血盟記念碑

野蛮と判断した相手と血盟をしたしたたかな提督 ~ボホール島の血盟 解説~

先日書いたこちらの歴史小説を解説します。前回のように、歴史の教科書でも出てくる、世界一周を初めてたマゼラン艦隊のマゼランの物語と比べるとさらにマニアックで「???」 という人が多かったと思います。

本文の前にも触れていますが、これは前回の物語の続編という位置づけです。実はこの作品のエピソードを最初に書いてみたいと思いました。しかし、実際にフィリピンのボホール島で観光したことがある人以外だと、フィリピンと世界史が好きな人でも、なかなか知らないエピソードです。いきなり書いて発表してもわけがわからないと思ったので、前作品を先に書きました。

この話は前作品から40年くらい後の話です。すでにメキシコを植民地として支配回置いたスペインが太平洋経由でアジアに向かうための拠点として再びフィリピンに目をつけました。マゼランが強引な事をして不意打ちを食らって殺害されたことが教訓になったためか、今度の提督レガスピは、結構慎重派だったようです。当時の雰囲気では完全に野蛮人と見下していたであろう現地の島(ボホール島)の酋長と腕を切って、お互いの血を飲んで「血盟」を結ぶのは考えられなかったでしょう。でもこのレガスピは相当したたかで、絶対的な見方を手に入れてから、フィリピンを次々と攻撃して、全土を支配し、フィリピンの初代総督なりました。

彼は、貴族の出身でその前にメキシコの市長をしていたそうなので、新天地の経営手腕は相当高かったのでしょう。40年前に地元の反発を喰らったマゼランとの違いが分かります。

#解説 #大航海時代 #レガスピ #フィリピン #ボホール島

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