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安部恭弘さんを2022年2月の渋谷で。

 安部恭弘 スペシャル・エレクトリック・ライブ! 

"GENTLE NOTE Vol.41 at PLEASURE PLEASURE" バレンタイン・ライブ「Hello Again 2022」 

2022年 2月10日(木) 開場 18:15 開演 19:00 ◎ 一部/二部制(休憩&換気)出演:安部恭弘(Vo.,G.)メンバー:重久義明(Key.)/木村万作(Dr.)/吉池千秋(B.)/伊藤ハルトシ(G.,Cello)/小泉信彦(Key.)/松田靖弘(Sax.)/浜田美樹(Cho.)/木戸泰弘(Cho.)

会場:東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

***ここまではアーティスト公式ページ(http://love-pop.music.coocan.jp/Yasuhiro_Abe/main.html)から引用しました***

雪の降る東京・渋谷でこちらを観てきました。
セットリストは書かない主義なので。

滋味あふれるアルバム曲と提供曲のセルフカヴァーを中心とした18曲を、4リズム+ホーン+コーラスのバンド編成で。
個人的にはゾクゾクっとする最高の選曲。これを生演奏で聴ける幸せ。

小編成でもリッチな音に仕上げてくるところが素晴らしい。ビターチョコレートとワインや紅茶の似合う曲の数々。ささくれてザラザラした心に響く、穏やかな曲たち。アップテンポでもどこまでも穏やかで、春の日差しを思わせるナンバー。現実を忘れるってこういうことだろう。

自分用のなぐりがきメモに踊る「ハルトシGreat!」の文字。すべて作曲は安部さん。メロディで泣かせるひとはなかなかいない。職人たちの演奏と、甘くせつなく、あたたかい世界観が会場をつつむ。

安部さんの曲は聴く人を選ぶ。決して万人受けするのではなく、その曲にはまった人は大好きになるが、そうでない人にはわからない世界。きょうステージで披露された曲は安部さん本人がアンコールの最初に言った言葉そのまんま。「なかなか安部はいい曲持ってるな、って思うでしょ?」そうそうそうなのよ、でも自分で言うなよ、と思ったものだ。

作品性と商品性というのがヒット曲には必要だが、安部さんの作品は、たとえそれがシングルであっても商品性にそれほど重きを置いていないように感じる。「ぼくたちのやってきた音楽は最近の曲に比べるとやさしい」とはMCでも話していたが、別の意味で難しい曲も多い。確かに曲の構成はシンプル。ただ、和声や転調やコード進行の凝り方は半端じゃない。ある程度音楽の素養のある人で、その世界を理解できないと、馴染むのは難しいのかなと思う。

ちょうど同日の同時間帯のステージとなったブルー・ペパーズが、ステージで安部さんの曲をカヴァーしていた、そんなことをTwitterで知った。次世代がカヴァーしてくれるというのは、いちファンとしてとてもうれしい。これからも増えてほしいと思っている。

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