新年度予算案:独自の自然・文化を生かした魅力ある千葉の創造

新年度予算案のうち、「独自の自然・文化を生かした魅力ある千葉の創造」について紹介します。環境施策については組織も強化し、担当部署が積極的に施策を検討し、新たな政策に挑戦しています。

千葉県は日本を代表する重化学工業地帯を抱えるととともに、太陽光発電・洋上風力発電・ソーラーシェアリングなど自然エネルギーも全国トップクラスとなりますので、カーボンニュートラル関連施策で全国のモデルとなりうる県です。

----------------------------
(1)千葉の魅力の向上と活用

○ 地域の活性化に向けた取組を推進するため、県や市町村、関係団体等が連携して地域振興策を検討します。

○ 二地域居住を含めた移住・定住を促進するため、インフルエンサーによるSNSでの発信や都内における本県専任の移住相談員の配置を引き続き行います。また、令和5年度は情報発信を強化するため、県内各市町村の移住関連情報を一元的に発信するポータルサイトを作成します。

○ 少子高齢化や人口減少が進む県内の各地域において地域活性化や関係人口の増加を図るため、地域企業と副業人材のマッチングを行い、地域の課題解決につながる企業の取組を支援します。

○ 三方を海に囲まれた千葉県の地理的・文化的特性を生かし、千葉県の宝である海の魅力を県内外に発信します。特に令和5年度は「千葉の海・大使」を任命するなど魅力発信を一層推進するとともに、県内の小学生が海にまつわる 歴史・文化等を学ぶための「海の副読本」を作成します。

----------------------------
(2)環境の保全と豊かな自然の活用

○ 家庭におけるCO2排出量削減や災害時の電源確保を図るため、燃料電池・ 蓄電池の設置や電気自動車・V2H充放電設備(※)の導入に対し引き続き支援 します。令和5年度から集合住宅における充電設備の導入も支援の対象に加えます。

※V2H充放電設備…電気自動車等に蓄えた電力を家庭で使用するための設備

○ 産業部門におけるカーボンニュートラルの取組を推進するため、中小企業が行う省エネ診断や設備更新を支援するとともに、事業者が建築する事務所等へのZEB(※)の導入を支援します。 ※ZEB…Net Zero Energy Buildingの略称で、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次 エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物

○ 運輸部門における脱炭素化を進めるため、地域公共交通等の事業者が行う次世代自動車や充電等設備の導入を支援します。

○ 電気自動車で観光できる環境の整備に向け、自動車の利用が多い観光地において、充電設備の設置促進や充電場所が分かるWEBサイトの作成などを行うモデル事業を実施します。

○ 生息数が増加しているキョンの効果的な捕獲方法の開発に取り組むなど、 特定外来生物対策を強化するとともに、印旛沼や手賀沼などにおいて急速に繁茂している外来水生植物の計画的な駆除を進めます。

○ 将来を担う若い世代が環境保全活動の主体となる機会を創出するため、企業等と協力して、若者自らが企画した活動を支援します。

-------------------------------
(3)千葉の特徴・歴史を生かした文化・スポーツ振興

知事就任後に組織改正を行い、スポーツ・文化局を新設し、充実に努めてきました。特に文化部門は他県と比べて十分にリソースが投入されてこなかったと感じます。文化・芸術というのは千葉県の特徴やストーリーを磨き上げ、あらゆる分野に好影響をもたらすものです。担当部門の職員も積極的に仕掛けてくれていますので、今後新たな展開が続々と生まれてくると期待しています。

<千葉県誕生150周年記念事業>

○ 本県ならではの文化資源や魅力の発信を通じて千葉のブランド価値の創出・向上や地域活性化につなげるため、県内市町村が企画・実施する千葉県誕生150周年記念イベントを支援します。

○ 幅広い世代の県民がふるさと千葉の魅力を再発見できるよう毎年開催して いる「県民の日」の記念行事について、令和5年度から6年度にかけては千葉県誕生150周年記念事業の一環として実施します。令和5年度は県民参加・ 体験型のオープニングイベントを松戸市で開催します。

○ 千葉県誕生150周年を記念して株式会社オリエンタルランドと連携した文化イベントを実施します。

○ 東京2020大会を契機に本県がホストタウンとなったオランダ王国との文化交流を深めるため、千葉県誕生150周年記念事業として、オランダ出身の世界的アーティストであるテオ・ヤンセン氏の企画展を県立美術館で開催します。

○ このほか、150周年記念事業として、千葉交響楽団によるコンサートや 中央博物館における特別展、記念誌の作成、各種イベントと連携した県内観光や県産農水産物のPRなどを行います。また、産業系高校や特別支援学校において150周年を記念した作品制作などに取り組みます。

-----------------------

<文化芸術の振興>

○ 本県芸術文化の将来の担い手を育成するため、才能豊かな新進アーティストのキャリア形成を支援します。

○ 県内唯一のプロオーケストラである千葉交響楽団について、演奏活動を通じて県民から広く支持されることで経営基盤を確立し、本県芸術文化の発展に貢献できるよう、積極的に公演回数を増やしていきます。

○ 世界水準の価値を有する国指定天然記念物「養老川流域田淵の地磁気逆転 地層(チバニアン)」について、市が行う見学施設などの整備を支援します。

○ 開館から30年以上が経過した中央博物館について、県内の博物館活動の 拠点としての役割強化に向け、施設改修や展示内容の見直しを検討します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?