大阪にも富士山⁈銭湯絵師と街の銭湯についてふわっと考えてみた。
「3」と言う数字が好きで、銭湯サウナが好き。(サウナとうたってる施設はほぼ八割男性向けだったりする) だから、月に3回銭湯へ通うルーティンを課している。
今月、ご近所銭湯の壁新聞で隣の区 の銭湯に「日本に3人しか存在しない、銭湯絵師によるペンキ絵 :見学無料」を読み、行かねば!と思いたった。
その前夜
X で『銭湯絵師ライブペインティング』とつぶやくと、兵庫県の友人Rも「面白そう...観てみたい」と言うので、当日迷わないようにお風呂セット持参し事前チェックに来てみると。なんと!
臨時休業だった (汗
そりゃそうや。翌日の準備もあるんやし。
そして,私同様 裏ぶれた顔つきの中年男性3名。あーぁ とため息つくので 「どちらからいらしたんですか」尋ねると、京都府と三重県から大阪の友人宅に泊まりがけで集まって、現状の富士山の見納めに来たという。
やはり、銭湯絵師による富士山のペンキ絵公開はとても貴重な体験やで。
2017年の新聞記事 ↓
空塗り三年 松十年,
富士山一生
午前は女湯
銭湯絵師の中島盛夫さんは70代。この道五十年を超える超ベテランだが、数年前、自分の師匠が引退し、現在は自分と弟子の2名しか銭湯ペンキ絵師はいないそうだ。
その技を見ようと集まったのは30名ほど。体操の平均台のような細い板でバランス取りながら描くのはもちろん、さらに脚立に登り富士山頂を描いたり、左右に長ーーーーく真っ直ぐに水平線を描いたり、けっこう動き回り重労働の様子。ときどき離れて全体を確認したり、絵の具を混ぜて色決めにも迷いがなく、さすが熟練の匠だ。さらに銭湯博士が工程を解説してくださるので、分かりやすくて有り難い。
題材は湖、河、海 それに富士山。
桜はすぐに散る、紅葉は赤字で落ちる
猿はお客さまが去るなど縁起かつぐことが多く、今回は春らしく特別な女湯・富士山。
加えて、中心に島など描いて奥行き感をだす、赤色を差し色(たとえば船など)で引き締める。
富士山以外にも、三保の松原、松島 、天の橋立 など三大景観が人気で、エベレストは評判悪く一回だけで終わった話やスカイツリー、東京タワーもリクエスト題材として描いた話も面白かった。
人生初の男湯
ところで、富士山のペンキ絵は関東が主流で、関西ではあまり無いという。実は、私は富士山のペンキ絵を見るのは初めて。男湯にだけ描かれていたり、男湯と女湯どちらにもに富士山が見えるのは珍しいのだとか。
さらに、関東と関西では浴槽の形状が異なり、富士山の絵も,浴槽から海へと水平線が伸びていくように描かれるらしい。
午後は男湯
もちろん、昨日隣人休業で知り合った男性3人組もきていた。
前回は川からの眺めだったから、今回は海と富士山。平均台ふうの板がちょっと反っており、足元が不安定でふらつかれた一瞬、見学者全員ハッとなり息を止めた。怖かった。
松には気をつかう
濃い緑で松を描いたあと、光の差す方向に陰影がつけられると、本物らしくググっと立体感が出た。
私の住む大阪市内では、近年やむなく閉業してしまう銭湯の話をよく聞く。
煙突修理やボイラー買換、燃料費の高騰、さらに引き継ぐ人材不足もあり、まったく未来は明るくない。ただ、ランナーに使いやすくしたり、サウナグッズを充実させたり、頑張っている銭湯も少なからずある。
最初に身体洗ってから湯船につかるんやで
湯船にタオルつけたらアカンで
タイルは滑りやすいから気ぃつけや
できれば、Z世代の若者たちにも銭湯文化を知っていてほしい。私の月3回の大阪銭湯巡りはまだまだ続く。
みどり温泉(大阪市東住吉区)
中島盛夫さん,町田さん,
いいものを見せてくださり、おおきにありがとうございます。
その夜、仕事で接客中
富士山と芝桜を撮影し 「スバラシカッタ」 のアメリカ女性と、スマホ待受け画像はみずから撮った富士山のオランダ男性。二人の旅行者に富士山がどんなに美しいか自慢されたところ、
大阪にも富士山あるんやで
と、ライブペインティング動画で勝負したったw どや!
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