嘔吐恐怖症を克服(仮)した意外な理由
わたしは嘔吐恐怖症です。
恐らく文字を見るだけで怖い…という人もいるので、ここからは嘔吐を「G」と表現しますね!笑
まず、タイトルの結論から。
恐怖症を克服(仮)した理由は、両親への怒りでした。
※(仮)がついているのは、100%克服してないから。今は70%くらいです。
ん?Gと怒りって関係なくない?と思うかもしれませんが、両親へのモヤモヤを解放すると恐怖が薄れたのです。
当たり前だけど、怒りに気付いたから急にGが怖くなくなった!ってわけじゃありません。
今まで向き合ったことを書いていきます。
過去の家庭環境の話もあるので、辛い方は無理しないでください😭
①:どんな風に変わった?
物心ついたときからGが怖かったのですが、自覚したのは10年前…当時は高校生でした。
みんなGは嫌だと思います。
だけどわたしはGに対して「嫌悪感」ではなく「恐怖」があるのです。
たとえば、道端で幽霊が出たら怖いですよね。逃げ出しますよね。
だけど幽霊がいるかわからないのに、怖いから外出しない!…これがわたしの人生でした。
なんとかしようと思い、スクールカウンセラーやメンタルクリニックを利用しましたが、「パニック障害」と診断されて根本的な解決はしなかったり、「気のせい」と言われたり…
どこへ行っても解決せず、理解もされず、恐怖症を克服することは無理だと諦めました。
しかし、精神医学も進歩しています。
改めて向き合うことでこんな変化がありました。
□克服前の状態
1日に何回もGの過去を思い出したり、Gが怖くて外出を避けたり、常に不安を抱えて過ごしてました。
これでもほんの一部です。
自分が吐くのもめっっっちゃ怖いけど、幸い吐くまで体調悪くなることは滅多にないので…他人が吐く恐怖が強かったです。
うっかり見てしまった日には…
頭からつま先までビリビリ痺れるし、目の前は真っ白でチカチカするし、息を吸えなくて過呼吸になります。
□克服後の状態
100%怖くない!というわけではありませんが、Gの過去をあまり思い出さなくなりました。
そのおかげで「常に不安」という状態が減ったのです。
いまだに手洗いはめっちゃするけど…
それは別のウィルスもあるから、まあいいかと思っています!笑
では、克服の話スタート!!!
②:パンドラの箱を開けてみた
ある日、パートナーにこう言われました。
恐怖症は親が関係してるんじゃない?
…そう、両親は昔から毎日浴びるようにお酒を飲むのです。
お酒を飲んでいつもと違う様子の父と母が怖かった。自分の話をまともに聞いてくれなくて悲かった。
それで終わりならまだしも血の気が多くなり、夫婦喧嘩するんですよね。父が母をぶん殴ることも…。
外出先で知らない人と喧嘩することもあり、小学生のわたしが周りに謝っていました。
そして次の日は、二日酔いで苦しそうに吐く。
わたしはこの光景を何度も何度も思い出すのです。
ギギギ…とパンドラの箱が開いた気がしました。
怖いけど親へのモヤモヤを解放したら克服できるかも…とピンときて、向き合う覚悟をしました。
③:カウンセリングを受けた
恐怖症に特化したカウンセラーを探しました。
オンラインカウンセリングもあるので、気になる方は「G恐怖症 カウンセリング」「HSP カウンセリング」で探してみてくださいね。
10年前は精神科医でも「G恐怖症?なにそれ?」という反応が多かったので、G恐怖症を知っているだけでありがたかったです。
□カウンセリングでわかったこと
わたしの親の記憶は、酔っ払っている姿。
親がお酒を飲むから楽しい思い出はほとんどありません。しかも居酒屋とかカラオケに連れて行かれることが多くて楽しくなかった。
それが普通だと思ってたけど、本当は親に「怒り」を感じていたんですね。
□両親への気持ちを吐き出した
それに気付いてから、カウンセリングで親へのモヤモヤを吐き出すようにしました。
思い出すのは辛かったし、何度も泣いてしまいましたが…
お酒を飲まないで自分と向き合ってほしかった。
父と母に喧嘩してほしくなかった。
頼れる大人がいてほしかった。
「本当は普通の親がよかった……」
これが本音でした。
ずっと胸につかえていた両親への怒りを言葉にしたとき、スーッと心が軽くなりました。
□悪いものは出さないといけない
そもそも、なぜ怒りを溜めこんでいたのか?って話ですが…
母はヒステリックでちょっと言い返すと100倍くらい怒るし、機嫌が悪いと周りの物や人に当たります。
わたしは母の機嫌をとることが第一優先になりました。
特に母は怒ったり否定すると感情が乱れるので、自分が怒らなければ波風が立たない。自分が我慢すれば平和。こんな風に思っていました。
カウンセリングの先生に言われたのは「吐くのは悪いものを出すからだよ。出さないと死んじゃうよ。」と。
ちょっとこじつけかもしれませんが、この言葉が感情とリンクしていると思ったんです。
それは感情も同じで…
母のように周囲に当たり散らすのはよくないけど「感情を出してもいい」「怒ってもいい」と認めることで、Gへの恐怖も薄れていったのです。
④:メンタルクリニックへ通った
そして、もう一つ。
恐怖症とは別件でメンタルクリニックへ行きました。
これも恐怖症を克服する大きなキッカケでした。
とても丁寧なクリニックで、心理士さんが1時間近くかけて幼少期や現在の話を聞いてくれました。
そして診断の結果は、複雑性PTSDでした。
幼少期から両親がお酒ばかり飲んで頼れる場所がなく、不安を抱えたまま育ったから今も不安を抱えやすいと。
人生が「サバイバルモード」だと言われました。笑
□幼い頃の自分が救われた
わたしの中で「虐待=体罰や育児放棄」だと考えていました。どっちもなかった我が家は平和だ。いい両親だ。と必死で思い込みました。
だけど、わたしが何気なく小さい頃(親のアルコール依存症や日常的な夫婦喧嘩・DV)の話をすると、心理士さんも先生も眉をひそめるのです。
「今まで大変だったね…」と言われて、
「苦しかった。大変だった。」と思っていいんだ…と。
幼い頃の自分に手を差し伸べられた気がして、心がラクになりました。
□薬に頼るのもひとつの手
ふたつの漢方薬を処方されました。
先生も半信半疑でしたが…笑
飲んで3日くらいでフラッシュバックは減りました!
今までは過去のGに対する嫌なことが目の前で起こってるかのように思い出していたんです。
だから、いつも不安で怖くて外出も避けていました。
薬を飲んでからは「過去の記憶」として思い出すようになりました。不安とリンクしなくなったんです。
※あくまでもわたしの場合です。
処方の場合は専門家とよく相談されてくださいね…!
⑤まとめ
G恐怖症を克服するためにやったことは…
①パンドラの箱を開ける
②カウンセリングでモヤモヤを吐き出す
③メンタルクリニックで適切な薬を処方してもらう
の3点でした。
意外中の意外ですが、
両親への怒りを出すとGの恐怖も薄れ、薬を併用することでフラッシュバックが減りました。
今まで何度も何度も「Gがなければ、もっと人生楽しめるのに…」と悔しい気持ちを抱きました。
人間の反応なのでGはなくならないけど、恐怖症は和らげるかもしれない。
同じように恐怖症で悩む方のヒントになればいいなと思い書きました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?