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光の館(2018)

2018年1月、長野県十日町市にある、現代美術家ジェームズ・タレルの作品「光の館」に泊まりました。アート作品自体が宿泊可能となっているというのは珍しく、当時でも半年前でないと予約も取れない人気ぶりです。

ジェームズ・タレルとは

ジェームズ・タレル(James Turrell、1943年5月6日 - )は、アメリカ合衆国の現代美術家。主として光と空間を題材とした作品を制作している。光を知覚する人間の作用に着目し、普段意識しない光の存在を改めて認識させようとするインスタレーションを多数制作している。(Wikipediaより

外観

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雪深い長野の山奥に「光の館」はあります。
アメリカ人であるジェームズ・タレル氏がどうして日本家屋風の作品にしたのかというと、『越後妻有』の里山を舞台に20年続く「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の総合ディレクターである北川フラム氏から、越後妻有地域のために「瞑想の館」をつくってほしいと依頼され、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を手渡されたそうです。

『陰翳礼讃』を読み、私はこの地域の伝統様式に則った家屋をつくろうと思った。
谷崎が言う「われわれが既に失いつつある陰翳の世界」。
それを私は、外の光と室内の光を関係づけ、光の中で生活できる空間として実現したいと思った。(光の館HPより

というわけで越後妻有の伝統的な家屋の外観となっています。

ちなみに1月の雪がどのくらいかというと

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このくらいです。

アウトサイドイン

さて光の館のインスタレーションは1日に2回(日の出と日の入り)、12.5畳の和室の天井が開き、空からの自然光と、人工的な光を掛け合わせた異空間を楽しむものとなっていましたが、上記の通り大雪で天井が開きません。

雪がなければ、こちらの天井が開く予定でした。
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天井がライトアップすることにより、様々な色へ移り変わって行きます。

天井を見る際は転びました。
ライティングプログラムは約40分あります。

浴室(Light Bath)

光の館のお風呂(1階)も作品となっています。照明が無いので夜は真っ暗なのですが、入り口と湯船にぼんやりと光が灯っていて、湯船に入ることで、身体の表面に光が反射して自らが作品の一部となります。法的にお見せできないので、是非体験してほしいところです。

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※お湯と洗い場の高さがほぼ同じで、排水口はあるものの、人がいっぱい入るとお湯が溢れて脱衣所にまで水が流れていくのでお気をつけください。

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窓を全開にした朝風呂もお勧めです。

庭の間

光の館は、3家族が宿泊できるようになっているので、アウトサイドインの部屋の他にも2部屋寝室があります。

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2階に玄関、キッチン、6畳の部屋、アウトサイドインの部屋(12.5畳)があり、1階に8畳の部屋、浴室、脱衣所、トイレ2ヶ所があります。3家族(3グループ)での急な共同生活が気まずい方は●名以上で貸切も可能なので光の館までお問い合わせください。

光の館リベンジ(2019)

せっかくだからアウトサイドインの天井が開いたところも見たい…というわけで2019年夏ごろにリベンジを果たしました。

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ちょっと曇っていますが、天井の開いた様子は明らかに前回と違いました。
雲が流れ、木々のざわめきや鳥の鳴き声が聴こえてきます。

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全景撮り忘れました。一度行ったからといってあまり写真撮らなかったのが悔やまれます…!以上で光の館レポートを終わります。

これから行きたいなという方には春〜秋の季節をお勧めします。

光の館
所在地:〒948-0122 新潟県十日町市上野2891
URL:https://www.hikarinoyakata.com/

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