台湾2日目
ぶんぶんハロー。ユン・ピョウです。
二日目の朝。
今日は電車に乗って九份の方面へ行く予定。
まずはホテルの最寄り駅、西門駅へ。
メトロの路線図を隈なく探してみるものの、私の目指す「猴硐」という駅名が見つからない。
何故?
窓口で駅員さんに聞いてみる。
台湾は漢字を使っているのが大変ありがたい点で、メモ帳にそれっぽい漢字を書くとコミュニケーションが取れてしまう。
駅員さんがメモ帳に何か書いてくれた。どうやら台北駅で乗り換えが必要らしい。
台湾のガイドブックたちには手厚くメトロの路線図や乗車方法が書いてあったので、私はそれ以外の電車がないのだと思っていた。
しかしメトロ以外にもJR的な…普通の電車があるらしく、今回はそちらに乗らなければいけないようだった。
それがわからなかったので随所で話がかみ合わず、結局1時間ロスしてしまった。
許すまじダイヤモンド社。
猴硐
チャリーン切符を買ったよ。
この日は平日だったのでかなり空いていて快適だった。
電車に揺られること1時間、ついに猴硐駅に到着!
さて猴硐とは何ぞやって話なんだけど、端的に言うと猫がいっぱいいる村。(駅の看板にも猫みたいなイラストがあってかわいいね)
もう少し掘り下げて言うと、村の人口よりも野良猫の方が多いような寂れた村だったのだけど、反対にそれを売りにし、村全体を猫のアートでまとめたことで村興しに成功した村、らしいです。インターネット調べ。
猫にはワクチンも打ってあるし、なんだかんだ管理もしているそうなので安心、らしいです。インターネット調べ。
あと、日本統治時代は炭鉱の町だったようだけど、炭鉱業が衰退してしまったので炭鉱跡の廃墟だけが残っているとのこと。廃墟マニアにもおすすめ。
(実際見てみたら廃墟って言うよりも木の山、って感じだったけど)
駅に降り立ってみると早速アート全開の猫たちが出迎えてくれた。
わあああこの気負わないクオリティが大好き!
もしかしてくまもんやメロン熊…?日本のIPも頑張っている。
猫村猫村、と猫を売りにしているけれど、駅の入口では犬が寝っ転がっていた。
台湾では首輪をしていない犬をよく見る。なのに大人しくてめちゃくちゃかわいい。
猫はどこにでもいるので、まずは村全体を歩いてみることにした。
先に言ってしまうのだけど、私は今回の台湾旅行でこの村が一番好きだ。
古い町並み、真新しいアート、おしゃれな喫茶店、廃墟、かわいい雑貨屋さん、猫と犬…いろんなものがちぐはぐに詰め込まれているコントラストが魅力的だと思った。
特にこれと言って見るものがあるわけじゃないけど、喫茶店も多いので1日居座れる。
炭鉱だったからトロッコとかもあってね~、いいのよ。
喫茶店ではおじいちゃんが少し日本語が喋れたので親切にしてもらえた。
ワッフルは大量、大満足。
しかし1点心残りがある。
それはガイドブックで見た雑貨屋さん。
オリジナルの猫シールとかが超かわいくて、絶対ここでお土産を買い漁ってこようと思っていたのに見つけることが出来なかった。
というのもガイドブックの地図に問題がある。
これ。この地図。
私が行きたいのは赤印のところで、吹き出しの位置からすると川の向こうにあるのかな…?って思うじゃん。
でも違うの。
ここ、目立たない、この数字みて。これ、4番。
つまり真逆にあるの、この雑貨屋さん。
はああああああああ!?!?
川の向こうを歩き回り、ない…ない…数少ない本数の電車はそろそろやってくるし、暑さに負けて諦めてしまった。
この意味のない吹き出し装飾は本当にクソクソのクソ。クソクソの実を食べている。語彙力をすべて奪われるほどの憎しみの業火に焼かれた。
九份へ
かなりゆっくりしてしまったので、急いで瑞芳行きの電車に飛び乗る。
私はこれから九份へ向かうのだ。
あの千と千尋の神隠しで有名になった場所。一応行っておきたいところである。
瑞芳から九份へは少し離れているのでタクシーを拾う。
15分ほどで到着。かなり山の上である。見晴らしがよい。
運転手のおじさんが「tow hundred」と言ったのだが私はバカなので「つーはんどれっど…?OK超安いね!」と20元を出したら正気かよと怒られた。
ごめんね。
気を取り直してお店をふらふらしながら辺りを一周する。
途中、会社の女の子にしまじろうのオカリナを買ってしまった。喜ぶ顔が目に浮かばない。
私はどうしてこう浮かれたことをしてしまうんだ。滑ることは目に見えているのに。
頭を冷やすべく喫茶店に入った。
喫茶店…?喫茶店、なのかな?
女の子4人組がかわいいジュースを飲んでいたが、私はメニュー表のビールが目に止まってしまったのであたりが暗くなるまでここで飲むことにした。提灯がたくさんあるので、私はここの夜景が見たいのだ。
結局瓶を3本開けてしまった。
辺りが暗くなってきたのでお会計をして外へ出る。
……雨が降っていた。
ただの雨じゃない。
割とガチの大雨。
こんなのおかしい。私の旅行は晴れと決まっているのだ。
私の旅行は晴れと決まっているのでしばらく雨宿りしてみるものの一向にやむ気配がない。それどころかより一層激しい雨になっていった。
くそおおお~!お土産屋に駆けこんでレインコートを買う。もう仕方ない、びじゃびじゃで観光するしかない。
辺りは提灯が灯り始め、綺麗な景色のはずなのに雨のせいでゆっくり見る気力がわかない。
おまけに有名な千と千尋スポットでは日本人が長蛇の列をなしていた。
まじかよ…。
傘を差しながら何人もが狭い道に並んでいるのでかなりストレスがたまる。
こんな狭いところで傘なんかさすんじゃないよ…レインコートにしなよ…。
もうカメラを回すことも諦め、ただ黙々と歩き続けた。景色なんてほとんど見てない。体力だけをごっそり奪われてしまった。
よし、かえろ。
もうバスや電車に乗る気力もない。
タクシーを捕まえて、もう一直線、台北駅へ帰ろう。
タクシーが何台も客待ちしている場所を見つけたので、一番近くのタクシーにクレジットカード使えます?と聞いていると後ろから「うち乗ってく?」という日本語が聞こえた。
大柄のおじさんが「安くしとくよ!1000元」となめらかな日本語で話しかけてくる。
1000元は安い。日本語を使える安心感、安さからこのおじさんにお願いすることにした。
「じゃアレに乗って」
おじさんはそう言ってデカい黒ワゴンを指さした。
…終わった。終わったわ。
これタクシーじゃないじゃん!黒いワゴンじゃん!
私山に捨てられるんじゃ…?とビビったがおじさんがどうぞ乗って!とドアを開けたので反射的に乗ってしまった。
あああこわいよおお!
おじさんが車を発進させる。これはもう降りられない…。
静かな車内で私は必死に台湾の警察の番号や、そもそも警察に電話しても言葉がわからないからどうしたらいいんだ…英語…?中国語…?ググらなくちゃ…あ、時々Googleマップを見て本当に台北に向かっているのかも確認しなくちゃ…。
しかし車は順調に台北駅に向かっているようだった。
段々と辺りがにぎやかになってきて、山の景色から都会の景色へと変わってきた。
車に乗った途端静かになってしまったおじさんがやっと口を開いた。
「よくこんな車に乗りましたね~~怖くなかった?
怪しくて怖がらせるといけないから、台北に入るまで喋らないでいたんです」
逆効果だよ!素性とかプロフィールとか喋ってくれよ。
一応Googleマップを確認する。
台北だ、台北市内に入っているし、もうすぐ台北駅のようだった。
あああああこわかった~~~~!
なんだか一気に脱力して、ビールが飲みたくなってきた。
よく考えたら今日は猫村のワッフルと九份で出たおつまみスナックしか食べていない。お腹が空いた。
あ~~~台北駅に降ろしてもらったらどこかお店探さなくちゃなぁ…と思っているとおじさんが素晴らしい提案をしてくれた。
「ホテルは台北?台北市内なら、同じ値段でホテルまで送りますよ」
すごいサービス!おじさん!!おじさんすごい!!
おじさん!!ホテルじゃなくていいよ!!!ホテルの近くの一番おいしい居酒屋で降ろしてくれ~~~おじさんおすすめNO.1の居酒屋を紹介してくれ~~~!
おじさんはツアーを運営しているおじさんらしく、お勧めの居酒屋で降ろして、さらに名刺もくれた。
次に台湾に来るときはお願いしますね~と言いつつ円満にお別れ。
いろいろと観光情報もくれたのにきっちり1000元で非常によかった。
Google Maps: Report Inappropriate Image
ででん。
今日の晩御飯。
メニューに写真がない、まあまあのローカル店な気がする。
何が何だかわからないので、漢字で適当にお願いしたんだけど、おそらく台湾ってみんなでシェア文化だから一品一品の量が多かった。
食べきれない…満腹…。
明日は移動がメインなのではやくホテルに帰ってお休み。
ちなみに今回のホテルにはトイレットペーパーがなかったので近くのトモズに行ったんだけど、水に溶けるポケットティッシュだけ渡されました。
みんなトイレどうやってるの…?
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