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優しい人ランキング

昨日の日記でバイト先で優しい人ランキングを統計したら堂々の1位になる自信がある、と書いた。自信しかなかったので今日バイトで会ったメンバー全員に「うちのバイト先で誰が一番優しいか」という質問をしてみた。

1人目は高校1年生の女の子に聞いた。僕の名前は挙がらなかった。ホールの仕事でよく一緒になる僕と同い年の女子の名前を挙げていた。初っ端から優しい人ランキング1位に暗雲が垂れ込めた。まあでも仕方ない、僕はキッチン担当でこの人はホールだ。持ち場が違うから話すことも少ない。そう思っていた、が、2番目に優しいと思う人の名前にキッチン担当の大学1年生の男の子の名前が挙がった。もうこの時点で僕の心は折れかけていた。自分が今までものすごく優しいと思っていたものは2番手にも入れないほどの優しさだったのか。まあでも今思い返すとその子に別に何も優しいことはしていなかった。ただ普通に会話したことくらいしかなかった。
その子はバイトをあがるとき、「熊谷さんもちゃんと優しいと思ってますよ」と言ってくれた。高校1年生に気を遣わせる大学4年生、やばい。

2人目3人目4人目、3人まとめて聞いてみた。高校1年生の男女、高校2年生の女子。今考えたらどんだけ年下に囲まれてバイトしてるんだ、なんか少し恥ずかしい。大学に入ってからいくつか経験したバイトの中で、高校生と一緒にバイトするものは今回の店が初めてである。そんなことはさておいて、結果は誰も僕の名前を出さなかった。みんな1人目の女の子が答えた僕と同い年の女子の名前を挙げていた。まあでも全員優しいらしく迷った末にしいて言うならですかね、といった感じで言っていた。もう全然面白くない。正直全員即答で俺の名前を挙げるくらいに思っていた。全然面白くない。でも熊谷さんも相当優しいですよとかみんな言うけどそんなとってつけたような気遣いはいらない。それは全然求めてない。

5人目、ラスト。こいつは俺の1個年下の大学生。ポンコツ。もう何も仕事ができない。8月のオープンからいるのに全然一向に仕事ができない。高校生より全然できない。ただ俺はこいつの愚痴をいいつつもめちゃくちゃ親切に色々教え続けている。根気強く。周りのみんなはこいつがポンコツ過ぎて教えるのを放棄した中未だに俺は優しい口調で教えている。こいつだけは自信があった。1位で絶対に名前を出してくれると。結果は出なかった。そいつもみんなと同じ女子の名前を挙げた。やってられない。もうそうなってくるとそいつはどんだけ優しいんだよ。まあ確かにわからなくはないけど俺に言わせればその女子は雰囲気が優しいだけで特別何かしてるわけではない。ただ口調と声がものすごく優しい感じがする。同級生なのに年上のお姉さんみたいな感じがする。あれはずるい。あと女子っていうだけでそれなりに優しく感じるから今回の敗戦は仕方ない部分がある。

結局誰からも1位はもらえなかった。優しさというのは見返りを求めるものではない、優しいと思って優しさを演出することに全く意味はないことを学んだ。これからは自分が思うような優しさは人には向けずにありのままで生きることを誓った。エルサが正しかった。

見事優しい人ランキング1位を獲得した女子と今日はバイト中に少し話す時間があった。大学の話をしてる時に「俺人見知りだから全然友達いなくて」という話をしたときに「そういう感じしてた」と言われたのがすごくショックだった。「俺人見知りだから」というセリフの回答は「あんまりそういう風に見えないけどね」が正しい。だって人見知りがばれないように頑張ってる奴らの決まり文句が「俺人見知りだから」なんだから。そんなストレートに打ち返す球じゃないから。ショックだ。

普通に人見知り感がゴリゴリに出てる大学4年が高校生に1番優しい人誰だと思うか聞いてまわってるのやばすぎだろ。身をわきまえて生きろ。

万が一お金を捨てようという発想に至った場合のみ僕に引き受けさせてください。リターンはありません。