見出し画像

若さチートを使いそびれた氷河期世代は渋谷ハロウィンが羨ましい

いつの間にか10月の恒例トピックとなってしまった渋谷ハロウィン。
「こんな人混みに好んで出かけて行くなんて何が楽しいんだろう?」と、例年冷ややかにニュースを眺めていたれど、今年はなぜだか妙に羨ましく感じられた。

ハロウィンの日に仮装して渋谷に繰り出せるのは、若者だけの特権だ。
ニュース映像で見る限り、ほとんどが20代。30代以上も全身仮装ならいけるかもしれないけど、恐らく居心地悪いと思う。

自分の20代といえば就職氷河期だった。

一番出生数の多いベビーブーム世代、20代人口は現在の1.5倍以上いたはずなのに、東京のどこに行っても若者でごった返すような光景を見た記憶がない。

バブル期の頃の20代はリッチでイケイケなイメージだったのに、ジュリアナ東京やセンター街のチーマーもとっくに過去のものになっていた。

ハロウィンも全く流行っておらず、外国人が多い六本木なら~と期待してプチ仮装して出かけたら、ハロウィン当日なのにどこも閑散としていて、がっかりした苦い記憶も。

年齢問わない系イベント、花火大会や初詣などは、当時も今と変わらぬ人出だったけれど、若者限定の場所やイベントはなかった。

氷河期の20代はお金も持ってないし、消費マーケットとして企業から相手にされてなかったのかな。そう考えるとなんだか悲しい。

結論、年齢的に渋谷ハロウィンのあの雑踏に交じる資格を失ったことで、その資格のある人たちが羨ましくなったということかも。
20代しか参加できないとなったら一度は行ってみたいだろうし、自分も若かったら多分行ってた。

騒動とかゴミ散乱とか問題点もいろいろあるだろうけど、地方にいると20代人口がそもそも少ないし、高齢化の波を日々感じているので、少なくとも日本にまだあんなに若者が存在することにホッとさせられる。

それに、若者が仮装して渋谷に繰り出すくらい金銭やパワーを持っているのも、景気が復調している兆候な気がする。

いずれにせよ、氷河期に若さチートを使いそびれた自分には、渋谷ハロウィンがキラキラして見えた。

逆に言えば、年配者も参加して年齢問わずのイベント化して、ハロウィンが若者だけの特権でなくなってしまえば、若者の参加は減るだろうし、トラブルも減らせるのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?