしてくれるのかな?なんて思ったが、彼女が「こっち」と非常口に消えていったのでそうでしたか、はやり非常口を行かねばなりませんか…。
中の階段もバッチリ埃まみれできったねぇ~と思いつつ、くそ重キャリーを抱える。
女の子が「私が荷物を持つ」というジェスチャーをしてくれたが、華奢だし若そうだしかわいそうなので4階分を自分で降りた。
女の子も英語が話せるわけではなく、ずっと「Sorry…」と言うだけで、そうなると私も「Thank you(何にだ…?)」しか言えず、謎のSorry & Thank youの大合唱が螺旋階段にこだました。
いったい何故階段を降りる羽目になっているのかはわからないまま、ホテル脇の小道に出た。
そこでカギを返してチェックアウト終了。いいのか。外だぞ。
まぁいいか、犬の糞を踏まないようにして駅を目指す。
先輩と合流
ちょっとすれ違いはあったものの、無事に合流。
今回は先輩のお友達も一緒なので3人旅だ。はじめましてのご挨拶。身長180cmは超えているであろう細身の男性だ。でかい。
さらに香港で働くご友人宅に泊めてもらえるということでワクワクしていたが
「友達がちょうど仕事で日本へ行かなくちゃいけなくなったみたいで…でもゆうパックで家の鍵が届いたから使わせてもらいましょう!」
不在中に家に泊めてくれるご友人、漢気がすごすぎない?
ご友人宅は電車だとアクセスが悪いそうなので、ここはさすがにタクシーを拾うことにした。
「う~ん…昔お邪魔したことはあるんですけど、よく覚えてなくて…ざっくりの位置についたらあとは勘で探すしかないですね~」
Google MAPのキャプチャを見ながら先輩が言う。
行き当たりばったり感が心地よい。
ここら辺かな?という場所でタクシーを降りる。とても閑静な住宅街。おじいちゃんおばあちゃんが早朝にも関わらず元気にお散歩している。
昨日太極拳をしている人たちを見ても思ったけれど、香港の人は健康への意識が高いのかもしれない。
早速お散歩しているおじいちゃんを捕まえてGoogle MAPのキャプチャを見せ、道を尋ねた。
ナイナイ岡村似のおじいちゃんは「俺に任せろ」といった感じで先導してくれた。頼もしい。
が、岡村さんも正直正確な場所はわからないようで、すれ違う人々に訪ねてまわる大走査線が始まってしまった。
それでも順調に目的地には向かっているようだ。
「あーっ来たことある!」と先輩が声を上げる。
私たちが降りた場所から結構歩いたところにご友人宅があった。
ここまでずっと案内してくれた岡村さん、優しすぎる…!ありがとうございます!とお礼を言って解散。あのおじいちゃんがいなかったら辿り着けていなかった。
ご友人宅はとてもお洒落だった。
香港ではかなり広い部屋だと思う。屋上付き。うらやましい…。
先輩はちょっと寝たいと言って着替えだし、180cm長身イケメンは突然頭にバンダナを巻きながら鞄からランニングシューズを取り出した。
「毎日10km走ってるんだよね」
まじ?今香港ですけどここでもやるの?
みんな好き勝手散り散りになってしまった。
仕方ないので私も屋上に上がって町を見渡す。
家の場所が丸わかりなので屋上からの写真は載せられないけど、ペラッペラの高層ビルに囲まれて不思議な気持ちになった。
ここはなんだか昨日見てきた香港の街並みとは違って、瓦の屋根や低い建物、一軒家など…暮らしにより近い場所だなと思った。
観光地ではない日常を見るのもとても楽しい。
下を見るとイケメンがマラソンから帰ってきたようだった。
「Oh…Oh…」とシャワーを浴びている音が聞こえる。
本当にOh…って言いながらシャワー浴びる人いたんだ…と驚いたが、後で聞いた話によるとお湯の出し方がわからずずっと冷水を浴びていたらしい。冷水に負けないための気合のOh…だ。
そんなこんなで先輩ものそのそと起きてきた。
そろそろ観光かな!?とわくわくしたが「私シャワーと化粧があるので、ふたりで散歩でもしてきてください」と言われてしまう。
散策だ散策だ!
私は人見知りが激しいので初対面の人とふたりになるのは得意じゃない。まったく知らない赤の他人なら気を遣わずズケズケいけるのだが、先輩のお友達となると丁重にコミュニケーションを取らなければならない。
しかし目新しい景色が広がっているのはとてもいい。それだけで話が持つからだ。
四角くてどでかい中華包丁を振り上げて肉を切るおじさん、出勤していく人々、大量の自転車、フェンスに括りつけられた謎のベーコン…。
やっぱり香港はパワフルだ。
この時は10月だったけれど、沖縄よりずっと南にある香港はまだまだ真夏だ。
歩いているだけで汗がしたたってしまう。
先ほどのマラソンコースで見た景色やマラソンが日課でもうやめられないことなど聞きながらふらふらと歩いた。
ようやく先輩の準備も整い、いよいよ観光開始!の前にランチ開始である。
ランチ
私たちが入ったお店は地元の人しかいない小さなお店で、英語メニューもなにもない。
しかしここは漢字圏。なんとか…なんとかメニューの漢字で読み取りたいところだ。
各々意を決して勘でランチを注文する。
私は「牛」という漢字が入ったメニューがなんだかいい感じに見え、「これにします!」と注文をした。
店のおばちゃんが驚いた顔をする。
「あんたこれ頼むの!?やるわねぇ!」といった感じだ。
「まぁいいでしょう!がはは!」とおばちゃんがオーダーを取って厨房へ帰っていく。
私たち3人は顔を見合わせた。
大丈夫なのだろうか…。
ででんっ。
まずはスープとコーヒー。カップがとてもかわいい。
のちに香港でよくこのカップを見たのだが、何か有名なブランドなのだろうか。
お待ちかねのメインメニューがやってきた。
私以外のふたりのメニューはとてもおいしそうだ。チキンの何か。
添えられたショウガがとてもおいしい。なんでだろ、日本のショウガ種類がと違うのかな。味付けの問題なのかな。ショウガだけでもぼりぼりと食べられるおいしさだった。
そして最後に私のメニューが運ばれてきた。
なんだこれは…茶色い…煮物…?
一口食べてみてわかった。
これは牛の臓物セットだ…牛の臓物がゴロゴロと煮込まれている。すごいぞ…すごい、とにかく臭みがすごい…。すごすぎて写真を撮り忘れてしまった。
頼んます…頼んますよ…とイケメンの皿に臓物を乗せる。運動してお疲れでしょうからたんと食べてください。私にはハードルが高かった。おばちゃん、もっと本気で私を止めてくれたらよかったのに…。
スープを飲んで自分を騙す。スープはとてもおいしいのだ。
結局少し残してしまった。ごめんなしゃい…。
しかしローカルが味わえてとても楽しかった。
待ち合わせ場所へ
これから先輩の香港人のお友達に会うべく待ち合わせ場所へ急ぐ。
それにしても各国にお友達がいてすごすぎる…しかも学生時代の留学友達ではなく、旅先のゲストハウスで会ったとか。人の輪の広がりってすごい。英語スキルって本当に世界が広がる素晴らしいものなんだな。
香港のバスは難易度が高く、降りる場所で高らかに手を挙げ「降ります!!!!」と言わなければならないらしい。
ドキドキしながらバス停で待っていると香港人が話しかけてきた。
「もしかしてそこでバスを待っているの?ここにはバスは来ないよ」と別のバス停に案内してくれた。
私たちを家まで案内してくれた岡村おじちゃんもそうだったけど、香港の人は結構親切だ。
バスと電車を乗り継ぎ、香港人のご友人と合流。
細くてかわいい女性だった。
私以外全員英語が喋れるという申し訳なさMAX状態。あ~んほんと英語勉強しよう…と毎回思うのだ、毎回…。
歴史博物館
たぶんここに連れて行ってもらった。
www.tripadvisor.jp
中華圏は真っ赤が好きだな~。とってもかわいい。
「余白は悪!」と言わんばかりのみっしりとした刺繍も素敵。
強そうな哺乳瓶や昔のカメラなんかを見ながら過ごした。
博物館の外に出ると香港人のご友人が「最近流行っている」とB級グルメ的なものを買ってくれた。
鈴カステラみたいな感じ。普通においしい。
ここで私が英語を喋れないことに気付く。単純に「無口な人」だと思われていたようだ。
いやはや申し訳ない。
香港島
新旧入り混じった街並みだけど、どことなくイギリス感があって洗練されているように感じる。
実際に香港島では英語が通じる率が高いようだ。
こういうストリートアートも期間ごとに塗り替えられていくそう。
インスタ映えしそうな喫茶店やお酒の専門店などがあり、とにかくお洒落が散りばめられていた。
お酒の専門店で見つけたクラフトビールが可愛すぎて、先輩と6本買い込んでしまった。(※写真は帰国後の夕食の場で撮ったやつなので生活感がはずかぴー)
香港の若手アーティストたちがパッケージのデザインをしているとのこと。
なんだかそういうのも全部お洒落。
プルタブじゃなくてワンカップ式(例えが悪すぎる)なのも逆にお洒落に思えてしまうからずるい。
私が昨日散策していた街とはまたちょっと違った味わいの、ペラペラしていない高層ビルたちに囲まれて突然お寺が出てきたりするのも楽しい。
喫茶店に入ってちょっと休憩。
私は英語が喋れない分、何かしら物で感謝を伝えよう作戦を立てており、案内してくれている香港人の女性に日本でのお土産を渡した。
やっぱり言葉でのコミュニケーションが取れないとなると『何を考えているのかわんねぇ奴』になりやすい。
「香港へようこそ!」と言ってもらえた。
『無口なわけのわかんねぇ奴』から『仲良くしたい気持ちはあるけど言葉がわかんない人』に昇格できた気がする。
「香港へは初めて?」と聞かれ、すぐさま「あ、中国は香港じゃないよ!」と釘を刺される。やっぱりそういう意識なんだなと感動した。
先輩やイケメンに通訳に入ってもらい、コミュニケーションを取ることができた。
ビアフェス
ビア!!フェス!!!
待ちに待ったビアフェス参戦のお時間です。
憧れの2階立てトラムに乗って…ここはどこでしょう?
金融系のビルが立ち並ぶ場所へやってきた。
ちょうどこの時期にビアフェスが開催されるという情報を先輩が鋭く嗅ぎつけ、わざわざ日本からチケットを購入して楽しみにやってきたのだ。
交換チケットは10枚!たぶん足りなくなるな。たくさん飲むぞ~!
ビアフェス会場はなぜかアジア圏ではなく欧米圏っぽい人が多かった。
ふらふらと会場を見て回るだけでもとても楽しい。見たことのないビールがたくさん!
どうせなら普段飲んだことのない香港ビールが飲んでみたいなぁ!まずは大きなブースで出していた「友(YAU)」に挑戦してみた。
なんとこちらグラスもプレゼントしてくれるらしい。ありがとう~いいお土産です。
先輩、香港のお友達、私でギラギラのネオン管「友」の前で記念撮影。
インスタ女子感にえへへとなる。
私以外の3人はコミュニケーションが英語なので私がマイノリティ状態。
せっかくなのでみなさまには楽しく談笑していただき、私はひとりでふらふらと会場を見て回った。ひとり遊びが得意なのが私の長所である。
猫がデザインされたビールサーバー、イケイケのしろくまちゃんなどかわいさが炸裂している。
パンダがビールを持っているフェスのTシャツもかわいくてついうっかり購入してしまった。上客だ。
あっという間にチケットが足りなくなったので買い足したりしているうちにだいぶ私も出来上がってきてしまった。
こうなったらもう最強なので3人の談笑の輪へ戻る。
言語は全くわからないけれど、みんなが楽しそうに笑っているのが楽しいという究極の状態になれるのだ。
そんなこんなであっという間に時は過ぎ、お開きの時間がやってきた。
最後にトイレへ行っておくか…と先輩と一緒に仮設トイレの列に並ぶ。
香港のトイレ、すごいのだ。
ホテルのトイレなどはもちろんきれいにしてあるのだが、駅のトイレなんかは便座が取れ、トイレロールが無残に床を転がり、いったい何かわからない水たまりがそこら中にできていた。
駅でそんなレベルなのにビアフェスの簡易トイレが無事でいられるはずがない。
中はもうそれはひどい有様で、文明がなかった。
まず物が収容しきらずあふれている。ここでは水洗なんて無力だ。
トイレロールは無残に転がり、床はびちゃびちゃ。「一生バリ!!!(私には一生バリアが張られています)」とわけのわからない呪文を唱えて急いで用を足した。
もういっそ野糞をさせてくれと叫びたかった。酔いを一気に醒ませてくれる素晴らしいアトラクションだった。
ご友人宅へ
香港人のお友達とはお別れして、我々3人で電車に揺られながらおうちに帰る。
今日は楽しかったーなどとワキワキ話していたら、突然真っ白な白髪のおばあちゃんが「あんたたちどこからきたの?」と話しかけてきた。
英語ぺらぺらばばあだ。かっこいい。
先輩が「日本から来た」と言うと「日本人なの???本当に???あなたは日本人に見えない!」と驚いていた。先輩は生粋の日本人ではあるが目が大きくてパッチリしている。
たぶんこの3人の中で生粋の日本人顔は私だけだ。
おばあちゃんストレートすぎるよ!と笑いながら香港の夜を楽しむ。
最後はコンビニでビールを何本か買い、ご友人宅のベランダでだらだらと二次会。最高である。
階段から転げ落ち、私のおしりには痣ができてしまったが、これも一興。
私は生粋の夜行性タイプなので、寝る前のこういうお話が大好きなのだ。
さてさて、たくさんアルコールも摂取したし、明日に備えておやすみなさい!
明日も新しく楽しいことに出会えますよう!
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