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歌を詠む

言葉というものに素朴に興味がある。かといって具体的に研究しようとか勉強しようというようなことは考えたこともない。俳句や短歌を詠むんですよ、なんていう人の話を聞くと、カッコいいなぁと素直に思うのである。

しばらく前に落語を頻繁に聴きに出かけた時期があった。当時は寄席にはそれほど興味はなかった。何かで知って気に入った噺家の独演会に、多いときで月に2回ほど足を運ぶ程度のことだった。噺のマクラに川柳や俳句、短歌や和歌が語られるのを耳にしたり、噺のなかにでてくるときもある。それが妙に引っ掛かったりしたのである。噺家のなかには余興で句集を出す人もいる。改めてそういうものを読むと、そう感心するものばかりでもないのだが、やはり噺や話という流れのなかですっと聞くと、いいなぁと思うのだ。

最初は俳句をやってみようと思った。それで通信教育の俳句入門のようなものを受講したり岩波文庫に収まっている正岡子規の著作を読んだりした。文庫サイズの歳時記も買った。しかし、どうもいけない。決まりごとが多すぎる。それは言い訳で、要するに才能がないのである。

ちなみにその「読んだりした」本:
正岡子規『病牀六尺』、『墨汁一滴』、『歌よみに与ふる書』、『俳諧大要』、『松蘿玉液』以上岩波文庫
東京やなぎ句会『友ありてこそ、五・七・五』岩波書店
桂米朝『桂米朝句集』岩波書店

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